新潟・北陸(重要伝統的建造物群保存地区)

1. 佐渡市宿根木 2. 高岡市山町筋 3. 高岡市金屋町 4. 高岡市吉久 5. 南砺市相倉 6. 南砺市菅沼 7. 金沢市東山ひがし 8. 金沢市主計町 9. 金沢市卯辰山麓 10. 金沢市寺町台 11. 27.輪島市黒島地区 12. 加賀市加賀橋立 13. 加賀市加賀東谷 14. 白山市白峰 15. 小浜市小浜西組 16. 南越前町今庄宿 17. 若狭町熊川宿

新潟県

目次

17.佐渡市宿根木

三角形状の三角屋などが特徴的

江戸時代後期から明治時代初期にかけて、北前舟の寄港地として繁栄。その当時の建物が多く残っている地域です。

三角屋(佐渡島宿根木)

狭い路地の形状に合わせて作られた三角形状の三角屋などが特徴で、保存地区全体が石置板葺の家屋が立ち並び、タイムスリップ感を味わえる大変希少な場所です。周辺には千石船の展示があったりたらい舟に乗れたりしまうので、是非、佐渡島にツーリングに行った際には、バイクを止めて、ぷらぷら散策したい場所です。

たらい舟

富山県

18.高岡市山町筋

土蔵造りの家屋が並ぶ

1609年(慶長14年)に高岡町が開かれて以来の商人町であります山町筋。明治に大火にあったため、それ以降に建てられました土蔵造りの家屋が並んでいます。

高岡市山町筋

道幅がかなり広いことと、古い家屋が点在していることから、風情は少し薄いですが、同じ高岡市の重要伝統的建造物群保存地区の吉久や金屋町と合わせて訪ねたい場所です。

19.高岡市金屋町

高岡鋳物発祥の地

1611年に前田利長により鋳物場が開かれて、金屋町が高岡鋳物発祥の地となりました。今でも、千本格子の家並みが綺麗に保存されていて、往時の鋳物師たちが暮らした風情を楽しむことができます。

高岡市金屋町

エリア自体はそんなに広くはないのですが、石畳はバイク(車両)が通ることができますので、、周りの方にご迷惑がかからない範囲で止まって 千本格子の家並みと一緒に写真が撮れるのがうれしいです。でも、できればおいしいごはんやさんや、鋳物資料館、中心地に金屋の噴水がある緑地公園などがありますので、歩いてぷらぷらと散策したい場所です。

20.高岡市吉久

加賀百万石の年貢米を収納する御蔵が設置された場所

江戸時代に、加賀藩の年貢米を収納する御蔵が設置され、お米の集散地として賑わった地です。

周辺には現在建てられた家屋も増えてはきていますが、この一角のみ昔の格子の家が軒を並べていて、のどかな雰囲気を味わうことができます。高岡市内には3か所もの重要伝統的建造物群保存地区があり、各々は離れていますが、バイクでなら各所を巡り、それぞれの町の成り立ちなどを鑑みながら散策されますと、より造詣深く楽しめると思います。

21.南砺市相倉

五箇山として知られている山村集落

五箇山として知られます山村集落のうちのひとつの相倉集落で、茅葺屋根の合掌集落としてユネスコの世界遺産にも登録されています。同じ世界遺産の岐阜の白川郷と比べますと規模は小さいですが、その分、観光客の少なく、ゆっくり集落内を散策することができます。

南砺市相倉

展望所までは駐車場から徒歩5分ほど。集落内にはお蕎麦屋さんや民宿などもあり、ゆっくり滞在しながら古民家を見て回るのもお勧めです。

22.南砺市菅沼

小規模な合掌造りの集落

越中五箇山にありますもうひとつの茅葺屋根の集落の菅沼集落。とはいえ、前出の相倉集落とは10km以上離れています。菅沼集落の特徴は小規模なことで、相倉集落の1/4以下の面積で、合掌造りの家屋は9棟あります。

南砺市菅沼

相倉集落とともに世界遺産に登録されていて、国道沿いの展望台から集落全体の眺望を望むことができます。こじんまりしていますのですぐに見て回れますし、川に囲まれていますので風情もありのんびりできる集落です。相倉集落と合わせて、是非。

石川県

23.金沢市東山ひがし

金沢のひがし茶屋街

ひがし茶屋街として知られている場所で、江戸時代に犀川、浅野川の界隈に茶屋が並び、犀川西の「にし」の茶屋町とともに、浅野川東の「ひがし」の茶屋町として発展いたしました。

金沢市東山ひがし

加賀百万石の藩都でもありました石川県金沢市には4か所を筆頭に、富山県高岡市に3か所、富山県南砺市に2か所、石川県加賀市に2か所を複数以上の重要伝統的建造物群保存地区がある市町村が多く、石川県は計7か所もあり、京都府や長野県と並び、全都道府県の中でもっとも重要伝統的建造物群保存地区が多い県になります。また、

情緒ある町並みながら、それらを生かしてカフェや食事処、お土産屋さんなどもあり、修学旅行生なども多く賑わいのある場所で、歩いていても楽しい場所です。

ひがし茶屋街

一階が出格子になっていて、二階が座敷という茶屋町らしい町並みを楽しめます。金沢に行きましたら、是非とも立ち寄りたい場所です。

24.金沢市主計町

浅野川沿いに残る茶屋町

「かずえ」町と読みます。浅野川沿いの非常に狭いエリアにありながらも、茶屋町らしい建物を残しつつも、明治から昭和にかけて三階建に増築されるなどして独特な町並みを醸し出しています場所です。

金沢市主計町

茶屋街の奥にはあかり坂と暗がり坂。暗くて蛇行する暗がり坂では、花街へと向かう旦那衆の足音が、今も聞こえてきそうな感じがする風情があります。

暗がり坂

25.金沢市卯辰山麓

約50もの寺社が点在

ひがし茶屋街の北側、卯辰山麓の傾斜地にある寺町で、卯辰山のふもとには約50もの寺社が点在しています。土塀のある小路やお寺に続く長い坂などがあります。

長谷山 観音院へと続く観音坂(卯辰山麓)

宇多須神社や豊国神社などの著名な神社などもありますが、とにかく坂道が多く、また神社も多いため、1つ2つの寺院を参拝して、卯辰山公園の眺望の丘から 卯辰山麓、および金沢の町を望むのがいいかもしれません。前出の東山ひがし(ひがし茶屋街)からもすぐですので、一緒に回られることをお勧めいたします。

26.金沢市寺町台

70余りの寺院が建ち並ぶ地区

金沢市から4つめの重要伝統的建造物群保存地区です。1616年に藩主の前田利常が城下防衛のために寺院を集約させた場所のひとつで、70余りの寺院が犀川の大地に並んで建っています。通りに面して土塀や山門が続きますが、二車線の寺町通りは広く、車の往来もあるため風情は今一つです。

金沢 寺町台の山錦楼

お勧めは、犀川大橋のたもとにあります木造3階建ての旅館の山錦楼から犀川沿いに沿って進む道です。途中には蛤坂や甚平坂といった風情ある坂もあり、雰囲気を楽しみながらバイクでぷらっと走ってみてはいかがでしょうか。

にし茶屋街

ちなみに寺町台の近くには、にし茶屋街もありますので、是非とも立ち寄りたいところです。

27.輪島市黒島地区

黒い瓦屋根の家屋が特徴的

能登半島にあります黒島地区は、明治から昭和初期にかけて、日本海航路の海運業の発達により船頭や水夫が多く住み発展した町で、黒い瓦屋根の平入、妻入の主屋が建ち並んでいます。

輪島市黒島地区

海岸段丘の上に細長く形成されている町並みで、旧角海家住宅と天領北前船資料館は県指定文化財に指定されています。家の外壁は下見板張りの壁板になっていて、とてもフォトジェニックな町並みになっています。能登半島ツーリングの立ち寄り地とお勧めの場所です。

28.加賀市加賀橋立

北前船の船主や船頭が多く居住した集落

江戸中期から明治時代にかけて、大阪から北海道を海道で結んで運送はもちろん、物資の売買も行い繁栄した北前船。日本海側には多くの寄港地がありましたが、橋立は北前船の船主や船頭が多く居住した集落で、最盛期には100隻以上もの北前船を擁していました。1872年に大火に見舞われましたが、北前船の繁栄によりその後、より大きな家屋が建てられ、その屋敷跡が残っているのが橋立の特徴です。

加賀市加賀橋立

加賀橋立の主屋は切妻妻入で屋根が赤茶色の瓦葺き、外壁に船板が張られていて、屋敷を取り囲むように板塀や土蔵が配され、敷石や石垣に淡緑青色の笏谷石が使われているのも特徴的で、町全体が柔らかい雰囲気に包まれています。

加納ガニ

また、橋立の港は、日本一美味しいズワイガニとも称される石川県産のブランド「加納ガニ」の水揚げも多く、カニの時期は11月~3月ということでバイクですと雪のため旬の味覚を食しに行くのは難しいですが、冷凍保管されているもので食べることができるかもしれませんので、是非。

29.加賀市加賀東谷

製炭業で栄えた地

加賀市の東南部にあり、動橋川と杉ノ水川の上流域に点在する荒谷町、今立町、大土町、杉水町4つの集落で構成され、面積が151.8haと、岐阜県の妻籠宿、京都府の伊根浦、島根県の大森銀山に次いで保存地区の面積が広い場所です。

加賀市加賀東谷

藩政期より製炭業で栄えた場所で、明治から昭和30年代にかけて建てられた赤瓦の屋根に煙出しを設けた二階建の家屋に統一されていて、周囲の田畑と共に綺麗な山村風景を醸し出しています。とてものどかな場所です。美味しい水に恵まれていて、周囲には美味しいお蕎麦屋さんが点在しているほか、近くには日本百景にも選ばれています山中温泉があります。

山中温泉

30.白山市白峰

縦長の窓に黄土色の大壁が特徴

白山の麓にある山村で、江戸時代の中期から養蚕が盛んとなり発展しました。多層階の建物が多く、縦長の窓に黄土色の大壁が特徴。薪など出し入れするために2階部分に大背戸という出入口を設けています。

白山市白峰

小さな集落ですが、豪雪地帯ならではの独特の雰囲気を持ち、山村とは思えないような町的な感じもあります。石川県の奥の方にはなりますが、近くには美肌効能がると言われる白峰温泉もありますし、岐阜の白川郷から白山スーパー林道(白山白川郷ホワイトロード)を通って白峰経由で永平寺(一乗谷)に抜けるというツーリングルートもありかと存じます。

白峰床固群水路(流石橋)

福井県

31.小浜市小浜西組

日本海側屈指の港町

小浜湾沿いに整備された町で、かつては若狭の中心として日本海側屈指の港町として栄えました。江戸時代には京極氏が同地に入り、町人の地として整備されました。町中を通る丹後街道沿いには商家が、山麓には社寺が、そして西には茶屋町が形成されました。

小浜西組

幾度もの大火により、現存する建物の多くが1888年以降の物で、平入の瓦葺の2階建てで1階には出格子の家が多いのが特徴。中に入ると古い町並みながらあまり観光地化されておらず今でも住人の方々が生活をされていることから、タイプスリップしたような感じになる場所です。雰囲気としましては蓬嶋楼(画像左)や三丁町道しるべのあたりの界隈がお勧めです。

マーメイドテラス(人魚の浜)

ちなみに、小浜西組のそばの小浜湾沿いには、人魚の肉を食べて、不老不死になってしまった娘の八百比丘尼(やおびくに)伝説が残る、人魚の浜があります。

32.南越前町今庄宿

北国海道の宿場町

北陸道(北国海道)の宿場町で、江戸時代には結城秀康により町が整備され、参勤交代などにより栄えました。町割りや道の幅も当時のまま残されています。

南越前町今庄宿

北陸本線のJR今庄駅や国道からもほど近かったのですが、あまり景観的な保存に力を入れられなかったのか、壊れかけている家屋などもあり、静かな佇まいながら風情は今一つな感じです。逆に観光客が少ないので、訪ねるなら今がチャンスかもしれません。見どころは、江戸期の建物で、水戸天狗党の刀傷が見られます京藤甚五郎家。

33.若狭町熊川宿

若狭街道の中継地として栄えた宿場町

江戸時代に、小浜と京都とを結んだ若狭街道(鯖街道)の中継地として栄えた宿場町です。近代以降、鉄道の発達により町は取り残された感じになりましたが、逆にそのまま古い町並みが残りました。今も往時を想わせる建物が並び、街道沿いには水路が流れ、風情を感じられます。

若狭町熊川宿

町並みは約1kmにわたり続きますが、国道沿いにあり、また道の駅もあり、駐車場も各所にありますのでとても立ち寄りやすい地区です。車両通行可のため車通りがあり風情が損なわれてしまうときもありますが、逆に、バイクで少しづつ進みながら町の雰囲気を楽しむということも出来ます。

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