重文大谷観音と巨大な地下空間
東京からバイクで1時間半のところにあります宇都宮市大谷町。”大谷石”と言えば聞いた事があるかとは思いますが、大谷石は奈良時代にも使用されたという古の記録があり、日本最古の石仏大谷観音は平安時代に弘法大師によって開基されたと伝えられています。
さて、鹿沼ICで高速を降りて町中を走り大谷に入りますと、大谷石が断崖のごとく露になった景観が見られる「大谷景観公園」があり(Pあり)、その先に進みますと、「大谷資料館」と「大谷観音/平和観音」があります。
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そして、岩の下に建てられています大谷寺内にあります国の重要文化財の、4m弱の石壁に掘られた観音像「千手観音菩薩」は必見。「弘法大師がこの像をこつこつと手で掘ったのだろうか…」などと思いつつ、古の時へと気持ちを誘ってくれます。
また、同観音内には同所で発掘されたもっと古い約1万年前の縄文時代の土器なども展示されている他、岩の下にはめ込むように建立された本堂の景観がまたその雰囲気を醸し出しています。ぜひ、大谷寺に立ち寄りましたら、その中を見学されることをお勧め致します。
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そして、大谷寺の道向かいに建立されています「大谷平和観音」は、高さは約27mで、第二次世界大戦での戦没者を悼み1948年に総手彫りで製作されました。縄文、平安、そして昭和と、それぞれの時代を繋ぐ人の息吹と平和への願いを感じ取ることが出来ます。
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そして、大谷景観公園に立ち寄りつつ、大谷資料館に。
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「大谷資料館」は地下採掘現場を一般公開した施設で、コンサートや結婚式なども行われ、東京ドームが丸々1つ入るほどの広大なスペースです。
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平均気温13℃というひんやりとした坑内に入ると眼下に巨大な空間が広がり、なんか映画に出てくる魔宮のようなミステリアスな雰囲気を醸し出しています。なお、大谷では現在でも年間70万トンの大谷石を生産しているそうです。
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古から現代に紡がれた壮大な歴史を見に、ぜひバイクで『大谷』訪ねられてみてはいかがでしょうか?
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