■木曽路(ツーリングルート)

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江戸情緒の風情を楽しむ

信州のツーリングルートとしましてはマイナーながら、奈良井宿や妻籠、馬籠といった江戸情緒を感じられる宿場町のほか、阿寺渓谷や寝覚の床などの景勝地を巡る、木曽路の風情を満喫できるルートです。岡谷ICから中津川ICまでは約110km。時間が許す限り、寄り道しながらのんびり感を楽しみたい場所です。

奈良井宿(長野県)

総走行距離~約180km

木曽路を訪ねるツーリングルートですが、せっかくですので中央道を岡谷ICで下りて、高ボッチへと向かうスカイラインを登ります。スカイラインといえ1車線の狭路で道の状況も良くないので走りづらいですが、高ボッチから見る景色は、そんな苦労を忘れさせてしまう素晴らしいものです。また、朝早い時間に行くことによって、澄んで雲の少ない好景観を望めます。

高ボッチから望む諏訪湖

高ボッチ高原~塩尻市の東にあります標高1,665mの高ボッチ山に広がる高原で、山頂からは諏訪湖や南アルプスの好眺望が望められて、日本一のシャッターポイントとも言われています。

高ボッチ高原に着くと、最初の第一駐車場にバイクを置きその近くに見晴らし丘があり、比較的手ごろに絶景を見ることが出来ます。お勧めはその奥にあります第二駐車場で、この駐車場から直接北アルプスの眺望を望むことが出来、またそこから高ボッチの高原内を歩くと7~8分で山頂に到着。眼前に八ヶ岳、眼下に諏訪湖、遠望に富士山の好眺望を望むことが出来ます。

さて、高ボッチ高原を下って、国道20号線に入り塩尻市に向かいます。朝の通勤時間に当たると混雑しますが、塩尻市街を抜けてすぐに国道19号線には入らず、まずは国道19号線と数キロ並行して走る「アルプス展望しののめのみち」を走るのがお勧めです。平出地区には遺跡があるほか、遺跡の南側には集落があり、昔ながらの古民家が残っていますまた、伏流水の湧水で出来たエメラルドグリーンの平出の泉は、道そばで、是非、ぷらっと立寄りたいスポットです。

再び、しののめのみちを走り、やがて国道19号線と交差しますが、まだ国道に入らずそのまま走りますと、昔ながらの商店街など、風情を感じながら走ることが出来ます。やがて、国道16号線に合流します。中央線、奈良井川と共に走り、そして、「是より南 木曽路 の碑」がポツンと立っています。是非、木曽路に入る記念として写真を撮られてみてはいかがでしょうか。その先に旧大岨トンネルがあり脇には旧中山道が残っている他、もう少し先には旧片平橋というアーチ型のきれいな石橋もあります。

その先には、歴史的な家並みが続く国選定の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています木曽平沢があります。昔の中仙道を鑑みながら、また、ところどころで旧中山道も残っていますので、バイクならではのこのような史跡や脇道をぷらぷらと巡りつつ、木曽路の風情を楽しむツーリングもいいかと思います。そして、奈良井宿に到着します。

奈良井宿(花野屋付近)

奈良井宿~中山道の34番目の宿場町で、約1キロメートルにも渡り古い町並みが続いている場所で、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選ばれています。

風情のある江戸時代の宿場町で、今もなお、その佇まいが残っている場所です。SNSなどにより人気が高まり、多くの外国人観光客が訪れました。但し、日本最長の宿場町ということもあり、約1kmもあるため滞在型でしたらぷらぷら散策するのも楽しいですが、お勧めは道の駅 奈良井木曽の大橋をバイクを止めて、地下道をくぐって上画像にある花野屋 宿場店さんあたりから写真を撮って、ちょっとぷらっとしつつ風情を感じるにとどめておいた方が時間はかからないようです。

また道の駅からは木橋の木曽の大橋を見ることも出来ます。そして、そのまま奈良井川沿いの道を600mほど走りますと有料にはなりますが奈良井権兵衛 第1有料駐車場があり、そこから奈良井宿の南端まですぐです。こちらは人も少なく、高札場もありより風情も感じられる場所です。

奈良井宿(高札場付近)

再び国道19号線に入り南下し、鳥居トンネルを越えますと木祖村に入り、道の駅 木曽川源流の里きそむらがあります。こじんまりとした道の駅ですが、木祖村産のそば粉を使ったお蕎麦が食べられます。そして、またしばらく走りますと国道361号線との交差点があります。この国道361号線ですが、途中に4,467mの権兵衛トンネルがあり、なんと中央アルプスを横断して伊那市(伊那IC)に抜けられる道で、伊那谷とのルーティングも可能です。

国道19号線を南下していきますと、やがて、木曽町に入り、平家の大軍を破り京に入った木曾義仲ゆかりの旗挙八幡宮や、木曽義仲と巴御前の像がある義仲館があります。この周辺には、風情ある南宮神社や巴淵などもありますので、是非、旧道の中仙道に入ってその雰囲気を楽しまれることをお勧め致します。

そして、その先には道の駅 日義木曽駒高原があります。もちろん信州そばも食せますが、ここからは木曽路側からの木曽山脈が望めますので、ちょっと立ち寄って休憩するのもいいかもしれません。また、中山道 中間点の碑もあります。そして、木曽福島に入りますと、木曾義仲のお墓もあります。

まさにこの辺りは木曾義仲公の地域といった感じです。木曽福島から15分ほど山道を登ったところにキビオ峠展望台という展望台があります。御嶽山と乗鞍岳が一望できるスポットですので、是非立ち寄られてみてはいかがでしょうか。もしくは、国道19号線を進んだ先にあります道の駅 木曽福島には「御嶽が見える ウッドデッキ」があり、木の合間からごくわずかに御嶽山を見ることも出来ます。

ちなみに、道の駅 木曽福島への途中に旧中山道に入りますと中平トンネルという雰囲気のある旧国鉄のトンネルがありますので、興味のある方はぷらっと立ち寄られてみてはいかがでしょうか。

キビオ峠展望台から望む御嶽山

また、道の駅 木曽福島の少し南の旧中山道沿いには、かけはしという川が綺麗な名所もありますので、ぷらっと立ち寄ってみるのもありかもしれません。再び、国道19号線を南下しますと上松町に入り、名所の寝覚の床があります。

寝覚の床~木曽川が、白い花崗岩の地層の間を流れている峡谷で景観美た美しい場所です。近くに、上松町営駐車場や寝覚の床美術公園の駐車場があります。木曽八景の一つ。

再び、国道19号線を走り、途中のJR野尻駅の近くで、庭田屋や木曽森林鉄道野尻鉄橋跡を見ながら木曽川の対岸の道を南下しますと、やがてあてら橋に着き、阿寺渓谷に向かって阿寺川沿いのサファイヤロードを走ります。阿寺川自体がサファイヤブルーで、川沿いのサファイヤロードを走っているととても爽快です。但し、見どころが散在していますのでどこが、というのが分かりづらいですが、お勧めは、狸ヶ淵・狐ヶ淵、犬帰りの淵、熊ヶ淵あたり。最奥のキャンプ場の近くの牛ヶ淵も綺麗ですが、道中は駐車禁止ですので長居は出来ませんが、途中に駐車場があります。また分岐のあてら橋からは約5kmのピストンロードになります。

阿寺渓谷~阿寺川沿いにあります全長約15kmの渓谷で、透明度の高くとても綺麗なエメラルドグリーンの清流が流れています。最奥にはキャンプ場もあります。

阿寺渓谷から国道19号線に戻り、再び南下します。道中には国道からも見られます日本のダムの黎明期に造られた読書ダムや国重要文化財の柿其水路橋が、南木曽町に入りますと、桃介橋や読書発電所などの国重要文化財がありますので、ご興味のある方は是非。そして、国道19号線から国道256号線に入りすばらく走りますと妻籠宿に着きます。

妻籠宿~中山道42番目の宿場町で、昔ながらの家並みを解体復元し、往時の町並みとして再現された風情ある場所です。

江戸時代の中仙道の宿場町を、保存、復元した江戸情緒を楽しめる場所で、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。

妻籠宿を過ぎ、そのまま県道7号線(初恋街道)を南下しますと、途中に(少し脇に逸れた旧中山道沿いに)一石栃立場茶屋や、水車小屋などがあり、たぶん、今回のルートで一番、木曽路感を味わえる場所ですので、是非、ゆっくり走りながら、その風情を楽しんでいただきたい場所です。そして、妻籠から約10kmほどで馬籠宿に到着します。妻籠宿の次の中仙道43番目の宿場町で、こちらも江戸情緒が残る風情ある人気の宿場町です。宿の北に駐車場がありバイクを止めやすいので、陣場上展望台や高札場跡など、各々にバイクを置いてぷらぷらと散策するのもいいかと思います。

馬籠宿~中山道43番目の宿場町で、火災により江戸時代の家並みは焼失したものの、復元されて江戸情緒得を感じさせる風情ある町並みとなっています。

但し、馬籠は車道も狭路、坂道が多いですので、特にUターンには気を付けられた方がよいと存じます。そして、馬籠宿を過ぎて旧中山道を南西方面に向かいますと、是より北 木曽路 の碑と、落合の石畳がありますので、是非、立寄りたいところです。そのまま進みますと、立派な旧本陣があります馬籠の次の落合宿に入ります。そして、国道19号線に入り、中津川ICから中央自動車道に入り帰路に着きます。中津川ICの近くには岐阜県になりますが国名所の苗木城跡や、奇岩や巨石がある星ケ見公園などがありますので、ご興味のある方は是非。

苗木城~標高432mの高森山に築かれた城で、戦国時代は遠山氏の城として、武田氏と織田氏の狭間の地ともなった城です。巨岩を取り込んだ石垣が特徴的で、山頂からは好景観を望むこが出来ます。

また、中央自動車道で伊那方面に向かう途中には、木曽山脈の恵那山直下を通る8,649mの恵那山トンネルを抜けてすぐの園原ICを下りますと、日本一の星空が見れるという阿智村や足湯もあります昼神温泉 などがあります。中央自動車道の飯田山本ICから三遠南信自動車道に入りますと天竜峡ICがあり、ICを下りて1km足らずで天竜峡に行くことも出来ます。時間や出発地に合わせていろいろルートをアレンジしても面白いと思います。

天竜峡~長野県飯田市にあります天竜川に沿ってある峡谷で、国の名勝にも指定されています。船上からその景観を楽しむライン下りが有名で、日本二十五勝にも選ばれています。

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