■南信・伊那谷(ツーリングルート)

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南信の絶景地

八方や栂池、上高地や黒部ダムのある北アルプスに対して、今ひとつマイナー感があります中央アルプスと南アルプス。特に唯一3000m級の山が無い中央アルプスは、どこから見れば綺麗に見えるのか分かりづらい部分もあります。今回は、南信の代表地とも言えます、中央アルプスと南アルプスの高峰山岳に狭まれた伊那谷を中心としましたツーリングルートをご紹介致します。

陣馬形山(長野県)

総走行距離~約260km

通常、中央アルプスの眺望が綺麗な伊那谷に入るには、中央自動車道の駒ケ根ICか伊那IC、または伊北ICで下りますが、今回は少しイレギュラーですが諏訪ICで下ります。諏訪ICから国道152号線に入り10kmほど走りますと杖突峠の峠の茶屋に着きます。舗装の駐車場が完備されていて、峠の茶屋を利用するとすぐ横の展望台から南アルプスの好眺望が望めるようです。ですので、開店時間にはご注意を。午前中の方が綺麗な景色を見れる場合が多いのですが、早朝出でしたら逆ルートで最後に立ち寄られることもお勧めします。

さてそのまま、木々に囲まれて眺望のあまりない国道152号線を走り高遠城に向かいます。

高遠城址~武田家の伊那地方の進出の拠点となった城で、また、信玄亡き後、子の勝頼は異母弟の仁科盛長を同城主としたものの、織田の大軍に攻め入られて落城。その後、武田氏の滅亡にも繋がった。武田氏の歴史を繋ぐ城でもあり、日本百名城にも選ばれています。桜の名所としても知られています。

日本三大桜の名所のひとつとして桜で有名な高遠城ですが、ここからも南アルプスの好眺望を望めまので、桜の時期以外でも立ち寄りお勧めです。さて、ここから県道209号線、県道18号線と繋いで駒ケ根方面に向かい、JR飯田線を潜り(渡り)、千畳敷カールへと向かいます。

中央アルプス屈指の好景観の千畳敷カールですが、一般車両あは途中の菅の平バス停(P200円)までしか行けず、そこから30分おきに出発しているバスで30分+しらび平からロープウェイに乗って約7分の道程があり、かかる費用は往復で4200円、時間もおおよそ2時間かかりますので、それらを飲み込んでも行ける方は、是非ともお勧め致します。時間とお金は使いますが、体力は全く使いまずに絶景を望めます。

千畳敷カール~中央アルプスの宝剣岳(2931m)直下にあります氷河地形(カール)で日本最高所の駅であります駒ヶ岳ロープウェイの千畳敷駅を下りてすぐのところにあります。但し、一般の車両は麓の菅の平までしか入れず、そこからバスとロープウェイを乗り継いでくる必要があります。往復約2時間。料金も4,200円(+P200円)がかかります。

再び、バイクで駒ケ根に戻り、国道103号線を南下して行きますと、右側に中央アルプスの景観を望めます。しばらく走った後、県道を左折して陣馬形山に向かいます。ちなみに、高遠城跡から国道152号線を南下して行きますと、ゼロ磁場の分杭峠や、アルプスをバックに池にバイクが写る天空の池などがあります。但し、分杭峠は駐車場からバスでの移動になり、天空の池は、池までが深い砂利道でオフロード車でないとなかなかに到達が難しい場所でもあります。この辺りは千畳敷カールに分杭峠、天空に行けとアクセスに時間のかかる場所ばかりですので、好きなところを寄られてみてはいかがでしょうか。

分杭峠~長野県の伊那市と大鹿村の境にあります1,424mの峠で、日本で最大の断層地帯であります中央構造線の真上にあることからゼロ磁場のパワースポットとして人気を博している場所です。但し、付近は駐停車不可で、離れた駐車場よりバスに乗る必要があります。

天空の池~標高2,000m超える黒川牧場内にポツンとあります池で、撮影の仕方によっては池のほとりにバイクを置くと、バイクが天空にある池に浮いた感じが撮影出来ることから人気の出ているスポットです。但し、同地までは深い砂利道があり、且つ急こう配の箇所があるため、軽量なオフロードバイクでないとかなり道程がキツイです。

さて、伊那谷を挟んで中央アルプスの反対側にあります、標高1,445mのところにあります陣馬形山からは中央アルプスの美峰が一望でき、反対側には南アルプスも望むことが出来ます。少しアクセスは悪いですが、是非、南信に行った際に立ち寄って欲しい絶景地です。

陣馬形山~長野県中川村にあります標高1,445mの山で、山頂からは眼前に中央アルプスが、また、南アルプスや、北アルプスの遠望が望め、眼下には伊那谷を眺められる絶景地で人気が高い場所です。同所はキャンプ場にもなっていて、天空のキャンプ場とも言われています。キャンパーはキャンプ場まで車両を乗り入れ出来ますが、それ以外の来訪者は少し手前の駐車場に車両を置いて歩く必要があります。

陣馬形山を下りて中川村へと向かいますが、途中に茅葺き屋根の家の谷村家があり、ここから風情のあるアルプスの景観が見れるほか、桜の名所ではありますが雰囲気ある国重要文化財の坂戸橋経由(近くに養命酒発祥の地があります)で、こちらも桜の名所ですが、中央アルプスの好景観が望めます大草城址公園などに立ち寄られて見られるのもいいかもしれません。

谷村家

中川村からは、国道152号線が通行止めなどで無ければ、県道59号線を走り小渋湖、しらびそ峠方面へと向かいます。途中に井戸入沢の滝という滝があり、川ではなく用水の水が滑落している滝ですが、道にバイクを止めてバイク越しに綺麗な滝景の写真が撮れます。また、その先のトンネル脇の道からは展望台に行けて、小渋ダムの好眺望を望むことが出来ます。

井戸入沢の滝
小渋ダム [photolibrary]

但し、国道152号線は山間部を通っていますため、崖崩れや道の崩落によって通行止めとなっている場合もありますので、その場合は中川村から県道18号線を南下して、喬木村より県道251号線を走りしらびそ峠へと向かいます。どちらのルートにしろ蛇洞林道という舗装路ながら狭路で見通しの悪い道を走りますので、走行にはご注意を。やがて、南アルプスの好眺望を望めますしらびそ峠に到着致します。

ここからは、南アルプスの西陵の山々の好景観を望めます。また、未舗装の駐車所内にしらびそ峠の看板もあり、バイクと一緒に記念撮影が出来るのが嬉しいポイントです。さて、道は狭いですがもう少し先のしらびそ高原も立ち寄りお勧めです。しらびそ峠と同じ南アルプスの景観を望めて、ホテルやキャンプ場、舗装駐車場もあり、トイレや浴場もあります。

しらびそ高原からの景観

しらびそ高原~長野県飯田市にあります標高1,918mの高原で、南アルプスが一望できます。宿泊施設もあり、立ち寄り入浴することも出来ます。

ここから車線なし1車線狭路の舗装林道の南アルプスエコーラインを延々走ることにはなりますが、たまに視界が開けますと好景観が望めてバイクでならアドベンチャー感を楽しみながら走れます。

南アルプスエコーライン

道中には日本で唯一の隕石孔であります御池山クレーターを見ることが出来ます。但し、直系900mもあり、現地にいますと単なる崖でどこがクレーターか全く分かりませんが、案内板があり浪漫を感じることが出来ます。

御池山隕石クレーター~標高1,905mの御池山にあります約40~50mの隕石が数万年前に衝突して出来たクレーターで直径は約900m。展望台からその痕跡を一望することが出来ます。

そして、再び南アルプスエコーラインを走って行きますと、やがて、下栗の里の景観が綺麗な天空の里ビューポイント(おおぎびら展望台)に到着します。舗装の大きな駐車場が完備されていて、さすがは人気観光地。但し、ここからビューポイントまでは整備されていますが、少し山道を歩くことにあります。そして、小さな展望台があり、そこからお馴染みに下栗の里の眺望を望むことが出来ます。

天空の里ビューポイントから望む下栗の里

下栗の里~標高800m~1000mの最大斜度は38度もあります山の傾斜面にある集落で、日本のチロルとも呼ばれています。日本の秘境100線やにほんの里100選にも選ばれています。

駐車場に戻り山を下って行きますと、今、見た下栗の里の中に入り、ヘアピンの道を下って行きます。そして、しばらく走りますと、国道152号線に入ります。同国道を南下して行きますと、綱引きをして領土を取り合うという変わった風習がある兵越峠を越えて静岡県の天竜区に入りますが、今回は国道152号線を北上します。道中には、村おこしの一環んか、平成おちんの神や中郷 流宮岩が道沿いにあり、ちょっと立ち寄って記念撮影してみるのも乙なものかもしれません。建設中の三遠信道路や県道251号線を走り喬木村から飯田ICか松川iCで中央自動車道に入り帰路に着きます。時間があれば、中央自動車道と並行して中央アルプス側を通っていますハーモニックロードを走って帰るのもいいかもしれません。

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