■2022年式 スズキ ジクサー250に乗ってみました。

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まさに、スズキらしいバイクです

250cc単気筒エンジンを搭載した税別40万円のリーズナブルなモデル。しかも、スズキの最新技術を投入しました油冷モデルです。

二輪マーケットが超大きいインドで販売されているバイクということで、とはいえ、正直、それなり(価格なり)のバイクだろうなぁ…と思って乗ってみたらビックリ!いやー、楽しいバイクでした。

とにかくエンジンが素晴らしいです。単気筒250ccというとどうしても非力…というイメージがありましたが、先日乗った、ホンダのレブルといい、このジクサーといい、いやはや予想以上に力強くてびっくり!

冷却方式に油冷を採用して新たに開発された単気筒SOHC4バルブ249cm3エンジンは、シングルエンジンながら、同じスズキのツインエンジンのGSX-250Rより馬力があり(但し、最大トルクは同じ)、軽くて足つきも良いので、高速から街中、そしてツーリングに遭遇しがちな酷道なども走りやすく、取り回しやUターンもしやすいです。

ブレーキもじわーっと効き、スポーツ走行ではカッツリと効いた方がいいのかもしれませんが、ツーリングではブレーキレバーを握りこんでジワーッと効く方が扱いやすく安心感も高いです。

もともとインドではスポーツバイクという立ち位置なのでしょうか、シートは若干腰高でタンデムシートとは別体で段差があり、スポーツ走行時には体がホールドしやすいです。もちろんABSは標準装備されています。

逆にスポーツ系バイクにありがちな、リアシートの中央部が盛り上がっていて、また、シートバッグの固定ベルトを付ける場所が遠いので、逆にそれがツーリング的にはネガな要因になっています。

ですので、タンデムも一体型シートに比べると着座スペースが狭いですが、タンデムグリップがあるので街乗りベースなら問題ないかと。但し、積載スペースも鑑みつつ、タンデムでのツーリングはちときつそうです。

タンクは小ぶりで12Lですが、実走して平均燃費が32.7km/Lでしたので満タンで400km近く走れます。レギュラーガソリンでこの燃費の良さも嬉しいところです。

アップライトなハンドルは操作がしやすく、そして視界も良いので運転しやすいです。ただ、インストルメントパネルがかなり下の方にあり、視線を結構動かさないと視認できずらいです。また、ミラーが若干ベタっぽい感じがしますので、個人的にはアフターパーツでショート系に変えたいところです。

インストルメントパネル ですが、フル液晶ディスプレイでスピードメーター、タコメーター、燃料計と見やすく、もちろん、ギヤポジションインジケーターや時計も付いています。ウィンカーの表示も左右別なのも嬉しいです。

外観的には上下に3分割されたLEDヘッドライトやスイングアームマウントフェンダーが特徴的です。

エンジンをかけてみますと、シングルエンジンらしい軽い排気音を奏でますが、決してチープ感はなく、小気味いい音です。そしてアクセルを回すと、軽やかに回転があがります。

さて、実際に走らせてみますと、まず驚きましたのが、クラッチのつながりの良さです。半クラッチなどをほぼ気にせずにすぐにつながります。これは発進時や街中での極低速走行時にとても有益でした。

新たな油冷のシングルエンジンはエンジン音の軽さと対比してアクセルを回すと、気が付くと結構なスピードが出ていてパワー感を感じられます。エンジン自体の軽さも相まって、装備重量154kgと軽量な車体に低回転から中高回転まで綺麗に回るパワフルな油冷エンジン。車体の軽さと、このパワー感がこのジクサーの特徴かと思います。

低回転から高回転までストレスなく回り、6速でも シングルバイクということで10,000rpmからのレッドゾーンまで気兼ねなく回しやすいです。これがビッグバイクですと公道では低いギア以外はレッドゾーンまで回せませんし、高速だって国内で最も最高速度が高い区間が120km/hですから、それを考えるとビッグバイクでエンジンを回して走れる場所は国内の公道ではありません。

それがジクサー250であれば、最高出力を発生させるレッドゾーン手前の9,000回転まで回して楽しめて、自分の手の内感で一般道や高速で走りを楽しめる、まさに等身大にバイクの性能を目一杯満喫して楽しむことができます。

もちろん、パワーあふれるビッグバイクで余裕の走りやその加速感を味わう楽しいですが、欧米がマーケットのビッグバイクは、昨今価格も上がり気味で150万~200万円近いです。そんな中、税別で40万円で燃費もレギュラーガソリンで実測30km/L以上ということを考えますと、日本の国内事情にあったバイクでもあると思います。

燃費も良く軽くて小回りもきくので通勤通学にも使いやすいですし、ツーリングも楽しめるバイクです。まさに「走って楽しい」そして「(懐も含めて)ライダーに優しい」スズキらしいバイクです。個人的には、車体が軽くてエンジンの老けあがりがいいので、下りのワインディングがとても楽しかったです。ぜひ、タイヤをラジアルに変えてみたいです。

ちなみに、リアブレーキのところに付いているこれは何だろう?と思って調べたら、インドなどではサンダルで走る人も多いのでサンダル巻き込み防止装備だとかの噂もありました。本当のところは分かりませんが…。そんなところもスズキらしくていいです。とにかく、この軽くてパワフルな油冷シングルエンジンを使って、スポーツバイクやオフロードバイク、アドベンチャーバイクを出してほしいところです。あー、インドやフィリピンで発売されたVストロームSX が出たら買いたくなっちゃいそうです(シートがシート高835mmですが…)。やばいなぁ~。

ジクサー250

トリトンブルーメタリック (YSF)
マットブラックメタリックNo.2 (YKV)
\448,800

全長:2,010mm 全幅:805mm 全高:1,035mm ホイールベース:1,345mm 地上最低高165mm シート高:800mm 車両重量:154kg 乗車定員:2名 最小回転半径:2.6m エンジン型式:EJA1 エンジン種類:油冷4サイクル単気筒SOHC4バルブ 総排気量:249立方センチ 圧縮比:10.7 最高出力(kW[PS]/rpm):19[26]/9,000 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):22[2.2]7,300 燃料タンク容量:12.0 燃料消費量(※60km/h定地走行):45.0km/L 変速機形式:6速 タイヤ(前):110/70R17M/C 54H タイヤ(後):150/60R17M/C 66H ブレーキ(前):シングルディスク ブレーキ(後):シングルディスク

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