■2023年式 ヤマハ YZF-R7に乗ってみました part2

目次

YZF-R2/R3からのステップアップ&初めてのサーキット走行に

本体価格が税別で99.9.万円(2023年4月現在)と、100万円を割ったプライスで発売されていますヤマハのYZF-R7。ヤマハのMotoGPマシンのYZR-M1に似たそのデザインは、ライダーをその気にさせてくれる魅力を持っています。

2023 YZR-M1

エンジンは水冷4ストロークDOHC直列2気筒688cm³で、最高出力54kW(73PS)/8,750r/min、次第トルクは67N・m(6.8kgf・m)/6,500r/minを発生します。

とにかく秀逸なのはそのデザインで、under100万円とは思えない造詣の作り込みに驚きです。

まさにヤマハのスーパースポーツという感じのテイストで、かなり前傾姿勢になります。

そして、 直列2気筒エンジン搭載ということで、4気筒エンジン搭載のバイクよりもシリンダー数が少ないため横幅も狭く、スリムな車体なのも特徴的です。

ただ、逆にタンクが長い感じがしましたが、以前に似たようなドゥカティのLツイン搭載のスポーツバイクに乗っていたこともありますが、これも直列2気筒バイクの特徴かもしれません。

そして、このステアリングからコクピットの辺りの質感がまた高いのが嬉しいところです。

速度計と回転計がメインのフルLCDメーターも一目で見やすく、各ポジションランプも分かりやすく質感を高く感じられます。

スーパースポーツらしいセパレートシートはヤマハらしいデザインで、リアシートも意外とスペースがありタンデムも可能です。

リアシートを取りますと、リアシート下には意外とスペースがあり、ETCの車載器は確実に収納できます。

機能的には、アシスト&スリッパ―搭載により、クラッチレバーの操作が軽く、また、過度なエンジンブレーキがかからないようになっています。また、素早いシフトアップを補助するクイックシフターもオプションで設定されています。

タイヤはブリヂストンのS22を装着。高いグリップ性能と軽快なハンドリングを保持するスポーツ性の高いタイヤが装着されていることで、あくまでワインディングやサーキットというステージをメインとして作られたことが分かります。何回も書きますが、under100万円のスポーツバイクをは思えない質感の高さと装備内容です。

さて、キーを回してエンジンをかけてみました。エンジン音は2気筒らしいドコドコといった感じですが、低音もあり、さすがヤマハさんだけあって、かなり調音も行われた感じがします。

実際に走らせてみますと、 アシスト&スリッパ― によりクラッチミートがしやすく、スルスルと発進できました。ただ、やはりポジションがかなり前傾のため、お腹と首(肩)に力を入れて、ポジションをキープする必要があります。

なので、市街地走行はやはり疲れますし、渋滞路は体的にもキツイです。但し、これは前傾姿勢が強いスーパースポーツバイクなら当たり前のことですし、逆にスーパースポーツバイクに乗っている感を感じられます。

さて、本領発揮ともいえる高速に入りますと、4気筒のようなグワッという加速ではなく、2気筒らしいトルクでグイグイ押していくような加速が得られます。なお、最高出力が8,750回転、最大トルクが6,500回転が発生させるため、4気筒バイクのように高回転の伸びがあるわけでなく、レッドゾーンは10,000回転からですが、8~9,000回転くらいでエンジンの伸びは頭打ちになります。このあたりが若干ストレスになるかもしれません。

ですので、総じて2気筒バイクと4気筒バイクとの違いにはなるのですが、胸のすくような(あるいは緊張感を楽しめるような)ワープするような加速感を味わうというよりは、トルクがある6~7千回転まで回してギアを上げてスピードを乗せていくという感じになります。そういう意味では、サーキットなどでの加速や直線では同排気量でも4気筒には速さ的には苦戦するかもしれません。

もちろん、リッタースーパースポーツバイクがover100馬力が当たり前で、150馬力や200馬力という中でR7は73馬力ですし、逆に他車が200万円overともなっている中、under100万円ということで、これは致し方ないところ(それでも十分に速いですが…)です。

また、ビッグバイクのスーパースポーツバイクがその出力の高さなどからサスペンションにもお金をかけていますが、R7のモノクロスリアサスペンションで、セッティングにもよるのでしょうがフロント、リアともに公道でもギャップをやや拾いがちな気がしました。とはいえ、もともとスポーツバイクは足回りをガッチリ固めているのでこれも致し方ないところ。プリロードおよび伸側減衰を調整可能なので、公道走行時は調整して走るのもありかと思います。

ですので、R7の立ち位置も、R25やR3からのステップアップだったり、2気筒エンジンよりも軽量ダイヤモンド型フレームが勝っている感じですので、初めてのサーキット走行をされる方などは、いきなり150馬力以上もあるリッタースーパースポーツバイクで走るよりも、より安心感が高く、サーキット走行走行を楽しめるバイクかと思います。

とにかく、カウル付きのバイクとしてはデザインが良くて、今風で、格好良いバイクなので、ある意味、乗っている自分に酔えるバイクかと思います。

また、ライトも特徴があり、このあたりも雰囲気があり、ナイトランも楽しそうです。

ツーリング的には腰や肩的に辛いですし、荒れた道的にはギャップを拾いやすいので走りづらいですが、こと、中低速が続くワインディングでは、その成果を発揮しそうです。

総じて、under100万円とは思えない、質感の高い、メチャ格好良い、置いていて絵になるバイクです。遠方でなくても近場にプチツーリングに行って、都市景観や日本の原風景とともに写真を撮れば、映えること間違いなしのバイクかと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次