「万福招来」「無病息災」を願う
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七福神(しちふくじん)とは「福」に関する7つの神様のことで、七福神には、(恵比寿天(えびすてん)、毘沙門天(びしゃもんてん)、大黒天(だいこくてん)、寿老人(じゅろうじん)、福禄寿(ふくろくじゅ)、弁財天(べんざいてん)、布袋樽(ほていそん)がいらっしゃます。七福神を祀っている神社仏閣を巡ることで、7つの幸福を授けられて7つの厄災が取り除かれると言い伝えられています。
東京に現存する七福神の中で最古の七福神であります「谷中七福神」。関東の七福神巡りは松の内(1/1~1/7)に巡るのが良いとされていますが、7つの神社仏閣を巡るのに歩いても1時間30分ほどで、松の内以外でもバイクでぷらっと回ってみるのもありかもしれません。
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で、まずは「福禄寿」様の東覚寺(とうかくじ)に。1491年創建の東覚寺には赤紙仁王という石造の金剛力士立像があります。
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続いてJR西日暮里駅近くにあります、「恵比須」様の青雲寺(せいうんじ)に。
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青雲寺(荒川区西日暮里3-6-4)は修性院とともに花見寺と言われ、往時は美しい庭園があったようです。
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その青雲寺のすぐ近くには「布袋尊」様を祀る、修性院(しゅうしょういん)があります。修性院(荒川区西日暮里3-7-12)も江戸時代には綺麗な庭園があり花見寺と呼ばれていました。本堂に祀られています布袋尊様は”日ぐらしの布袋”と呼ばれています。
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なお、近くにはレトロの雰囲気の商店街の「谷中ぎんざ」があり、また岡倉天心記念公園には六角の堂があります。
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そしてその近くには「寿老人」様の長安寺(ちょうあんじ)があります。
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長安寺は小さな民家のようなお寺ですが、1669年の創建になります。
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長安寺から谷中霊園を通り、JR日暮里駅の近くに「毘沙門天」様を祀る天王寺(てんのうじ)があります。
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鎌倉時代の創建と言われています天王寺(台東区谷中7-14-8)は、江戸時代には現在の宝くじと似た”富くじ”が行われていて、江戸三富と呼ばれていました。また、幸田露伴の小説「五重塔」のモデルとなった塔があった場所でもあります(現在、塔は焼失)。
天王寺から南に向かいますと、「大黒天」様を祀る護国院(ごこくいん)があります。
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護国院(台東区上野公園10-18)は1625年創建と伝わるお寺で、大黒天の画像は徳川三代将軍の徳川家光が贈ったものと伝わっています。
そして上野公園の脇を通って不忍池に。
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そして、不忍池の中にあります中ノ島(弁天島)に、最後の七福神の「弁財天」様を祀る不忍池弁天堂があります。
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以上が、谷中七福神になります。狭い道があったり駐車する場所に困ったりとバイクだとなかなか回りづらいかもしれませんが、ある意味いろいろ場所を見て回りながらの冒険を楽しめるオリエンテーリング的な要素があるかもしれません。
江戸時代には多くの人たちがご紹介した七つの神社仏閣を巡り、幸を祈りました。いろいろとせわしい現代ですが、改めて歴史ある七福神巡りを楽しまれてみてはいかがでしょうか。ご自宅の近くにもきっと七福神の神社仏閣があるかと思います。
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