冬のツーリングといいますと、1.人が少ない(空いている)、2.空気が澄んでいて綺麗な景色が見やすい、3.晴天率が高い、というメリットもありますが、逆に、①寒い ②凍結や降雪が怖い ③日が短い というデメリットがあります。①については温かい装備で、②山沿いではなく海沿いに、③なるべく短めの距離でのショートツーリング、ということで対応されることか思います。そこで、冬にお勧めのツーリングコースをおご紹介致します。定番の場所からマイナーエリアまで、冬だからこそ近場でも行っていない場所や、いろいろなところに立ち寄るツーリングを楽しまれてみてはいかがでしょうか。
北関東
1. わたらせ渓谷鐵道 2. 足利・渡良瀬橋 3. 佐野市 4. 喜連川 5. 両毛線沿線 6. 笠間市・ビーフライン 7. 筑波山 8. 筑波山北麓 9. 霞ヶ浦南岸 10. 霞ヶ浦北岸 11. 大洗 12. 佐原・神栖
群馬県
■わたらせ渓谷鐵道
群馬県の桐生市から渡良瀬川沿い足尾の町までを繋ぐわたらせ渓谷鐵道。12の無人駅があり、 国登録有形文化財の上神梅駅などがあります。また、水沼駅には温泉も併設されています。そのまま足尾から日光市内に抜けられますし、山間部に入るため路面が心配な場合は草木ダム湖畔の道の駅 富弘美術館で美術館を楽しんだ後、来た道をそのまま戻るルーティンもありかと思います。
栃木県
■足利・渡良瀬橋
栃木県南西部にあります足利氏発祥の地で、足利学校ほか歴史的な建造物や、街中にはいろいろな史跡があり、ぷらぷらとバイクで走りながらその風情を楽しめる街です。そして、名曲 渡良瀬橋の歌詞の舞台も点在していますので、是非、インカムなどで同曲を聴きながら街を散策されてみるのも楽しいです。
■佐野市
栃木県の南西部にあります佐野市はラーメンで有名な町ですが、それ以外にもみどころはたくさん。佐野厄除け大師で厄除けをしたり、農園でイチゴ狩りを行ってみるのもありかと思います。城好きでしたら、高石垣の唐沢山城へ、ぜひ!
■喜連川
江戸時代には日本一小さい喜連川藩のあった場所で、その史跡が点在しているほか、 日本三大美肌の湯の喜連川温泉があり、道の駅に併設されています温泉で浸かることができます。小さいエリアのため、のんびりと温泉に浸かったり、温泉パンを食べたり、城跡を散策するなど、バイクの機動力生かしつつぷらぷらとツーリングを楽しむのがお勧めです。
群馬県・栃木県
■両毛線沿線
栃木県の小山市と群馬県の前橋市とを結びますJR両毛線。群馬県や栃木県と言いますと山岳地が多いですが、南部は関東平野のため冬でも走りやすい場所です。沿線沿いには歴史的史跡も多く、渡良瀬遊水地や大平山などでは冬ならではの澄んだ空気の中、遠望を好眺望を望むことができます。また、走り的にも標高が低く凍結があまりない大平山でプチワインディングも楽しむことができます。
茨城県
■笠間市・ビーフライン
北関東で冬に走れる爽快路として代表的なビーフロード。丘陵の中を走る道のため、樹々に阻まれて景観こそ望めませんが、平野部を走るため凍結を心配することなく走れる道です。気候が良ければそのまま奥久慈の方まで行くことも可能です。笠間焼で有名な笠間市内にもいろいろな史跡があり、焼き物センターなどに立ち寄りつつ各所をぷらっと見て回るのもお勧めです。
■筑波山
茨城県にあります標高877mの山で、古来の万葉集でも歌に詠まれていて、日本百名山にも選ばれています名山です。標高が低めで独立峰ということもあり、冬でもバイクで走りやすい山ですが、山中の道はほぼ二輪通行禁止で、筑波山神社へ行く道と筑波山ロープウェイ 山麓駅のあるつつじヶ丘の駐車場へと向かう筑波スカイラインのみバイクで走ることができます。筑波スカイラインは1.7kmと短いですが走りも景観も楽しめる爽快ロードです。筑波山の周辺にも見どころがあり、エリアは狭いですがツーリングで楽しめる場所です。
■筑波山北麓
常磐自動車道の谷和原IC から筑波山の東麓を抜けて、北麓へとフルーツラインを走り、 真壁市街から笠間へと抜けるルートです。名刹の雨引観音や常陸国出雲大社などを巡ります。風情を楽しめるツーリングルートですが、フルーツライン上の朝日峠や雨引観音近くには二輪通行禁止区間もありますので、事前に要ご確認を。
■霞ヶ浦南岸
国内で琵琶湖に次いで二番目に大きい湖の霞ヶ浦。湖の周りを周遊する(車線のない)1.5車線ほどの道があり周遊はしやすいですが、ほぼ景観が変わらず単調なため、湖一周ではなく、北岸をなぞるか南岸沿いを走り周辺の景勝地に立ち寄るのがお勧め。今回は、歩崎公園から霞ヶ浦の南岸を走るルートで、 予科練平和記念館はぜひ立ち寄ってみたい場所です。時間があれば、田園が広がる水郷佐原や潮来に立ち寄るのもありかと思います。
■霞ヶ浦北岸
霞ヶ浦大橋から湖の北岸に沿って走り、潮来経由で鹿島神宮へと向かうツーリングルートです。湖畔のお勧めは 霞ヶ浦ふれあいランドで、ここの虹の塔からは霞ヶ浦の好眺望が望めます。また、近くの道の駅にある観光物産店内には、なめパックンというなまずの肉が入ったハンバーガーも売っていますので、試しに食べてみられてはいかがでしょうか。
■大洗
北関東自動車道で常磐自動車道でのアクセスが良く、立ち寄りスポットも多い、大洗周辺。気候が良ければ、交通量はありますが、海沿いを走りながら北茨城の花貫渓谷まで足を伸ばされてみてはいかがでしょうか。もしくは、入場料の安いひたち海浜公園でアイスを食べながらまったりとたたずんだり、射的などして遊ぶのも楽しいかと思います。
茨城県・千葉県
■佐原・神栖
千葉県の牛久から、利根川沿線を走り、重要伝統的建造物群保存地区の佐原、そして、 神栖を通りながら香取神社などの東国三社を巡り、同三社の鹿島神宮へと至るツーリングです。観光スポットが多く、また利根川沿いの走りも爽快なルートです。場所によっては交通量があるためツーリングルートとしてはマイナーではありますが、東国三社を参拝できて縁起がいいルートです。但し、 波崎港から海岸線沿いにシーサイド道路という道が続いていますが、途中が私有地で通れないため、事前に迂回ルートを確認された方が良いようです。
南関東
1. 銚子 2. 九十九里・御宿 3. 勝浦・南房総 4. 南総 5.内房 6. 東京BAYツーリング 7. 横浜 8. 鎌倉・江の島 9.三浦半島
千葉県
■銚子
関東の東端にある銚子。初日の出スポットとして国重要文化財の犬吠埼灯台が有名ですが、日本のドーバーこと屛風ヶ浦や、風情にある外川駅やぬれ煎餅がある銚子電鉄、また地球の丸く見える丘展望台など、みどころも多くあります。今は残念ながら屛風ヶ浦の上にはバイクでは入れませんが、下から見ても結構な迫力を楽しめます。そのまま海岸線を走れば九十九里海岸になり、冬の海を見ながらたたずむことができます。
■九十九里・御宿
夏には盛況だった海水浴場も、冬には訪れる人もまばらで、ゆっくり、波の音を聞きながらたたずむことができます。そんな雰囲気を楽しめる九十九里浜から海沿いに月の沙漠の御宿へと至るツーリングルートです。お勧めは夫婦岩とメキシコ塔。記事中で小浦海岸を紹介していますが、訪ねるのがちょっとしんどいですので、その先の大波月海岸の方がお勧めです。 但し、防護柵などがないため、海が荒れている時は立ち入らない方が良いです。
■勝浦・南房総
外房を御宿から勝浦、そして鴨川、南房総と走るツーリングルートです。時間と体力があれば、秘境地とも言われています鵜原理想郷 を散策したいところですが、一周するのにおおよそ1時間ほどかかります。また、 魚見塚展望台はとても景色が良いので、是非、立ち寄りたいポイントです。そして、週末は混みますが、 2月下旬~3月に60段の境内の石段に1200体ものひな人形が並ぶ遠見岬神社もこの時期ならでは景観なので立ち寄って見たい場所です。勝浦タンタンメンも是非。
■南総
冬の人気のツーリングエリアの南房総。沿道に菜の花が咲く房総フラワーラインが有名ですが、そのほかにもみどころがたくさんあります。特に洲崎神社の浜の鳥居はお勧めです。カーブが段差路になっていて爽快とは言えないまでも、プチワインディングロードを楽しめる安房グリーンロードもこの時期、走りたい道のひとつです。
■内房
館山道が出来てスルーされがちな内房をトレースしながら走るルートです。記事中ではご紹介していませんが、このほかに大房岬や燈籠坂大師の切通しトンネルなどがあるほか、竹岡式ラーメンなども食せます。また、もみじロードから 安房グリーンロード 、そして、房総フラワーラインと爽快路を走り繋ぐツーリングルートもお勧めです。
東京都
■東京BAYツーリング
こんな時期だからこそ、ぷらっと東京のベイエリアを巡ってみてはいかがでしょうか。残念ながら記事中のヴィーナスフォートは閉館してしまいましたが、お台場、ベイブリッジ、 東京ゲートブリッジ 、そして、足を延ばして城南島海浜公園や京浜島など、バイクでぷらぷらしてみるのも楽しいです。但し、湾岸エリアは倉庫を行きかうトラックが多いので走行にはご注意を。
神奈川県
■横浜

市街地は交通量や渋滞が多く、また駐輪する場所もないことからツーリングがし辛いですが、観光スポットが多い横浜はぷらっとツーリングするのが楽しい場所です。とはいえ、なかなかバイクを止められる場所もすくないので、歴史的な建造物や綺麗な風景をバックに写真を撮ったり、駐輪場のある赤レンガ倉庫あたりを中心にぷらぷらするのもいいかもしれません。ちょっと寒いですが、夜にこの時期ならではのイルミネーションを楽しんだり、近くの川崎の工場夜景を見に行くのもいいかもしれません。
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