この時期ならではの走りと紅葉を満喫できる場所
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日本最高峰の富士山や、日本第二位の高さの北岳のある南アルプス、そして八ヶ岳と、高所のイメージがあります山梨県ですが、山のふもとでは今月(10月)末から来月(11月)中旬位までが紅葉の見頃です。特に甲府盆地は比較的降雪も少なく、高所ではない甲府や石和温泉などは冬でもツーリングに行きやすく、温暖であれば冬季でもほったらかし温泉~フルーツラインなどのツーリングも楽しめます。
それでは、走りと紅葉の景色を楽しめます、バイクツーリングならではの山梨県の紅葉ツーリング地ベスト3をご紹介致します。
3位:八ヶ岳高原/八ヶ岳高原道路
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八ヶ岳と言いますと、あれ、信州じゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は八ヶ岳は山梨県と長野両県に跨る山々の総称で、最高峰の赤岳(2,899m)は山梨県と長野県の県境にあります。
近くのビーナスラインは11月25日 (2021年) から通行止めの予定で、八ヶ岳を横断しますメルヘン街道も11月18日(2021年)からの通行止めですでに雪化粧も見られ始めているとか。さすがは国道で2番目の高さ(2,127m)の場所だけのことはあります。ちなみに、国道最高所の渋峠(2,172m)が通る志賀草津道路は、既に路面凍結状態らしく、冬期閉鎖は11月12日(2021年)からだそうです。
さて、八ヶ岳の麓に広がります八ヶ岳高原ですが、紅葉の見ごろは10月中旬~11月上旬ということでそろそろ見頃の終盤に差しかかっています。八ヶ岳高原の絶景紅葉道路は『八ヶ岳高原道路』(約25km:無料)になります。
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樹々に囲まれた爽快路で、景観は望みづらいですが、その分、ナラ、カエデ、カラマツなどの紅葉を満喫しながら走れます。お勧めの紅葉スポットは八ヶ岳高原道路にあります『東沢大橋 展望台』です。赤黄色の紅葉の中に朱色の橋が映え、遠くには八ヶ岳が望めます。八ヶ岳高原道路沿いの東沢大橋のそばに、無料の東沢大橋展望台駐車場があり、その場所から好眺望を望むことが出来て、気軽に紅葉の景観を見やすいのはバイク乗り的には嬉しいところです。
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八ヶ岳高原道路ではなく、JR小海線を挟んで南側の北杜八ヶ岳高原線にある黄色い橋の「八ヶ岳高原大橋 北詰展望駐車場」も人気の眺望スポットです。
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周囲には、吐竜の滝や美しの森、清泉寮などの観光スポットもあり、週末は観光客の方々が多いのが難点ですが、コンパクトのエリアに爽快路の八ヶ岳高原道路を中心に、八ヶ岳、南アルプスの好眺望、そしていろいろな観光スポットがあり、中央高速道路からも近いこともあり、平日でしたらお勧めのツーリングエリアです。
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時間があれば、八ヶ岳から今なら南アルプス方面の尾白川渓谷方面も、紅葉が色づいていてお勧めです。また、11月25日(2021年)で冬季閉鎖となる予定のビーナスラインを、今年最後のビーナスラインの走り納めとして、頑張って走りにて行くというルートも楽しいかもしれません。
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なお、食事処のお勧めは八ヶ岳高原牧場沿いにあります「山梨県立 まきば公園」で、館内のレストランで美味の甲州牛のステーキを食することが出来ます。
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ツーリングルート → 八ヶ岳(ツーリングルート)
実走ツーリング → 八ヶ岳からメルヘン街道へ(トライアンフ TIGER900GT PRO)
2位:昇仙峡/昇仙峡グリーンライン
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山梨県のおすすめ紅葉ロード&絶景地の第2位は昇仙峡です。山梨県を代表する紅葉の名所で、通常でしたら当然1位の紅葉絶景なのですが、とにかく混みます。紅葉の時期は特に多くの観光バスや車が来て、多くの観光客の方々が来訪します。もちろん他の二か所(1位と3位)も紅葉の景勝地で混雑は必至なのですが、他所と違い景観地が覚円峰や仙娥滝などピンポイントで、しかも景勝地にはバイクを降りて行かなければならないため、他所への逃げ場がないのが厳しいところです。逆に言えば、それだけ多くの人が来る絶景地とも言えます。
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絶景の紅葉ロードは甲府市から昇仙峡を繋ぐ『昇仙峡グリーンライン』(約32km:無料)で、紅葉に囲まれた爽快路になり、特に昇仙峡近くの荒川沿いにある峡谷美が素晴らしいです。とはいえ、甲府市から昇仙峡までは昇仙峡へ至る唯一のため、週末などは混むことは必至です。逆に、昇仙峡を越えて韮崎ICへと向かう昇仙峡グリーンラインの区間の方が車も少なめで走りやすいかと思います。
紅葉のお勧めは、やはり昇仙峡のシンボルの覚円峰になります。
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但し、甲府側から昇仙峡グリーンラインを走って来て昇仙峡入口という看板のところに県営無料駐車場がありますが、ここから覚円峰までは1km以上あり、途中のお土産屋さんの客引きもありますため、お勧めはその先の昇仙峡ロープウェイ乗り場のそばにあります昇仙峡駐車場です。ここから覚円峰までは950mながら、途中には日本の滝百選に選ばれています仙娥滝も見られます。
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そして、昇仙峡ロープウェイ(往復1,300円)に乗ってパノラマ台に行きますと、降りてすぐに富士山が見えるテラスがあり、そこから20分ほど歩きますと大きな岩盤がある弥三郎岳に着いて360度のパノラマビューを望むことが出来ます。
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ただ、 県営無料駐車場にしろ昇仙峡駐車場 にしろ、他の駐車場も紅葉時期の日中はほぼ満車状態のため、朝か夕方などの日中以外の時間に訪ねることをお勧めいたします。また、実走ツーリングの方でもご紹介していますが、山梨市方面からでしたら、ほったらかし温泉~フルーツラインというルート経由で来るのも楽しいですし、また、東京や埼玉から来るのであれば、奥秩父や三峯神社の紅葉を眺めながら雁坂トンネルを越えて、西沢渓谷(西沢渓谷も紅葉は綺麗ですがかなり時間を費やしますため立ち寄らずに)方面から山梨に入られるのもお勧めです。
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なお、食事処はルートにもよりますが、笛吹フルーツ公園にあります展望・星屑レストランは、駐車場から少し歩くのと人気の数量限定の大人のお子様ランチは1980円とお値段が張りますが、山梨の地物フルーツを使った料理ほかいろいろな料理が食べられるうえ、その名の通り展望がいい場所です。笛吹フルーツ公園は新日本三大夜景にも選ばれた場所で園内にはいろいろな広場があり、のんびり出来る場所です。または、ほうとうでしたら山梨市街の「お食事処 歩成 本店」もお勧めで、甲府市内には地物名産の「甲府鳥もつ煮」が食せる場所が何軒もあります。
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実走ツーリング → 長瀞~昇仙峡:山梨県編(ヤマハMT-09)
1位:富士山周辺/湖北ビューライン
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おすすめ紅葉ロード&絶景地の栄えある第1位は、富士山周辺です。 具体的には富士五湖から朝霧高原にかけてというところがメインになりますが、富士山の周遊ルートによっては、白糸の滝や田貫湖が入ったり、水ヶ塚公園に寄ったりと、南側も好景観地が多くあります。
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富士山周辺は、有料の富士山スバルラインという富士山を上る爽快路はありますが、麓には八ヶ岳高原道路や昇仙峡グリーンラインのような走りを楽しめるような道はあまりないのですが(強いて言えば、水ヶ塚公園を通る富士宮~御殿場間の県道は、富士山スカイラインを含めて気持ち良い走りを楽しめます)、その中で紅葉の絶景を楽しめながら走れる『湖北ビューライン』(約13km:無料)がお勧めです。
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そして、一番のお勧め紅葉景観地は、河口湖北岸になり、今年(2021年)も10月30日から11月23日まで「紅葉まつり」が行われます。メインはもみじ回廊のライトアップですが、もちろん日中でもとても綺麗です。但し、やはり人が多いのと気軽にバイクを止められる場所がないため、河口湖の北岸を西湖方面に進んだ先にありますもみじトンネル(留守ヶ岩浜)がお勧めです。
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富士山を望む紅葉スポットで、人は少なめですがカメラを持った方々が多く集まっています。この河口湖の北岸側から隣りの西湖の北岸側の湖畔に沿って走るレイクサイドロードが湖北ビューラインで、走りを楽しむ道というのではなく、湖畔越しの富士山の眺望を楽しみながら走る眺望道になります。なお、河口湖北岸沿いに走っている途中に小さなトンネルを潜る箇所がいくつかありますが、湖側に一方通行の狭路がありますので、是非、トンネルを潜らずそちらの狭路の方を走ってみてください。思わぬ好景観に出会えることがあります。
そして、富士山周辺のいいところは、いろいろな見どころが点在していて、どこかが混んでいても、じゃあ次の所へと場所を変えられるのが嬉しいところです。そして、基本的には紅葉的には河口湖北岸が、観光地的には忍野八海などが人気で混んでいますが、湖北ビューラインを進んで西湖に行きますと人も少なくてのんびりと走りを楽しめる上、根場浜や隣りの精進湖の他手合浜などからは普通に見る裾野の広い富士山とはまた違う姿の富士山が見えて、とても新鮮です。
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なお、富士山周辺は見どころが多いですので、当記事の一番下の「ツーリングルート」や「実走ツーリング」をご参考にしていただけましたら幸いです。富士山周辺で(紅葉は別にして)個人的にお勧めのスポットを3か所選んでみました。
○朝霧高原
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○平野の浜
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○新倉富士浅間神社( 新倉富士浅間公園)
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ちなみに、西湖の南側に「紅葉台」とそそられる名前の高台の場所がありますが、確かに富士山の麓の樹海が赤いじゅうたんのように見える好眺望な場所なのですが、麓から約2kmの砂利路を上らなければならないため、オフロード車でなければお勧め致しません。
あと食事としては山梨名産の太麺でかぼちゃの甘さ染み込んだ「ほうとう」が、富士山周辺のいろいろな場所で食べることが出来ます。
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お店や場所によって味が違うので、自分好みのお店を探してみるのも楽しいかもしれませんが、御坂峠という富士山が綺麗に見える場所にある「天下茶屋」は風情のある建物で、2階には同部屋で小説を書いた太宰治の文学記念室があり、団子やほうとうなどが食べられて個人的には好きなお店のひとつです。但し、河口湖畔より10kmほど山の方に車線なしの道を上って行く必要があるのと、人気店のため週末などは混んでいて待つことがあります。
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その他にも、河口湖温泉のあたりに、「ほうとう不動 河口湖北本店」や「もみじ亭」などの人気店もあります。
ツーリングルート → 富士山周遊(ツーリングルート)
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