■2022年式 ホンダCBR600RRに乗ってみました。

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80年代と現代とのデザインの融合

サーキットでの走りとワインディングなどで扱いきれる操る喜びを両立した、ジャストサイズのスーパースポーツモデル…とホンダさんのHPで謳われていますCBR600RR。ミドルクラスのスーパースポーツとして、ミドルクラスに直列4気筒モデルとして、存在感を持つバイクです。

まず、車体を見て目が行きましたのが、「HRC」のステッカーと、今、MotoGPマシンなどに取り付けられていますフロントにある小さな翼のウィングレットです。

整流により加速時の安定性などを担う装備で、実際はサーキットでの200km/h以上くらいでの走行でないと(しかもプロでないと)その効果は分かりづらいかと思いますが、それでもデザイン的に格好いいです。

このウィングレットとHRCのステッカーとで、現代のレーサー的な雰囲気を醸し出しています。

逆にシート下から一本出しのマフラーエンドが出ていて、そのためか後部座席が広めでシートカウルが後方に伸びてHONDAのステッカーが貼られている部分が、80年~90年代のテイストを醸し出しています。個人的には、このバランス感に目が行きましたで

ポジションはスーパースポーツバイクならでは前屈のレーサーポジションですが、シート前端がかなり絞られていることもあり足付き性は良く(シート高820mm)、そんなに前かがみにならずに乗れる感じで安心感があります。また、194kgの軽い車重に400ccと見間違うようなミドルクラスらしいコンパクトな大きさで取り回しがしやすいのも嬉しいところ。

このあたりが、やはりハイエンドのリッタースーパースポーツマシンとは違って、ミドルクラスのスーパースポーツバイクの優位性でしょうか。

丸めなタンクや奇をてらっていない見やすいカラー液晶ディスプレイ、見やすいミラーなど、安心感の高いコクピット感があります。

特に、最近はデザインに凝り過ぎて、本来のスピードや回転数、各情報が分かりづらいデジタルディスプレイが多い中、個人的にはオーソドックスながらパッと見て各情報が一目で認識できるディスプレイは秀逸だと感じました

さて、電子制御の方ですが、スロットルバイワイヤー、ち密な車体コントロールを行ってくれるBOSH製のIMU、5つのライディングモード(うち2つは任意設定)、5段階のパワーセレクター、スリップやウィリーを抑制するトルクコントロール、電子制御方式の油圧ステアリングダンパーなど満載。サーキットだけではなく、街中でのその恩恵をあずかることができます。

さて、エンジンですが、 水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒599㎤で、 最高出力は89kW(121ps)/14,000rpm、 最大トルク 64N・m(6.5 kgf・m )/11,500rpmを発生。エンジンをかけると、太い直列4気筒の音が鳴り響きます。昨今、ミドルクラスもツインエンジンが増えて4気筒が減りつつある中、やはりこの低く響く4気筒のエンジン音を聞くと、気持ちが高揚してきます。

さて、実際に走らせてみますと、さほどアクセルを開けずともスルスルと発進してくれます。低回転でもエンジンをギクシャクすることなく、とてもスムーズ。こやはりこの辺りは電子制御システムの恩恵でしょうか。最高出力を14,000rpmで発生させるということで、アクセルを回すと、ガーンと加速するのかな…と思いましたが、意外とそのままスムーズに回転が上がる感じでした。

ですので、リアルにパワー感を感じることなく、でも気が付いたら結構な回転数になっていた、という、まさにとてもスムーズに走れるバイクです。ですので、アクセルワークにあまり気をかけずにアクセルを回せるので安心感が高いです。

エンジン音も、途中で音色が変わることなくそのまま上がっていく感じで、とてもリニアで、ある意味、イージーに走れます。

タイヤはダンロップのロードスポーツ2を装着していて、アジアロードレースなどのレースで勝つために…という部分もありますが、個人的には一般道では扱いきれないパワーやポテンシャルを持つリッタースーパースポーツバイクに比べて、軽さをリニアでイージーなアクセルコントロールでも許容してくれるこのBR600RRは、一般道や峠道でも楽しめるバイクだと感じました。

もちろん、サーキットでの走り…とうたっていますように、軽い車体を生かしてヒラヒラとサーキットでのコーナーリングを楽しめるバイクだと思います。但し、やはり圧倒的なパワーなど速さではリッタースーパースポーツバイクに譲ってしまうのは致し方ないかもしれません。

ワクワクドキドキするような速さや加速感、また所有感をえたいのであれば、やはりリッタースーパースポーツバイクかもしれませんが、実際に街中や一般道で扱えるかというと、今のハイエンドのスーパースポーツバイクはサーキットでしかその魅力や走りを楽しめないのが実情。そんな中、やはり一般道でも楽しく、そして(公道なので)安心して走りやすいバイクとして、実利的にミドルクラスのスーパースポーツバイクはありだと思います。まさに「 サーキットでの走りとワイディングなどで扱いきれる操る喜びを両立」です。

レーシングポジション時にはクラス最小のCD値の空力性能を持ちつつも、タンデムシート上は広く荷物の積載はしやすく、足付き性や取り回しの良さ、そして、汎用的なエンジンレスポンスにより、スポーツツーリングが楽しめるバイクです。とはいえ、160万円を超えるバイクですので、やはり、サーキットやワインディングなどの走りがメインで、たまに高速を飛ばしてワインディング走行を楽しめるバイクという感じでしょうか。でも、やはり、長時間乗ると、腰と首と腕が痛くなります。あと、当たり前ですがフルフェイスヘルメット必須。オープンヘルメットですと、前が良く見えません。まあ、ピュアスポーツバイクですので、これらは致し方ないことですが…。

CBR600RR

グランプリレッド
\1,606,000

全長:2,030mm 全幅:685mm 全高:1,140mm ホイールベース:1,375mm 地上最低高:125mm シート高:820mm 車両重量:194kg 乗車定員:2名 最小回転半径:3.2m エンジン型式:PC40E エンジン種類:水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒 総排気量:599立方センチ 圧縮比:12.2 最高出力(kW[PS]/rpm):89[121]/14,000 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):64[6.5]/11,500 燃料タンク容量:18L 燃料消費量(※60km/h定地走行):23.5km/L 変速機形式:6速 タイヤ(前):120/70ZR17M/C 58W タイヤ(後):180/55ZR17M/C 73W ブレーキ(前):ダブルディスク ブレーキ(後):シングルディスク

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