マイナーエリアながら史跡が多く、見どころはたくさん
常磐自動車道を北茨城ICで降りて一般道を走り、海沿いの国道6号線、別名陸前浜街道に入ります。北上してしばらく走り、五浦海岸へと向かう道に入ると、やがて六角堂で有名な関東の松島と称される五浦海岸に。ただし、この日(月曜日)は休館日で入れませんでした。残念。
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ならば…と、対岸から五浦岬公園に。ここから、五浦海岸の全景を見ることができます。ちなみに公園内にはタワーがありますが、ここからはあまり五浦海岸の眺めはよくありませんでした。
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また、公園には、日本の近代美術に大きな貢献を残し、晩年を五浦で過ごしたの岡倉天心の映画「天心」のロケセットで、現在日本美術学院研究所の建物があります。
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再び国道6号線に戻り北上を続けます。福島県に入り、関所で有名な勿来(なこそ)に。まずは、勿来海岸をぷらっと散策しました。遠方にいわき市にある工場群が見えたりして風情こそいまひとつなれど、風紋がある砂浜を歩くと鳥居があり雰囲気は味わえます。
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ちなみに、海岸の対岸の国道脇に、勿来の関をなぞってか勿来の検問所なるものがありました。稼働しているのかどうかはわかりませんが…
そこから、山側に少し入ると「勿来の関公園」に着きました。勿来の関とは、福島県白河市の白河関、山形県鶴岡市の念珠ケ関とともに奥州三関にも数えられた関所で、関所の跡などはないものの、関所があっただろう場所が公園になっていて、園内には奥州征伐を行った源義家や、小野小町などの歌碑が並ぶ小道があります。
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ここから、国宝の白水阿弥陀堂を目指しますが、途中、いわき市街から少し中に入ったところにある高蔵寺に寄って行きました。ここには、福島県内に現存する三重塔のうちのひとつがあります。高さ15.8mでけんの重要文化財にも指定されています。堂内には千手観音像が祀られています。
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高蔵寺をあとにして、いよいよ福島県浜通りの必立ち寄り場所の白水阿弥陀堂に。
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いやー、なんといっても国宝です、国宝。しかも間近で見れます。1160年に藤原清衡の娘である徳姫が建立したもので、平安時代の、そして奥州藤原文化を色濃く残した建築物です。約850年も前の平安時代のものを見える悠久感と寺院の前に池が広がる浄土式庭園に心が癒されます(400円:無料駐車場あり)。平日はそんなに混んでないのもいいです。
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とはいえ建物自体は、平泉の金色堂のように豪華絢爛なわけでもなく、京都の銀閣寺のように風情が溢れているわけではありませんが、この素朴感に日本らしさを感じます。
さて、次はぐっと海に向い、小名浜から塩屋崎灯台へと向かいます。まだ、東北大震災からの復興途中で、海岸線で整地などが行わわれていて、残念ながら風情には乏しいです。
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でも、せっかくですから日本の灯台50選にも選ばれています塩野崎灯台に上ってみました(200円)。しかし、灯台とお城って、その構造からして仕方なのですが、上に上るのが疲れますし、上に上らないとその良さを実感できないのがきついところ。ツーリング途中の階段上りは結構きついです。もちろん、灯台の上からはそんなきつさも吹き飛ばすような、太平洋の景観を眺められます。
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また、灯台の近くには美空ひばりさんの「みだれ髪」を歌う歌碑や、塩屋崎灯台がモチーフとなった「喜びも悲しみも幾歳月」の記念碑などがありますので、ちょっと休憩するのにいいポイントです。
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ここから約60km先には東京電力の福島第一原子力発電所があり、通行禁止区間が多くなるため(常磐自動車道は走行可)、内陸に向い磐越自動車道から三春町へと向かいました。
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