■霞ヶ浦南岸(ヤマハ MT-09)

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漁師小屋と予科練

日本で、琵琶湖に次いで二番目に大きい茨城県の霞ヶ浦。琵琶湖に比べますと若干マイナーな感も否めませんが、実は、この霞ヶ浦、バイクで湖をほぼ周遊できるのです。

とはいえ、日本で二番目に広い湖ですし、周遊する道もバイクが通れるとはいえ、車がすれ違えるかどうか、場所によってはすれ違うのが難しいくらいの、基本的に車線がない道のなので、湖を一周するのはかなり労力を要します。なので、霞ヶ浦に架かる霞ヶ浦大橋あたりを起点にして、南岸側と北岸側にそれぞれ分けて走ってみました。

まずは、南岸側を走ってみました。今回は、常磐道の土浦北ICを降りて、まずは霞ヶ浦の西側にある歩崎公園を目指しました。

さすが農業王国の茨城。途中には畑の中を霞ヶ浦へと向かう一直線の道があったり、豪華な旧家が細い道沿いに並び、中にはレンガ造りの瓶があったりと、歴史を感じさせてくれます。

歩崎公園~公園内には、資料館や水族館、民家園などがあり、憩いの場となっています。

さて、歩崎公園のあたりからは、湖面に浮かぶ漁師小屋が点々と見えて趣を感じられます。湖面の上にまるで要塞のような感じで浮かんでいる小屋もあり、なかなかに見頃感があります。

実は、一番最初に立ち寄りましたが、この後、霞ヶ浦を周遊した後に見返すと、この歩崎公園のあたりはかなりの好景観ポイントでした。是非、湖を周られるときは立ち寄られることをお勧め致します。また、このあたりの周遊道も走りやすく、意外と釣り人がいないので、バイクで走りやすい場所でもあります。

そして歩崎公園のすぐ近くにある歩崎展望台は、是非、立ち寄っておきたいところです。歩崎観音という、幹線から石段を登ったところにある観音様の敷地内に展望台があり、霞ヶ浦を一望できます。

歩崎観音~創建が天平年間という古社。仁王門などは風情があります。ここの展望台からの眺望は茨城百景にも選ばれています。
茨城百景の「歩崎の眺望」

再び霞ヶ浦湖畔に戻り、周遊道路を時計周りと逆に回り東へと進みます。志戸崎あたりからは、趣がある漁師小屋へと続く桟橋を見れます。

やがて、土浦市内に入り、一時周遊道路とは離れ、市街地に。水郷橋を渡り、再び周遊道路に入ります。この霞ヶ浦を周遊する道路は、基本的に自転車をメインにルート設定されているらしく、自転車用のルート表示が道に描かれているので、それに沿って走れば迷うことはありません。

そしえ、霞ヶ浦総合公園に到着。ここには、風車や温泉があり、ぷらっと休憩に立ち寄るのにお勧めの場所です。

霞ヶ浦総合公園

さて、再び周遊道路を走りますと、すぐに陸上自衛隊の土浦駐屯地があり、その隣りに予科練平和記念館があります。

予科練とは、旧日本帝国海軍の訓練施設で、14才半から17才までの少年を全国から選抜し搭乗員としての訓練をする施設です。第二次世界大戦末期、ここから特攻隊として飛び立って行った青年たちも多かったようです。是非、立ち寄ってもらいたい施設です。

予科練平和記念館~館内には第二次世界大戦の資料が展示。屋外には零銭や人間魚雷と言われた回天の実物大の模型も展示されています。別棟にある雄翔館には戦没者の遺品なども展示されています。500円 9:00~17:00 月休

そして、再び霞ヶ浦の湖畔に沿って周遊道路を走ります。

このあたりからは筑波山の美麗を眺めることが出来ます。

周遊道路沿いにはいろいろな水天宮があり、中には趣があるものもあるので、立ち寄ってツーリングの安全を祈願をするのもいいかもしれません。

また、湖上には、何かの基地のような小屋?があり、ちょっと異風景感も楽しめます。

霞ヶ浦の風景もいい感じです。

ただ、基本的には左に湖、右に田園風景という変わらない景色、且つ、ずっと同じような道なので走りが単調になりがちです。そんな時は、ちょっと休憩を。そんな中、大須賀津農村公園には展望台があり、バイク目線とは違う霞ヶ浦が見えて新鮮です。また、銅像なんかも建っていたりして、プチ休憩にはお勧めの場所です。

大須賀津農村公園

大須賀津農村公園~周囲を畑に囲まれていてのんびりできる心地よい湖畔の公園。晴れていれば、霞ヶ浦の向こうに筑波山を望むことが出来ます。

再び、霞ヶ浦に沿って単調な道を道を走ります。但し、細い道のため、釣り人以外の車はあまり走っていませんし、平日なら自転車も少なく、バイクにとってはとても走りやすい道です。

そのまま進むとコンクリートでできたスロープ(大山スロープ)に到着します。何もなくて、ここからの霞ヶ浦は絶景です。海との境もなくバイクが撮影出来ますが、漁師の方々の邪魔にならないようにご注意を。ちなみに、この場所は戦時中は旧海軍の航空隊の発着場だったらしく、スロープ上には霞ヶ浦海軍航空隊のスリップ跡や、カタパルト跡があるそうです。

近くには、東京医科歯科大学霞ヶ浦分院跡や鹿島海軍航空隊基地跡の廃墟があり、碑はありますが、是非、後世のために綺麗に保存してもらいたい感じがします。ちなみに廃墟ですが、警備会社のシステムが入っていますので、絶対に敷地内に入らないようにご注意を。

湖岸地蔵尊、浮島庚申塚…と、趣のある風景が続きます。

そして、和田公園に。きれいな風景が望める場所です。

そのまま進むと、野鳥観察舎がある霞ヶ浦浮島湿原に到着。その名の通り、バードウォッチングが出来る場所で突端の妙岐ノ鼻からミス海と逆方向を見ると、湿原越しの筑波山を望めます。

妙岐の湿原(霞ヶ浦浮島湿原)

そして、またしばらく湖沿いに走ると、北利根橋に当たり、これで霞ヶ浦の南岸は終わりです。さて、そのまま北岸を周って霞ヶ浦を一周することも出来ますが。今回はこれで帰路に着きたいと思います。

霞ヶ浦周遊は、道が広くなく、湖との柵なども無いことから、車で走るには不便ですが、逆に車通りの少なく、バイクならではの楽しめる道です。但し、釣り人が多く、また周遊道路沿いのポイントには釣り人の車が止まっているので、あまり大きな音を立てないよう、また飛び出しなどに注意して走る必要があると思います。

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