吾妻八景と国内屈指の景観
福島県内の高湯温泉と土湯頭語を結ぶ、日本の道100選にも選ばれています約28.7mの山岳路です。低中速コーナーが続く爽快路ですが、平均標高1,350m、最高地点1,622mという高所を走り、眼下に福島市内の眺望を望みながら走れます。また、浄土平は火山性ガスの噴出地帯のため駐停車禁止で距離は短いですが、その景観は国内屈指です。一度は走りたいツーリングロードです。但し、11月中旬から4月上旬までは冬期通行止め、また、ガス噴出量が多い場合も通行止めにあるため、要事前確認を。総距離:28.7km。
東北自動車道を福島西ICで下りて、国道115号線で西へと進みます。そして、県道5号線、県道70号線と乗り継ぎ、高湯温泉に到着します。高湯温泉は全国有数の高濃度硫黄泉かけ流し湯で、奥羽三高湯にも数えられる温泉地です。
さて、高湯温泉街を横断する県道70号線ですが、高湯温泉より磐梯吾妻スカイラインという名称にもなります。また高湯温泉内には立ち寄りやすい共同浴場のあったか湯もあります。
高湯温泉街からは道はヘアピン路が続き、どんどん高度が上がっていきます。ちなみに、高湯温泉(高湯温泉 花月ハイランドホテル)から3つめくらいのヘアピンに駐車スペースがあり、そこから福島の町が一望できます。
さて、磐梯吾妻スカイラインの沿線には、作家の井上靖氏が名付けました絶景スポットの【吾妻八景】があります。高湯温泉から磐梯吾妻スカイラインを上っていきますと、最初の吾妻八景の「①白樺の峰(しらかばのみね)」に到着します。白い樹皮が特徴のダケカンバが群生するスポットで、吾妻八景の標識はありますが、ほぼ見過ごして通過しがちです。そして、そこから少し走りますと、二つ目の吾妻八景である「②つばくろ谷」に着きます。
ツバメが飛び交っていたことからその名が名付けられたと言われる高さ80メートルの谷で、谷上に不動沢橋が架かっています。近くに不動沢橋とつばくろ谷を望める駐車場があり、まさに八景らしい好眺望を望めます。そして、その少し先には福島市街を一望できる道沿いの展望地があります。連続するヘアピン路を走り高度が上がって行きます。やがて、吾妻八景の「③天狗の庭」に到着します。駐車スペースが狭く見落としがちですのでご注意を。
天狗の庭は紅葉時の絶景ポイントながら、天狗が舞い遊んでいたのでその名が付いたと言われるように、紅葉時以外に来ても綺麗なパノラマ景観が望めます。再び、磐梯吾妻スカイラインを走りますと、このあたりから眼下に福島市街が見え、吾妻小富士が顔を出しつつ、周囲の岩肌が白くなっていき、雰囲気のある場所になっていきます。
そして、右にカーブしてすぐに車一台分ほどの駐車スペースがあり、そこから見える景観は、茶色や白い岩肌が見え、一切経山の荒々しい岸壁とともにまさに日本離れした景色を望めます。その先辺り火山性ガス噴出地帯でもあります吾妻八景の「④浄土平」に入りますため、駐停車禁止となり止まれません。
駐停車禁止のガス噴出エリアは約1kmほどですが、ここが磐梯吾妻スカイラインのメイン区間と言っても過言ではないくらいの絶景箇所のため、(ガスに注意しながら)できればゆっくり景色を堪能しながら走りたい箇所です。
そして、少し浄土平を過ぎて高度が少し上がったヘアピンのところで駐停車禁止区間が終了します。やがて浄土平ビジターセンターに到着(駐車場200円)。ここから浄土平の全景を望むことができます。まさに国内屈指の景観と言っても過言ではないかと思います。
そして、お勧めは、浄土平ビジターセンターにバイクをとめて、道を挟んだ先にあります吾妻小富士。木段を上ること約10分ほどで山頂部に到着。ここから吾妻小富士の火口跡、そして、眼下に浄土平の全景を望むことができます。
なお、浄土平ビジターセンターから1時間20分ほど登山をしますと、一切経山に登山が出来、そこから魔女の瞳とも言われています五色沼の好景観を望むことができます。時間がある方は、是非、トライされてみてはいかがでしょうか。但し、一切経山は登りやすい山ですが2,000m近い山のため、登山用の装備はして行かれるのがよいかと思います。
ちなみに、浄土平ビジターセンターから徒歩10分ほどのところに桶沼があり、展望台から綺麗な水面を望めます(近くに無料の兎平駐車場があります)。
さて、浄土平ビジターセンターを後にして、再び磐梯吾妻スカイラインを走ります。そして栂平園地やなどの湿原地帯を走りますが、その道中に磐梯吾妻スカイラインの道路最高点(標高1,622.0m)があります。路面に最高地点を表記されていますので分かりやすいです。
やがて、下りのヘアピン路にはいるのですが、連続するヘアピンの最初のヘアピンのところに、吾妻八景の「⑤双竜の辻(そうりゅうのつじ)」があります。
右に磐梯山、左に安達太良山の好眺望が望めるスポットですが、駐車スペースがヘアピンの内側にあり、スペースも狭いためご注意を。そのままヘアピン路を過ぎて少し走りますと、吾妻八景の「⑥湖見峠(うみみとうげ)」があります。
猪苗代湖、秋元湖、小野川湖、桧原湖の四つの湖が見える峠とのことですが、樹々が茂っていて猪苗代湖しかよく見えませんが、磐梯山が綺麗に見えます。そして、湖見峠から小ヘアピンを過ぎた数百メートル先に、駐車スペースのある吾妻八景の「⑦天風境(てんぷうきょう)」があります。
夏なら新緑が、秋なら紅葉が広がる爽快な場所で、遠くに木々の間に幕滝を見ることができます。天風境の数百メートル先には最後の吾妻八景の「⑧国見台」があります。
吾妻八景の名付け親の井上靖氏が、ここから見る夕日の美しさを称賛したスポットです。日中でも会津盆地の好眺望を望めます。国見峠から少し下ると土湯峠のゲートがあり、ここで磐梯吾妻スカイラインは終了となります。ここから県道30号線で東上しますと、野地温泉を過ぎ、やがて国道115号線経由で県道52号線で入り、東北自動車道の福島松川スマートICに着きますし、または、道の駅 つちゆ つちゆロードパークのところで国道459号線に入り南下すれば、東北自動車道の二本松ICに入れます。なお、土湯峠から県道70号線経由で国道115号線に入り西に向かいますと、磐梯吾妻レークラインや猪苗代湖湖畔に出ることができます。
実走ガイド~会津磐梯の絶景とラーメンを巡る(スズキGSX-S1000F ABS)
実走ガイド~会津・磐梯(スズキGSR250)
総走行距離~約70km
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