■小豆島(ツーリングルート)

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ライダーズパラダイス

寒霞渓(香川県)

北方領土を除きますと、日本全国では17番目に面積の大きい島になります香川県の小豆島。1周約82kmで、大きな島、という訳ではないのですが、寒霞渓スカイラインやブルーラインなどの爽快路や、寒霞渓他の絶景地、そしてオリーブ園や二十四の瞳 映画村なの景勝地も多くあり、見どころ走りどころ満載のライダースパラダイス的な島です。離島のためフェリーに乗って上陸する必要がありますが、本州側、四国側からの多くの航路があり、また時間も短めのため、船旅も楽しめることが出来ます。但し、紅葉時の寒霞渓はとても混み、島内には多くの観光客の方が訪れますので、走行にはご注意を。

総走行距離~95km

小豆島には航路で本州、もしくは四国と繋がっています港が6港あり、そのうち東の福田港が兵庫県の姫路港に、北の大部港は岡山県の日生港に、西の土庄港からは岡山県の新岡山港と四国の香川県 高松港に、そして南の2港の池田港、そして草壁港からは香川県の高松港に航路が繋がっています。出発地により乗船する港、そして、下船する港は異なってくるとは思いますが、本州からも四国からもアクセスが可能な土庄港からの下船(乗船)ということにして小豆島の周遊ルートをご紹介致します。今回は、島を一周するルートではなく寒霞渓スカイラインとブルーラインを一気に走り、景観地の多い島の南部を中心に出来るだけ一筆書きで周れるようなツーリングルート設定を致しました。

土庄港ターミナル

まず、土庄港フェリーターミナルの近くに「平和の群像」があり、まさしく二十四の瞳が出迎えてくれます。

平和の群像

さて、土庄港より県道436号線を進みますとエンジェルロードがあります。

エンジェルロード ~1日2回、干潮時の前後3時間に現れます砂州で、沖に浮かぶ中余島を経て大余島へと続く約500mの細長い道を渡ることが出来ます。大切な人とてを繋いでエンジェルロードを渡ると、砂州の真ん中で天使が舞い降りてきて願いを叶えてくれると言われていて、恋人の聖地にもなっています。

干潮時間の前後3時間ほどの間に現れる砂州により、離島に渡れるという現象で、日時によって干潮時間が違いますため、事前にネットで干潮時間を確認の上、それに合わせて下船してすぐに見るか、帰りの乗船前に見られるか決められた方がルーティングしやすいかと思います。エンジェルロードが綺麗に見えるエンジェルロードの丘もあります。

さて、土庄港の近くの土庄町は、町内が細い道で入り組んでいますため、「迷路のまち」ともうたっています。

バイクでも走れますので、小さいバイクの方は迷路のまちを楽しまれてみてはいかがでしょうか。但し、Uターンは困難なため、ナビは必須です。尚、同町内には「迷路のまち〜変幻自在の路地空間〜」というアートギャラリーがあり、なかなかに面白い芸術?が楽しめますので、是非、立寄られて見られることをお勧めいたします。また、町内にあります小豆島霊場五十八番の西光寺には「誓願の塔」と呼ばれています三重塔があり、雰囲気を満喫できます。

西光寺の三重塔

そして、土庄町には世界一狭い海峡としてギネスで認定されています土渕海峡という海峡があります。

海峡よりも用水?といったような感じですが、話しのネタに寄られてみてはいかがでしょうか。土渕海峡を渡った後、時計回りに県道253号線を走ります。時間的に鑑みて、県道26号線に入りショートカットして島の北部に行くルートもあります。ちなみに土渕海峡を渡った少し先に、戦国武将の高山右近像があります。

さて、国道436号線に入って東へと向かいます。1kmほど走りますとすぐそばに双子浦展望台という沖の小島が綺麗に見えます展望台がありますので、ちょっと寄って行きたいところです。そして、そこからまた1km先に車線無しの狭路になりますが、山中にあります龍水寺に向かって山道を上って行きます。

小豆島には、小豆島を廻る遍路行として八十八ヶ所の霊場があります。山岳寺院が多く各々風情がある場所で、四国八十八ヶ所霊場など他所の霊場と違うのは全ての寺院が弘法大師空海が開いた真言宗の寺院ということです。その中の第四十二番の霊場が西の滝龍水寺です。山門へと続く長い石段を上りますと、瀬戸内海の好景観を望むことが出来ます。そして、再び山道を下りて県道252号線に入ります。この県道を北上しますと、中山千枚田という綺麗な千枚田があります。千枚田の上の方の第四十四番 湯船山蓮華寺の近くに「湯舟の湧水と千枚田」という場所があり、そこから中山千枚田を眺望良く眺められます。

再び、県道252号線を走って行きますと、途中に、肥土山農村歌舞伎舞台という地元の歌舞伎の舞台があり、そして、県道26号線に出ますので右折して北上します。すると、 目に入りますのが、小豆島大観音です。

スリランカの仏教の聖地から釈迦の犬歯を寄贈されたのをきっかけに建立された美形の観音像で、高さは50~60mといわれています。胎内にはエレベーターがあり、展望台からは瀬戸内海を始め、対岸の岡山港などを望むことが出来ます(拝観料500円)。再び 県道26号線 を走っていきますと、すぐに県道27号線(寒霞渓スカイライン)の入り口がありますので、同スカイラインに入ります。

寒霞渓スカイラインは 追い越し可の一車線路の走りやすい道で、あまり細かいカーブも無く景観が良い、島内随一の爽快路です。 そして、道中には おさるの国(入場料450円)がある銚子渓があります。おさる達もかわいいですが、ここからの展望も綺麗です。また、結構大変ですが、歩いてその先に行きますと、仙多公峰展望台という好眺望が望める展望台もあります。

銚子渓 おさるの国

再び、寒霞渓スカイラインを走って行きますと、四方指展望台(美しの原)という眺望の良い展望台があり、立ち寄りやすい場所にありますので、是非とも寄って行きたいところです。

そして、その先には小豆島を代表する景勝地の寒霞渓のバイク専用駐車場があります山頂駅駐車場に到着。バイクを置いて、絶景の寒霞渓の展望台巡りを行います。まずは、ロープウェイ乗り場をそのまま突っ切って南に進みますと、第一展望所があります。

寒霞渓 第一展望所

寒霞渓~小豆島の中央部にあります、国名勝の渓谷です。「日本書記」にも記載があるほどの歴史ある景勝地で、日本三大渓谷美や日本三大奇勝、日本百景に選ばれています。

そして、ハート松の手前の道を左に行きますと、すぐに広場があり第二展望台があります。日本三大奇景にも選ばれています寒霞渓ならではの奇石群を一望できる展望所です。

寒霞渓 第二展望所

そして、バイク駐輪所の脇の道を進んで行きますと数分で、神が宿る由緒ある場所でもあります鷹取展望台に到着します。

鷹取展望台

そして、その少し先には四望頂(しぼうちょう)という、奇勝と瀬戸内海のコラボの好景観が望める展望台があります。

駐車場から四望頂までは徒歩10~15分くらいになりますので、ぜひ、各展望台からの景観を楽しんでいきたいところです。

寒霞渓を後にして、今度は西側の県道29号線(寒霞渓ブルーライン)へと入ります。ブルーラインは追い越し可の1車線路で、樹々に囲まれていて景観はあまりありませんが、走りやすいワインディングロードが続きます。また紅葉時は沿道が赤く染まり、とても綺麗な道です。途中にギリシャのパルテノン神殿のようなオリーブ神殿(神社)もあります。そして、草壁港へと到着致します。この寒霞渓スカイラインブルーラインの約26kmが、小豆島が誇るワインディンングロードで、とても楽しく爽快に走れます。

さて、ブルーラインから左折して国道426号線に入り東に向かいます。そして、県道28号線に入り南下して先端の二十四の瞳映画村へと向かいます。ちなみに国道436号線から県道28号線に入りところの近くに、オリーブのリーゼントというオブジェがあり記念撮影が楽しいです。そして、県道28号線から途中で県道249号線に入り、海沿いにぐるっと回って行きますと、岬の分教場・二十四の瞳館があります。

岬の分教場・二十四の瞳館は、明治35年(1902)に建てられた木造校舎で、壺井栄著の「二十四の瞳」の舞台ともなりましたた田浦分校です。昭和29年の同作の映画ではロケ地としても使われた場所で、その先にあります映画村とは別場所ですが、実際の校舎跡ということで、小豆島に来たなら、是非立ち寄りたい場所のひとつです(入場料240円)。 二十四の瞳映画村とのセット券(880円)がお勧めです。

そして、県道を進んだその先には、1987年に公開された「二十四の瞳」の映画のロケ用のセットを改築した二十四の瞳映画村があります。昭和レトロな建物が並び、タイムスリップした感じがします。レストランでは給食セットなどが食べられるのも嬉しいところです。懐かしい雰囲気と、人形や銅像で見ることが出来る先生と二十四の瞳、そして汐江海岸から見る海の風景がとても綺麗な場所です。

二十四の瞳映画村 ~映画『二十四の瞳』のロケセットを改築して作られたましたテーマパークで、昭和テイストの木造校舎や村が再現されています。(二十四の瞳映画村+岬の分教場セット券880円

さて、来た道の県道249号線を戻ります。そして、時間があれば、県道28号線で戻る前に分岐点で右折して県道248号線に入り、2kmほど南下しますと、沖合の小島北山を望める透明で綺麗な浜の瀬戸の浜海水浴場があります。そして、お勧めは、 瀬戸の浜海水浴場 から再び来た道を北に1.4kmほど進み山の中へと入って行く道に入ります。道中には壺井栄文学碑があります。そして、狭道で酷道になりますが山中を少し上って行きますと、洞雲山展望台という好眺望の展望台があります。近くに駐車スペースもありバイクも止めやすく、瀬戸内海を眼下に望め、日とも少ないいお勧めの景勝地です。また、その先には、洞窟のある洞雲山というお寺があります。かなり道は狭いですが、ご興味のある方は、是非。

洞雲山の洞窟内

そして、 洞雲山の少し先に、碁石山というお寺があり、ここからも瀬戸内海の絶景が望めてお勧めの場所です。しかも不動尊の銅像越しに見えるのが他にはない特徴です。

そして、そのまま北に道を進み、苗羽の町中へと下りて行きます。この山中の道は車だと離合困難できつい道ですが、バイクでなら是非、訪れたい場所でもあります。

再び来た道の県道26号線に入り今度は逆に北上して国道436号線に入り、今度は西方面へと向かいます。草壁港を過ぎて海沿いに走ります国道436号線を2kmほど走りますと、波が穏やかなオリーブビーチに到着します。

オリービビーチの北側に「道の駅小豆島オリーブ公園」があります。

道の駅小豆島オリーブ公園 ~2000本のオリーブ畑に囲まれました道の駅公園で、瀬戸内の海を望めます展望の良い丘や、レストランなどがあり、立ち寄りお勧めの場所です。

オリーブ畑に囲まれて地中海の雰囲気を楽しめる公園ですが、特にお勧めなのがギリシャ風車です。

このギリシャ風車は、姉妹島のギリシャのミロス島との友好の証として建てられたものですが、無料で貸し出しいています箒に跨って跳んだ瞬間に写真を撮ると、空を飛んでいる魔女のような写真が撮れて、SNSを中心に多くの画像がアップされています人気スポットです。ソロツーリングでもスタッフの方にお願いしますと、写真を撮ってくれます。旅の恥はかき捨て…ということで、是非、チャレンジされてみてはいかがでしょうか。

ギリシャ風車前での魔女写真撮影

さて、国道436号線を最初にスタートした土庄の町に向けて西上します。途中、池田港のところで国道を外れて、池田湾沿いに城山公園へと向かいます。すると、池田の桟敷という国の重要有形民俗文化財があります。 池田の桟敷は秋祭りの見物のために使われた高さは約18m、長さは約80メートルの野天の桟敷で、1800年ごろに斜面に石垣を築いて作られました桟敷 です。

その先には 室町時代の城跡の城山公園があります。海が見渡せます気持ちの良い場所で、映画「二十四の瞳」のロケ地にもなった場所です。狭い山道を上りますが、結構奥の方にまで駐車場があります。そして、もし時間があれば、狭道ですが同半島を海岸線沿いに回るのも風情を楽しめて、皇子神社社叢や地蔵崎灯台、花寿波島ほかアート作品の「境界線の庭」(谷尻漁港)などがありますのでいいかもしれません。但し、車線のない離合困難の狭道を20km以上走るため、今回は回らずに、城山公園から来た道を戻るルートに致しました。

さて、来た道を戻り国道436号線に入り、池田港から東に向かって走って行きますと、再び、出発地点の土庄町に入ります。前出致しましたが、このタイミングで(干潮なら)エンジェルロードを見ることも出来ます。そして、そのまま同半島(島?)の海岸線沿いを走ります県道254号線を時計回りに周ります。途中に廃公園となっているようですが、眺望のよい高見山公園があります。そして、その先には、漫画「からかい上手の高木さん」の聖地でもあります鹿島明神社があります。そして、少し先に進みますと樹齢千年のオリーヴ大樹があります。

このオリーブの大樹は、2011年にスペインから1ヵ月間約1万kmの船旅を経て運ばれて移植されたもので、小豆島のシンボルツリーにもなっています。そして、オリーブの大樹から県道254号線を走り1.7kmほど走りますと、小豆島霊場第六十番の江洞窟があります。

江洞窟そばの海岸にて

海のそばながら洞窟の中と言う珍しい造りになっていて、目の前に海が広がる雰囲気が素晴らしいところで、是非とも立ち寄ってもらいたい場所です。そして、夕陽がとても綺麗に見えます千軒海水浴場を過ぎ、小豆島の戸形崎に。八日目の蝉のロケ地でもあり廃校が佇んでいます。岬からは小豊島や豊島の好景観が望めます。

再び、県道254号線を時計回りに周り北上していきますと、少し山に入った場所に大坂城石垣石切小瀬原丁場跡があり、その奥に重岩(かさねいわ)という2つの巨石が重なっている観光地があります。ここまで、400段の階段と、鎖場などのある山登りなど約20分費やしますが、とても素晴らしいパノラマ景観を望むことが出来ます。よかったら、是非、訪ねてみたい場所です。

そして、改めて県道254号線を走って西に向かっていきますと、やがて土庄港フェリーターミナルに到着し、帰路に着くことが出来ます。

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