はじめてのビーナスラインで注意すること

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ビーナスラインの最高地点は美ヶ原高原で1,920m

八ヶ岳や日本アルプス、そして富士山などの高峰絶景を望みながら走れる爽快路としてライダーに人気の高層高原路のビーナスライン。そのビーナスラインに初めて走りに行かれる方も多いかと思いますが、ビーナスラインを走ることで注意したいことをピックアップいたしました。是非、ご参考ください。

ビーナスライン

1.麓よりプラス1枚のウェアの装着を考える

ビーナスラインの平均標高は1,420mで、最高地点の美ヶ原高原では1,920mになります。麓の諏訪湖の標高が759mですから、ビーナスラインの最高地点の標高差は1,161mになります。標高(高度)が100m上がりますと0.6度下がりますので、1,161mの標高差ですとビーナスラインの麓から約7度(海岸線からですと、約11.5度)下がることになります。

ですので、プラス1枚のウェアの装備を持っていくのが必須です。メッシュジャケットでしたら長袖Tシャツを、3シーズン用ジャケットでしたらインナーを持参されることをお勧めします。そうしますと必然的にロンTやインナーを入れていく場所が必要になりますので、シートバッグやサイドバッグを装着されて行かれるようになると思います。もしくは、冷えてプラス1枚のウェアを持っていなければ、レインウェアを着用するのが◎です。

また、2,000m級の山岳地でもあり天候も変わりやすいので、麓が晴れていてもレインウェアは必携です。なお、途中で雲や霧で視界が悪くなったら、霧が峰や和田峠などから他の下山道に入りビーナスラインから下りることも検討しておきましょう。ビーナスラインはいつでもそこにありますので、また好天時の再訪を楽しみにして安全を確保しましょう。

2.食事処が少ない

車山や霧ヶ峰などの高層高原の中を走るビーナスラインですが、行き当たりばったりで食事をとろうとしても食事処が少ないので、食事を取らずにスルーしてしまうこともあります。白樺湖周辺にはそば処や食堂が点在していますが、高度が上がって高原内に入った先では、車山のリフト乗り場や車山肩ぐらいに食事処があるほかは、富士見駐車場や霧ヶ峰、三峰茶屋などでの地元名物のキノコ汁などの軽食のみになります。

三峰茶屋のキノコ汁

休日はどこも混雑していますので、事前にある程度、食事のルーティングも考えておくのもお勧めです。もし(茅野方面からアクセスして)ビーナスライン道中で食事がとれなかった場合は、ビーナスラインの終点にあります道の駅 美ヶ原高原美術館ですと比較的食事が取りやすいです。

道の駅 美ヶ原高原美術館

3.メインの見どころは約9km区間のみ

茅野市街にありますビーナスラインの起点から終点の美ヶ原高原美術館まで全長約76kmのビーナスラインの中で、ビーナスラインでイメージする高峰絶景を望みながら走る爽快な高層高原区間は白樺湖展望台駐車場から霧ヶ峰の駐車場までの約9kmのみになります。

霧ヶ峰富士見台

ですので、抜けの良い好眺望と2車線の緩やかなカーブが続く区間で爽快な走りを楽しみたくなりますが、この区間にはビーナスラインを代表する好展望地が点在していますので、是非とも立ち寄って行きたいところです。お勧めは、

  • 車山肩
  • 霧ヶ峰富士見台
  • 白樺湖展望台駐車場
車山肩よりビーナスラインを望む

です。時間があれば、リフトを乗り継いで車山山頂にあるSKY TERRACE(スカイテラス)で周囲の高峰絶景を楽しんだり、霧ヶ峰の駐車場にバイクを止めて霧鐘塔まで歩いて霧ヶ峰散策を楽しむのもいいかと思います。

車山 スカイパノラマ山頂駅付近からの景観

4.美ヶ原高原美術館からの先は酷道

中央自動車道から茅野に入り、そしてビーナスラインを走るという方が多いかと思いますが、そうしますと(道中の霧ヶ峰や和田峠で分岐ができますが)ビーナスラインの終点は美ヶ原高原美術館になり、そして、そこから北に走って上田市内から上信越道路に入るというルーティングをされた場合、ビーナスライン終点の美ヶ原高原美術館から武石川に突き当るまでの約13kmの区間(美ヶ原公園西内線)は白樺平という白樺が群生している雰囲気のいい場所を通ります。しかし、この白樺平から先はビーナスラインと打って変わって車線なしの狭路になり、林の中を走るため見通しが悪くなります。

美ヶ原高原 白樺平

そして、高所から下るため急な下り坂のヘアピンが続き、また路面状況もあまりよくないので、ライン取りや走行にはご注意を。特に霧ヶ峰~美ヶ原高原美術館はビーナスラインの中で最も爽快な走りが楽しめる区間のため、その感覚でこの酷道に入ると適正速度以上にスピードを出しやすくなってしまいます。実際、僕もはじめてビーナスラインを走った時に、美ヶ原高原美術館の駐車場を出て2つめのヘアピンカーブで(50ccでしたが)速度を出し過ぎて曲がり切れず転倒してしまいました。

5.駐車場の出入り口での出会いがしらの衝突に注意!

眺望が良い上に爽快な道が続き、ついついスピードを出しがちになってしまうビーナスライン。スピード超過による転倒事故や追突事故が多発していますが、注意したいのが出合い頭の事故です。爽快に景色を見ながら走っていたりしますと、沿道の駐車場から車が出てきたり、前の車のブレーキランプを認知する反応が遅れて、ヒヤッとすることがあります。特に、急坂のカーブになっていて、走行車、または駐車場から出る車から他車が見ずらい白樺湖展望台駐車場や、ちょうど緩いカーブの先の直線区間にある霧ヶ峰富士見台駐車場は要注意です。

白樺湖展望台駐車場

えてして車はバイクのスピードを見誤りがちですし、特にビーナスラインを走って気分が高揚しているドライバー、ライダーともに注意力が散漫になっていて判断が遅れる場合があります。

また、駐車場を見つけたり、道中の景観の良い場所で急に止まる車もありますので、前方の車とはブレーキをかけて止まれるくらいの車間を開けて走られることをお勧め致します。

霧ヶ峰富士見台手前のカーブ

以上、5つの”はじめてのビーナスライン“で注意すること”になります。

ちなみに、1、2、5は他の山岳路でも注意することになるかと思いますので、是非、ご留意の上、安全なツーリングを楽しんでください。

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