中国(重要伝統的建造物群保存地区)

1. 倉吉市打吹玉川 2. 若桜町若桜 3. 大山町所子 4. 大田市大森銀山 5. 大田市温泉津 6. 津和野町津和野 7. 倉敷市倉敷川畔 8. 津山市城東 9. 津山市城西 10. 高梁市吹屋 11. 矢掛町矢掛宿 12. 呉市豊町御手洗 13. 竹原市竹原地区 14. 福山市鞆町 15.廿日市市宮島町 16. 萩市堀内地区 17. 萩市平安古地区 18. 萩市浜崎 19. 萩市佐 々並市 20. 柳井市古市金屋

鳥取県

目次

75.倉吉市打吹玉川

木綿と稲扱千歯で繁栄した商工業都市

倉吉市打吹玉川

倉吉は室町時代に城下町として整備された後、江戸時代には陣屋町として栄え、江戸時代後期から明治・大正時代にかけて、木綿と稲扱千歯(いなこきせんば:脱穀用具)により商工業都市として繁栄しました。商人たちが本町通り沿いに屋敷を構え、また玉川沿いには土蔵群と石橋が連続して建ち並びました。赤褐色の石州瓦の屋根や軒まわりの海老状に曲がった腕木などの意匠に地域的特色があらわれています。

76.若桜町若桜

カリヤという吹放しの差掛け庇を付けた独特な町家

若桜町若桜

1600年に鬼ヶ城に山崎家盛が入り、その城下町として整備され、やがて宿場町となっていきました。明治時代に入り、大火により多くの建物が焼失。その後、道幅を広げたり水路を通したりと、火災に強い町造りが行われました。カリヤという吹放しの差掛け庇を付けた町家や、土蔵群が多く残っています。

蔵通り
若桜鬼ヶ城跡から見る若桜地区

77.大山町所子

縦横に巡る水路が特徴的な農村集落

大山町所子

大山から流れる川の水路を利用して発展した農村集落で、大山道に沿ってシモと呼ばれる地域では門脇家住宅のような重厚な家屋が、カミと呼ばれる地域では山麓の農村集落の風景を望むことができます。塀や生垣で囲う屋敷構えと縦横に巡る水路が特徴的な伝統的な農村景観地区です。

島根県

78.大田市大森銀山

石見銀山の鉱山町の歴史的景観が良好に残る

大田市大森銀山

石見銀山に隣接し、江戸幕府の直轄地として約150余村の中心の町でした大森銀山地区。保存地区は銀山川沿い山間に延び、武家や商家の旧家や、社寺、代官所跡が現存しています。石切り場などもあり、鉱山町の歴史的景観が良好に残されています。

まさに過去にタイムスリップしたかのような、お土産屋などの観光的店舗は少なく、逆に町の雰囲気に浸かってゆったりとした時間を過ごせる場所です。観世音寺から町を俯瞰した景観を望めます。

79.大田市温泉津

石見銀山の外港として発展した温泉地

大田市温泉津

古くより温泉地であった温泉津ですが、16世紀中頃に毛利氏が港を整備し、やがて江戸時代に入り石見銀山の外港として発展しました。江戸末期から昭和初期にかけて建てられた町屋や旅館などが残り、レトロな雰囲気を漂わせています。

80.津和野町津和野

水路を鯉が游いでいる

津和野町津和野

江戸時代に同地に入った坂崎氏が城下町として整備。1853年の大火により多くの建造物が焼失したものの、地割は江戸時代に整備されたもののままで、殿町通りの旧武家地と本町通りの旧商人地を中心に、幕末から昭和初期の建造物群から構成される歴史的風致を楽しめます。

殿町通りでは有名な鯉が游いでいる水路があります。

岡山県

81.倉敷市倉敷川畔

多くの観光客で賑わう川沿いのレトロな町並み

倉敷市倉敷川畔

1642年に幕府の直轄地となり、商業港として栄え、政治・経済の中心地となり、商業港と発展しました。倉敷川沿いに本瓦葺塗屋造りの町屋や土蔵造りの蔵などを中心とした伝統的な家並みが建ち並んできます。

倉敷市倉敷川畔

古い家屋を改装したカフェやショップなどもあり、多くの観光客で賑わう観光地にもなっています。レトロな町並みをぷらぷらしながら、お茶をしたりお土産物屋さんを眺めてみたりと街歩きを楽しめる場所です。

端から端まで歩いて約20分。人気の飲食店は待つ場合もありますので、時間が分かれば予約をしておきたいところです。なお、特に大原家別邸の有隣荘は素晴らしい雰囲気の場所ですので、是非とも立ち寄りたいところです。

有隣荘

82.津山市城東

庇が長く連続する独特な景観

津山市城東

城下町の津山の東に位置して旧出雲街道に面し、城下町の町人地として発展した城東には、江戸時代初期に町割りに江戸時代の末から昭和初期にかけて建てられた伝統建造物が、1.2kmの直線路に沿って231軒残っています。つし二階建を基本として、一階の庇(ひさし)の位置が隣同士でよく揃っています庇が長く連続する同所独特の景観を望めます。城東地区に比べて古い町並みは少なめですが、

83.津山市城西

各時代の建築様式の建物が混在した町

津山市城西

津山城の西部に発展した寺町及び商人町で、江戸時代には22もの寺院が並んでいた西寺町や、出雲街道沿いには商家町が、江戸時代の地割を残しつつ残っています。明治時代に鉄道が開通して津山市の玄関口となったことから繁栄したことから、同地区には17世紀初頭から近代までの各時代の建築様式の建物が混在して建っています。城東地区に比べて古い町並みは少なめですが、いろいろな時代の建物を楽しむことができます。

84.高梁市吹屋

銅山とベンガラで繁栄した鉱山町

高梁市吹屋

吉備高原の山間地にある町並みで、近世以降に銅山とベンガラで繁栄した鉱山町です。

高梁市吹屋

江戸末期から明治にかけて吹屋の長者達が、町全体の統一感を鑑みて赤銅色の石州瓦とベンガラ色の外観の屋敷を建てたことから、町並みとしての整然さが保たれ、地方色の豊かな町並み景観を形成しています。

85.矢掛町矢掛宿

全国で唯一、本陣と脇本陣が残る宿場町

矢掛町矢掛宿

山陽道の宿場町として栄えた町で、全国の宿場町で唯一、江戸時代の旧本陣(石井家)と旧脇本陣(高草家)が国の重要文化財として残っている宿場町です。江戸時代から近代に建てられた伝統的建造物が良く残っている場所です。

旧矢掛本陣石井家住宅

広島県

86.呉市豊町御手洗

潮待ち、風待ちの港町

呉市豊町御手洗

瀬戸内海の芸予諸島のにある大崎下島の港町で、江戸時代には潮待ち、風待ちの港町として栄えました。数度にわたって海岸が埋め立てられ、商家や茶屋、船宿、寺院などが混在し小路が町内を巡っています。妻入りの町屋や平入りの町屋が多く、当時の大波止や燈籠なども残っており、歴史的景観を醸しだしています。

87.竹原市竹原地区

安芸の小京都

竹原市竹原地区

赤穂から入浜式塩田を導入し、江戸時代に製塩地として発展しました。また、町内から学者も多く生み出し、文教の町としても栄えました。

竹原市竹原地区

江戸時代中期から明治時代に建てられた本瓦葺で塗屋造の町家が並ぶ重厚な町並みが現存していて、江戸時代の町人文化の伝統を今なお伝えています。

竹原市竹原地区

88. 福山市鞆町

日東第一形勝の地

福山市鞆町

潮待ちの港として栄えてきました港町で、江戸中期に整えられた地割りがほぼそのまま今に残っています。江戸時代から昭和中ごろまで建てられた、切妻造、平入二階建の町家や土蔵などの伝統的建造物が残り、歴史的風致を良く伝えている町です。

福山市鞆町

なかでも、福禅寺 対潮楼は国史跡に指定され、朝鮮通信使が「日東第一形勝」と称えた景観を座敷から見ることができます。

福山市鞆町

89.廿日市市宮島町

日本三景の地にある門前町

廿日市市宮島町

日本三景の厳島神社のある宮島は、宮島口からフェリーに乗って約10分ほどの瀬戸内海に浮かぶ島です。その町並みは西町と東町からなる門前町で、江戸時代の町割りを継承しつつ、江戸前期から昭和 20 年代までの町家が残ています。主屋は切妻造平入、真壁造、桟瓦葺で、二階は平格子、又は出格子で、狭い間口と長い奥行が町家の特徴です。

山口県

90.萩市堀内地区

萩城の城下町

萩市堀内地区

堀内地区はは旧萩城の三の丸にあたり、毛利輝元が1608に指月山に城を築き、町割をおこなったことに始まります。保存地区は堀内のほぼ全域で、藩の諸役所と、毛利一門をはじめとする武家屋敷が建ち並んでいた場所になります。

武家屋敷としての地割が今もよく残っており、現在も、永代家老の益田家の物見矢倉など10数棟の武家屋敷が残り、歴史的風致を形成しています。

91.萩市平安古地区

長い土塀が残る町並み

萩市平安古地区

平安古は旧萩城の三の丸を囲む外堀の南に位置し、開墾が進むにつれ、数多くの武士が屋敷地を構えたところのひとつです。江戸時代の地割りがよく残されていて、当時の屋敷構えをうかがえます。

現在でも、武家屋敷の主屋、長屋、土蔵が、鍵曲(かいまがり)の長い土塀と共に残っていて、往時の藩政期の姿をしのばせてくれます。伝統的建造物に特定された建築物は11件で、萩市堀内伝建地区とともに、全国で最初の重要伝統的建造物群保存地区に選定された場所でもあります。

92.萩市浜崎

萩城下の港町として栄え、格子の町家が連なる

萩市浜崎

萩城城下町の港町として栄えた浜崎。北前船の寄港地として繁栄し、大正から昭和初期にかけてはイリコや夏蜜柑等の交易で栄えました。江戸時代以来の敷地割が残り、本町筋を中心に江戸時代から昭和初期に建てられた格子や虫籠窓の町家などの建物が多く残っています。

萩市浜崎

国史跡の御座船を納めた御船倉のほか、137棟の伝統的建造物の町家や土蔵などがあります。

旧萩藩御船倉

93.萩市佐々並市

萩往還沿いの宿場町

萩市佐々並市

萩城下町と三田尻(防府市)を結ぶ萩往還の中間地点にある萩往還沿いの宿場町で、参勤交替の際など休息する宿駅として栄えました。農業を基盤としながら宿駅を備えた町並みとして成立し、幕末から近代にかけて建てられた茅葺や赤色の石州瓦の主屋が建ち並んでいます。

落合の石橋

目代所跡の建物は現在、おもてなし茶屋として同地の観光案内所となっています。

94.柳井市古市金屋

瀬戸内屈指の商都

柳井市古市金屋

江戸時代には岩国藩の御納戸と称され、その商圏は九州一円から瀬戸内海の各地に及び、海運業により商業都市として繁栄しました。1768年に大火に見舞われ、近世後半に建築された白壁漆喰の土蔵造り、入母屋の妻入りの町家が建ち並んでいます。

柳井市古市金屋

週末には多くの観光客が訪れる観光地で、柳井金魚ちょうちん祭りの際には、各家の軒下に金魚ちょうちんの飾り付けが施されます。

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