日帰りツーリングで尾瀬ヶ原を歩いてみたい!
奥関東の秘境とも言われています奥只見。今回は前沢曲家集落に立ち寄りつつ、一般車両立ち入り禁止の尾瀬ヶ原の散策のベース地のひとつの御池に行き、尾瀬ヶ原の雰囲気を味わえないかと思い、バイクを走らせてみました。
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東北道の西那須野塩原ICで下りて国道400号線に入り、塩原温泉を抜け突き当りを右折、そして3国道の重複区間を走り、道の駅 たじまで小休止。そして、再び国道の重複区間を走り、途中で国道352号線に入り、しばらく走りますと前沢曲家集落に到着しました。
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未舗装の前澤曲家集落の駐車場にバイクを止めて、 前沢曲家集落は歩いてすぐです。前沢曲家集落は明治40年に大火により集落の建物が焼失した後に再建された茅葺屋根の家屋が残る集落で、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。今も生活が営まれているこじんまりとして風情のある集落です。
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まず、集落に入り目に入りましたのが、すぐ右側にある水車小屋です。
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水を引いていて、その水が流れ落ちたまるとその重みで自動的に突けるような仕組みになっていて、製粉加工などに利用されたそうです。なるほどなぁ…。
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そして、集落の中に入って行きますと、前沢曲家資料館があります。
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集落内はまだ人々が生活を営んでいらっしゃるということもあり見学ができないので、この資料館で曲家の中を見ることができます。
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当時の間取りをそのまま残されていて、なんとも懐かしい感じを受けさせてもらえます。
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また、当時の農具や民具の展示もされていて、雪深い土地であるからこそ大変だったろうなぁ…と、当時の写真を見ながら感じました。
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また、急な階段を上った先にあります2階では蚕を飼っていたということで、絹などの繊維品なども作っていたんだな…とその生活様式をふっと想像してみました。そして集落をぷらっと一周して駐車場に戻りますと、受付の方から道向かいの高台から道が一望できると教えていただきました。普通なら10分以上かかるけどお若いから5~6分で展望台に着きますよ、という言葉にほだされて頑張って上りました。結構急で、甘く見ていたので辛かったですが、それでも前沢曲家集落に来たら、ここからの景色は是非とも見ておきたいところです。
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展望台から下りて受付の方に御礼を言い、前沢曲家集落を後にしました。そして魚沼市に繋がる国道352号線をひたすら走ることになります。さて、道中の見どころですが、まずは大桃の舞台という場所があります。
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駒嶽神社の境内にある木製の風情のある舞台で、現在の舞台は明治28年に再建されたもののようです。農村の舞台として祭りなどでここで踊りが披露されていたのでしょう。国の指定有形民俗文化財にも指定されています。そして、少し走りますと道からも見えます屏風岩があります。
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白い岸壁と岩畳の景観が素晴らしい場所で、道沿いに駐車場があり、そこから歩いてすぐというのも嬉しいところです。雰囲気的にはミニ長瀞といった感じでしょうか。
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そして、再び国道352号線を進んで行きますと、尾瀬檜枝岐温泉スキー場が見えて、檜枝岐村の中心地に入ります。村役場や温泉がありますが、ここ(か、もしくは前沢曲家集落のところ)でぜひ、ガソリンの残量が2/3以下でしたら満タンにしておくことをお勧めいたします。もちろんバイクによって燃費やタンク容量はまちまちですが、少なくもここから100km近くはガソリンスタンドがありませんのでご注意を。
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また、道の右側に井籠造り板倉という場所があり、昔ながらの工法で建てられた建築物が残されています。通り過ぎてしまいがちですが、是非とも見物していくことをお勧めしたい場所です。
ちなみにこの近くにも檜枝岐の舞台という木製の舞台があります。また、国立公園の碑石があり、日本百名山の燧ケ岳の山上を望むこともできます。そして、しばらく走りヘアピンが続く途中にモーカケの滝展望台入口駐車場があります。駐車場から歩いて5分ほどで展望台に到着します。
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展望台からは確かに滝の音はするのですが、看板のあるあたりから見渡してみても滝らしきものがありません…
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おかしいなぁ、と思って滝の音のする方に耳をそばだててみますと…なんと、看板の後ろ側の樹々の間から滝が見えました。これは分かりづらい…
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モーカケの滝は落差50mほどの滝ですが、岩肌に沿って水が落ちていく様は綺麗で、一見の価値ありの滝だと思います。
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そして、再び国道352号線を走って行きますと、御池ロッジの駐車場に到着します。車両が入れない尾瀬ヶ原は、ここからは一般車両は通行禁止で、専用のバスに乗り沼山峠休憩所まで行き、そこから徒歩で散策することになります。まだ午前中なのにすでに四輪の駐車場は満車に近く、多くの方々が尾瀬を見に散策しに来ているんだなぁと驚かされました。尾瀬ヶ原への入り口はいくつかありますが、尾瀬ヶ原を歩いて回るのにはほぼ丸一日かかります。もちろん、今回はそんな時間もないので御池ロッジ近くから尾瀬ヶ原の一端でも見られれば…と、ロッジにある案内板を頼りにロッジの裏から尾瀬ヶ原方面へとちょっと歩いてみました。
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確かに木製の遊歩道はあるのですが、湿原というより草っぱらを歩いている感じで、先に行けば見れるかも…と10分ほど進みましたが、イメージしている尾瀬ヶ原の雰囲気は味わえませんでした。
再び、御池ロッジに戻り、バイクに乗ってロッジの駐車場を後にしましたが、やはり納得が行かず、来た道を少し戻って見ますと、国道脇から木の遊歩道が続いているのが見えました。
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これは、もしかしたら…と思い遊歩道を進んでみました。
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しばらく歩いていきますと視界が開けて、湿原が現れました。
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広大な尾瀬ヶ原…という分けにはいきませんが、それでも尾瀬ヶ原の一端を垣間見た感じで、納得して戻りました。場所的にはウサギ田代という場所らしく、徒歩5分位で尾瀬ヶ原散策のプチ風情を楽しめました。
→ 奥只見 その2(ヤマハ MT-09)に続く
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