■深浦・弘前(ツーリングルート)

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世界遺産と日本海

現存12天守の弘前城から青森県の最高峰の岩木山を巡り、そして、日本海沿いを走り千畳敷海岸などの奇勝地を眺めながら、世界遺産の白神山地へと至る、山から海へと内容の濃いツーリングルートです。但し、残念ながら日本海と弘前とを結ぶ白神ラインが未舗装路のため、起点と終点の高速のICが離れていますので、ルーティング時にはご注意を。

青池(白神山地)

東北自動車道の大鰐弘前ICで下りて、国道7号線を走り弘前城へと向かいます(ちなみに、弘前城、岩木山をスルーするなら、津軽自動車道の終点の鰺ヶ沢(あじがさわ)ICで高速を降りて国道101号線に入りますと、下道ルートの走行距離が少なくなります)。

さて、弘前城ですが、津軽地方を統一した大浦氏に寄って築かれたお城で、東北で唯一、江戸時代の天守閣が残っている現存天守12城のひとつでもあります。日本三大桜名所の一か所でもあり、桜の時季の花筏で有名ですが、それ以外の時季でも岩木山の秀麗が望める景勝地として、おおくの観光客が訪ねる場所でもあります(入城料:320円)。また、弘前城の北東部に「津軽藩ねぷた村」がありますので、時間が合えば立ち寄って、ねぷたを満喫してみるのも良いかもしれません。

弘前ねぷた(photolibrary

また、弘前城の周辺には、ステンドグラスが綺麗なカトリック弘前教会や、五重塔がある最勝院、太宰治が過ごした太宰治まなびの家などもありますので、時間配分を見計らって散策されてみてはいかがでしょうか。

最勝院 五重塔

弘前城を後にして、県道3号線で西上して岩木山へと向かいます。桜の時季でしたら道中の周辺に世界一長い桜並木など桜並木も点在していますので、立ち寄って行きたいところです。弘前城から津軽岩木スカイラインの麓まで約20kmになります。

津軽富士とも呼ばれる秀麗な姿の岩木山は、標高1625mで青森県内で一番高い山になります。津軽岩木スカイラインは岩木山の麓から8合目までを結ぶ有料道路(1,050円)で、約9.8kmの距離ながら、69もの連続するヘアピンカーブが連なり、片道約30分ほどかかりますので、走られるかどうかは時間を確認してからの方が良いかと思います。8合目にも展望台がありますが、リフト(往復500円)に乗って9合目までも行けます。但し、その先の山頂まではリフトを下りて約40分。岩場登りなどもあり、登山の装備が必要な道程となります。

岩木山山頂

さて、岩木山の山麓から県道3号線をしばらく北西に走りますと鰺ヶ沢に着きます。国道101号線との交差を抜けてそのまま中村川沿いに一般道(大間越街道)を走って行き、突き当りの道からもう一本先の道に出ますと、鰺ヶ沢湾に面したはまなす公園があります。そして、そのまま海沿いに西へと向かいますと、鰺ヶ沢漁港の近くにあります海の駅わんどに到着します。ここは、名物犬だった「わさお」の像や、「赤い靴」の碑など(があるほか、海産物を販売していて、特にヒラメの漬け丼は美味しいです。

そのまま海沿いの道を走って行きますと、県道3号線(大間越街道)に入り日本海沿いを南下します。途中に焼きイカ通りがあり、焼きイカ屋さんが並んでいますので、是非、焼きイカやイカの塩辛を食べていきたいところです。8時くらいからオープンしています。

そして、その後、国道110号線に入り、JR五能線と並行しながら日本海沿いを走って行きます。やがて、関の甕杉と関の古碑群、巨木の折曽のイチョウがありますので、折曽のイチョウの駐車場にバイクを止めてぷらっと回ってみるのもお勧めです。

折曽のイチョウ

そして、折曽のイチョウのところで海の方へと向かう一般路を走りますと大間越街道に入り、より海沿いを走ることができます。やがて、JR北金ヶ沢駅を過ぎた先で、JR五能線を越えてすぐ右に向かいますと、幹回り22m、高さ31mで樹齢千年以上の日本一の大イチョウの北金ヶ沢の大イチョウがあります。国指定の天然記念物です。

北金ヶ沢の大イチョウのすぐそばに国道101号線が走っていますが、再び、風情のある大間越街道を走り、北金ヶ沢漁港などを見つつJR五能線と並行して走って行きますと、国道101号線に合流します。そして、しばらく海沿いを走りますと、やがて深浦の名所の千畳敷に着きます。

千畳敷海岸は1792年の地震によって隆起してできた岩浜で、恵比須岩やかぶと岩などの奇岩がある広大な岩場が眼下に広がっています。日本の夕陽百選にも選ばれている場所で、絶景の夕陽が望める場所です。千畳敷センターで海鮮丼やウニ丼を食べるのもお勧めです。ちなみに、JRのリゾートしらかみに乗ると一部電車は無人駅のJR千畳敷駅で15分ほど停車しますので、千畳敷まで散策することが可能です(発車数分前に警笛がなります)。また、高台にあります大戸瀬埼灯台のそばの展望台からは千畳敷の一部を眼下に望むことができます。

展望台から望む千畳敷海岸

千畳敷海岸を後にして、再び国道101号線で日本海を見ながら南下していきます。JR五能線と並走しながら日本海を見ながら走れる爽快ロードです。道中の風合瀬漁港近くには「道の駅ふかうら か そせいか焼き村」という赤いイカの看板が目印の道の駅があり、イカ焼きはもちろん、地元海産物を食すことができます。この辺りからJR驫木駅あたりまでは、日本海の景観も素晴らしく、また奇岩も点在していますので、気になる場所があったらバイクを止めて、ぷらっと海辺を散策されてみてはいかがでしょうか。

国道101号線は、驫木地区で内陸に入った後、再び海沿いを走るJR五能線と並走いたします。海と鉄道。わき見注意の爽快路です。なお、道中には国道から海側に一本、道に入って行くと行合崎があり(広戸漁港方面に向かいます)、キャンプ場もあり、芝の上でのんびりと綺麗な海と荒々しい岸壁を見ることができます。

しばらく国道を走って行きますと、国道沿いに赤い鳥居た立つ小さな恵比須神社があり、その先に、洞窟や石の階段を歩いて行く大岩(海岸)がありますので、時間があれば、立ち寄りお勧めです。

再び国道101号線を走って行きますと、深浦の町役場を過ぎて、深浦の街中に入って行きます。街中では国道沿いに、太宰治が実際に止まった部屋が現存、太宰治の小説「津軽」にも出てきた「ふかうら文学館」(月休み:300円)があります。そのまま、国道を走り深浦の町を抜けますと、道中に「鳴海建築 バイクライダー休憩所」があり、またJR五能線と並走するようになります。しばらく走りますと、不老ふ死温泉に到着します。

海との距離がとても近くて開放感にあふれた100%かけ流しの露天風呂です。ひょうたん型の露天風呂は混浴ですが、女性専用の丸型の露天風呂もあります。但し、残念ながら日帰り入浴は16時まで(800円)。絶景の夕焼けを見ながらの入浴は同所の宿泊客のみとなります(1泊2食:8,000円~)。

さて、不老ふ死温泉から国道には入らず、一般道の大間越街道を走って行きますと、椿山や縁結びのモヤイ像などを通り、国道101号線に合流します。その先を進み、森山海岸を過ぎますと、汐ヶ島の遠望が望め、そして、象岩やかんざし岩、そして賽の河原などがある奇勝地がありますので、是非とも立ち寄りたいところです。

象岩

そして、その先には風光明媚な十二湖海浜公園があります。高台には展望がありますので、国道101号線を左折して遊具広場のアオーネ白神十二湖方面に向かう一般道に入ると展望台に向かえます。この辺りから世界遺産に白神山地に入ります。展望台から一般道を進みますと十二湖に到着。八景の池と二ツ目の池があるT字路から県道280号線を右に曲がりますと、キャニオン入口駐車場があり、ここから日本キャニオンの展望台まで徒歩15分ほどで行けます。ちなみに、もう少し県道を進みますとキャニオン広場があり、ここから日本キャニオンの遠望を望むことができます。凝灰岩の白い岩肌が露出していている断崖で、その様相からアメリカのグランドキャニオンにちなんで、日本キャニオンと名付けられたそうです。

キャニオン広場からの日本キャニオンの遠望

日本キャニオンを後にして、二つ目の池まで戻り、右折して十二湖方面へと向かいます。道中には、王池や越口の池などの大きい池沿いを通り、森の物産館キョロロの上にある有料駐車場に。ここから十二湖メインの青池まで歩いて10分ほどです。

澄んだコバルトブルーの水面をたたえる青池は、十二湖内でも特に人気の池で多くの観光客が訪れる池です。十二湖の多くを見て回るとしますと1時間30分以上かかりますので、十二湖内では、この青池と、時間があれば、同じくコバルトブルーの水面が綺麗な沸壺の池を見て回られるのがお勧めです。

沸壺の池

さて、ここかにら再び国道101号線に戻り日本海に沿って南下します。ちなみに、再び国道101号線を北上して森山海岸を越えて県道28号線に入りますと、弘前市へと抜ける白神山地を横断する白神ラインに入れますが、約43kmの道中のほとんどが未舗装路ため、オフロードバイクなどでなければ走行が厳しい道になります。

さて、十二湖を後にして、再び国道101号線に入り、JR五能線と並走しながら日本海沿いを秋田自動車道の能代東ICまで、約55km、1時間ほど南下します。途中、深浦港の方に向かう一般道に入りますと、荒々しい岩礁の風景が望める大間越(海岸)があります。

大間越

再び国道101号線に合流して、そのまま南下。しばらく走りますと秋田県に入り、道の駅 はちもりの先で海沿いの一般道へ入りますと白い灯台が立つチゴキ埼展望台があり、日本海の景観を望めます。

チゴキ埼展望台

そのまま海沿いを南下して、八峰白神ジオパークでもあります岩館海岸を見つつ、岩館漁港を抜けて進みますと再び国道101号線に合流しますが、150mほど先ですぐにまた海沿いを走る一般道(大間越街道)に入れます。

岩館海岸

海上に浮かぶ雄島が望めるブラックサンドビーチ(黒い砂浜)の中浜海岸を過ぎますと、秋田県天然記念物の椿海岸の柱状節理があります。この辺りも八峰白神ジオパークになります。そして、再び国道101号線に合流した後、少し走りますと、日本港の好景観が望めます夕陽のビュースポットでもある鹿の浦展望所に着きます。

鹿の浦展望所

そして、国道101号線を南下し県道63号線に入りますと、秋田自動車道の能代東ICに着きます。

総走行距離~約190km

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