全国でも珍しい“静”と“動”の祭り
ユネスコ無形文化遺産・国重要無形民俗文化財「古川祭」が4月19日・20日、中心市街地において開催されます。土曜日・日曜日と両日共に休日の開催となるのは平成26年(2014)以来11年ぶりです。
古川祭は、気多若宮神社での厳かな「神事」に時代絵巻の「神輿行列」、そして絢爛豪華な「屋台行列」の“静”の行事と、さらし姿の男らがもみ合う勇壮な「起し太鼓」の“動”の行事で構成される伝統的な祭りです。「起し太鼓・屋台行事」はユネスコ無形文化遺産に登録され、国の重要無形文化財にも指定されています。

大迫力の「起し太鼓」
「起し太鼓」は“動”の行事。19日20:30頃、まつり広場において祝い唄「若松様」の大合唱とともに、大太鼓の乱れ打ちによる「打ち出し」で「起し太鼓」が始まります。高張提灯と丸子提灯を持った老若男女・子どもらの賑やかな提灯行列に先導され、「起し太鼓」の行列が20日午前0時過ぎまで市街地を練り歩きます。通りの辻々から突っ込んでくる「付け太鼓」と呼ばれる小太鼓との激しい攻防、その勇壮さは、数ある日本の祭のなかでも迫力ある祭行事として知られてます。また付け太鼓をくくりつけた約3.5mの棒を垂直に立て、その上で繰り広げる曲芸「とんぼ」も見どころです。

「夜祭」も開催
古川祭の屋台は、起し太鼓と対照的に“静”の行事。19日の朝、全9台の豪華絢爛な屋台がそれぞれの屋台蔵から曳き出され、それぞれの町内を巡ります。翌20日は、早朝からまつり広場に曳き揃えられます。獅子舞・からくり人形・子ども歌舞伎の奉納もあり、その様はまるで時代絵巻を紐解いているかのように艶やかです。そして祭のフィナーレを飾る「夜祭」が開催。夕刻になると、屋台は提灯を灯しながら厳かに町内を曳行され、宵闇に照らし出される豪華なその姿は、日中とは違った幽玄さを感じさせ、2日間に渡っておこなわれた祭の余韻を残しながら静かに幕を下ろします。


春の訪れを告げる「古川祭」は2日間に渡って繰り広げられ、飛騨の地に受け継がれてきた文化の重みを感じさせてくれます。
多くの方の来訪をお待ちしております。
「古川祭」概要
開催日:2025年4月19日(土)・20日(日)(毎年4月19日・20日の固定日)
会 場:岐阜県飛騨市古川町市街地
内 容:4月19日(土)【試楽祭】神社神事、神輿行列、屋台行列、起し太鼓
4月20日(日)【本楽祭】神輿行列、屋台行列、夜祭
詳 細:飛騨市公式観光サイト飛騨の旅をご覧ください。
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