ガス欠とバイクの汚れには注意!
※奥只見その1(ヤマハMT-09)からの続きです。
洗い越しで有名な奥只見珠海ライン。点滅しているガソリンメーターのリザーブ後の走行距離表示とにらめっこしながら酷道の枝折峠を越えました。
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さて、奥只見湖沿いを走る樹海ラインは、道の上を川が流れる洗い越しで有名です。洗い越しとは山から流れ出ている沢をあえて道の上に流れるようにして道の浸食などを防ぐもので、最初は「おー、洗い越しだぁ♪」と喜んでバッシャンバッシャンしていたものの、コーナー毎に洗い越しがあり、さすがに疲れました。
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気がつけばバイクはもちろんシートバックまで汚れていました…
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樹海ラインは奥只見湖沿いを尾根に沿って細かくカーブを刻みながら進みます。但し草や木に阻まれて奥只見湖の眺望は見れず、たまに草の切れ目から湖の眺望を望むことができます。
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かなりカーブが多く、レスポンスの良いビッグバイクだとアクセルワークで右手が疲れてきます。 但し、樹海ラインは狭路ながら比較的道の状態が良いので走りやすく、たまに樹々の合間から見える景観や山岳の景観が素晴らしいのがうれしいです。
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そして、樹海ラインの道中には恋ノ岐乗越駐車場がありました。
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そこから谷が深い恋ノ岐乗越の眺望を望むことができます。ちょっと休憩がてら立ち寄りたいところですが、トイレはありません。トイレは銀山平までありませんのでご注意を。
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そして樹海ラインを走っていると、やがて対岸の山中にひび割れのように山が削れている場所がありました。
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なんだろう、崖崩れがあったのかな、なんて思って走っていくと…
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なんと…道でした。樹海ラインは山を削ってそのスペースにアスファルトを敷いて道を作っているんですね。いやー凄い。こんな厳しい場所の道ですから洗い越しが必要なのもうなづけます。
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このあたりから樹海ライン沿いの草木も切れはじめて、ところどころで奥只見湖を望むことができます。そして、しばらく走って行きますと、やがて少し開けた場所に出ます。銀山平です。
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奥只見湖を巡る遊覧船の船着き場があり、キャンプ場もあり、シーズンには人が集まってきて樹海ラインの途中の休息をとる場所のようです。
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実は、この銀山平までは新潟県の魚沼市街から奥只見シルバーラインというほぼトンネルの道を通ることでアクセスよくたどり着けるのですが、実はその奥只見シルバーラインは二輪通行禁止なのです。濃霧がトンネル内に入り、バイクだと視界が遮られてて危ないので通行禁止らしいです。なら、濃霧のときだけ通行止めにすればいいのに…と思いつつ、酷道の枝折峠に。なぜ、そんなことを思ったかといいますと、ガソリンがリザーブに入り残量が心もとなくなってきたからです。銀山平から魚沼市街までは約30kmなので、まあ普通に考えれば大丈夫なのですが、なにせ狭路の酷道でスロットルを開けたり閉めたりと忙しいのでかなりガソリンを消費するのでは…と想像していました。しかもこんな場所でガス欠したらJAFを呼んでも時間がかかるのでは…と。
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実は不安にさせるトラウマがあり、この樹海ラインを走るのは二度目なのですが、以前に走った時もガス欠の危険性を抱えながら、冷や冷やに走り切ったことがあるのです。しかも当時は2ストのバイクであまり燃費も良くなくて、しかも夜の真っ暗な闇の中でしたらから怖さも倍増し、なんとかガス欠にならず枝折峠を越したのですが、その状況の怖さから樹海ラインを走るのは若干のトラウマになっていました。それなのに、また同じことを繰り返すとは…学習していません。
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そんな状況でした、なんとか枝折峠の駐車場に到着。車の方々も多く訪ねていて、久しぶりに多くの人を見た感じで、少しホッとしました。
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とはいえガス欠が怖くて心が急いていたせいか枝折峠の駐車場からは好景観を望むことができませんでしたら、枝折峠は駐車場から10mくらい先の道上の樹々の間からが綺麗な山並みを見ることが出来ました。まあ、ここからは下りなので、最悪ガス欠になってもクラッチを切って走ればふもとまでは走れるだろうと腹をくくって走り出しました。
下りのカーブを過ぎてやっと平たん路に入るもなかなかガソリンスタンドがなくて、国道17号線との交差点近くでアプリで最寄りのガソリンスタンドを確認。そしてガソリンスタンドの看板を見つけた時は、まさにリンドバーグが「パリの灯だ!」と大西洋横断成功時にパリの灯を見つけた時のように、「ガソリンだ!」と感激してしまいました。枝折峠を超えてから24km走行した先でした。檜枝岐村から魚沼市街まで約100kmの間はガソリンスタンドは無いので、檜枝岐村のガソリンスタンドは休業している場合もありますので、スタンドが数件ある南会津町で残走行可能距離が120km以下でしたら給油しておくべしです。 今回、南会津町でガソリンメーターが一目盛りしか減ってなかったので給油せずにそのまま通り過ぎて行ったら、一気にメーターが減り、枝折峠の手前の銀山平でリザーブになり冷汗を流しました。。
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さて、ここから最後の目的地の八海山に。スキーでは来たことのある山ですが、ツーリングでは初めてです。八海山へ向かう途中に雰囲気のある神社(鳥居)がありましたので、ちょっと立ち寄ってみました。
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どうやら八海神社の参道入り口だったらしく立派な杉並木が続いていました。そして、再び八海山に向けて走って行きますと、ひときわ異形で迫力のある八海山が見えてきました。スキー場やお酒でその名が有名な山ですか、山容がまた素晴らしいです。
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そして、スキー場の駐車場にバイクを置いて、八海山ロープウェイ(往復2,200円~)に乗ります。
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山頂駅まで行き、そこから5分ほど歩いて展望台に。
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展望台からは360度のパノラマが望められて、好天なら佐渡島まで見えるので、ぜひ訪ねられてみられることをお勧めいたします。
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八海山は標高1,778mで越後三山のひとつに数えられている山で、霊山として崇められてきました。展望台から下りて山頂駅に戻りますと、テラス席があり、眼下に好眺望を望めました。
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ロープウェイで八海山を下り、再び八海山スキー場の駐車場に。
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そして、八海山を後にして六日町ICから関越自動車道に入りました。そのまま帰路についても良かったのですが、ちょっと時間もありましたため、三国峠を越えて帰ることにしてみました。湯沢ICで高速を下りますと、よく高速から見えますバブル時に建てられました高層ビルがありました。
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すでにバブルが崩壊してから30年以上経っていますが、一回りして、コロナ禍でライフスタイルや働き方が変わっている中で、こういうところに住んで、スキーやツーリングを楽しむのもありなんじゃないかなぁ…なんて考えてしまいました。そして、国道17号線に入り苗場スキー場を横目に見ながら三国峠に向かいましたが、あいにく三国峠は工事中で風情を感じることは出来ませんでした。そのまま、国道17号線を走り、赤谷湖を過ぎて月夜野ICから再び関越自動車道に入り、帰路に着きました。
総走行距離:約295km[※西那須野塩原IC(奥只見その1)~月夜野IC(奥只見その2)
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