■南アルプスエコーライン(ツーリングルート)

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ゼロ磁場とクレーターと天空の里

長野県飯田市のしらびそ峠と下栗の里とを繋ぐ約14kmの南アルプスエコーライン。全線舗装路ながら車線無しの狭路で車で行くと少々離合がつらいですが、バイクでなら楽しいツーリングルートです。その南アルプスエコーラインを走るツーリングルートプランをご紹介いたします。

しらびそ高原から望む南アルプス

中央自動車道を諏訪ICで下りて、国道152号線に入ります。諏訪ICの近くには諏訪大社上社の本宮や前宮などがあります。そして、国道152号線のままですが右折して峠道に入ります。7kmほど走りますと、杖突峠に着きます。

杖突峠

以前は展望台に自由に入れたのですが、今はその展望台へと続く門は閉まっていて、峠にある喫茶店に入ると(何かを注文をして)展望台に行けるようになったようです。それでも素晴らしい景色ですので、時間があればコーヒータイムを取られるのもありかと思います。但し、10時開店(水休)になります。

展望台に入れたころ、杖突峠から見た朝霧に浮かぶ山並みの風景

杖突峠を過ぎますと、茅野市から伊那市高遠町に入ります。やがて藤沢の集落を抜けていきますが、国道152号線のこのあたりの区間は高遠スケッチ街道とも呼ばれています。そして、高遠の町に入ります。高遠の町には日本三大桜名所にも数えられています高遠城址公園があります。

高遠城址公園の桜

高遠城は、武田信玄死後に織田軍5万で攻めらる中、武田軍の猛将の仁科盛信が3千の兵で立てこもり玉砕したお城でもあり、桜の時季でなくてもちょっと立ち寄って、歴史の中に身を置いてみるのもいいかもしれません。

高遠城 高遠閣

さて、高遠城を後にして、国道152号線を南下します。高遠からは国道152号線も信州伊那アルプス街道という呼称に変わります。やがて、高遠湖(三峰川)沿いを走り、ダム湖百選の美和湖(美和ダム)の近くに、道の駅 南アルプスむら長谷があります。

美和湖

ここのクロワッサンは美味しくて、遠方からそのクロワッサンを買うためだけに来訪者もいるくらいです。道の駅の下には南アルプス公園があり、美和ダムの遠望を望めます。

道の駅 南アルプスむら長谷

道の駅を後にして国道152号線を少し走りますと、途中で右折しますと、美和湖が綺麗に見える美和湖散策路の東屋や中央構造線の溝口露頭などがあります。そして、再び国道152号線を走って行きますと、ゼロ磁場で有名な分杭峠に到着します。

標高1,424mの分杭峠は、巨大な断層地帯である中央構造線の真上にあることからゼロ磁場となっている場所です。なお、分杭峠内は一般車両は駐車禁止のため、離れた場所にある駐車場からシャトルバス(往復1,000円)を利用する必要があります。

そのまま国道152号線を進むと断層が分かりやすく駐車場もある中央構造線の北川露頭があります。またしばらく走りますと、SNSで話題となっが天空の池へつながる道がありますが、現在は崖崩れにより途中の牧場で入り口が閉鎖されていて行けません(2022年5月現在)。ちなみに、天空の池への道中は急な砂利道のため、開通後もオフロードバイク以外はかなり無理をしないと行けない場所でもあります。

天空の池

国道152号線を進んで行きますと、大鹿村役場おところで、県道59号線と道が分かれます。実は国道152号線は、この先、地蔵峠のところで通行止めとなっていて抜けられません(2022年5月現在)。ですので、ここで県道59号線に入って、遠回りになりますがぐるっと回ってしらびそ高原方面に行く必要があります。ちなみに、大鹿村役場から国道152号線を走ったすこし先にあります道の駅 歌舞伎の里大鹿や川向うには、崩落事故がありまだ、生々しく残る崩落跡を後に観音菩薩が立つ大西公園などがありますので、ちょっと立ち寄って行くのもありかもしれません。

崩落跡前に立つ大西観音

国道152号線は地蔵峠で通行止めのため、大鹿村役場のところから県道59号線に入り、そのまま小渋川沿いに走り、国道153号線に入り、南下します。高森の町に入ったあたりで天竜川を渡河して県道251号線に入りますが、この辺りには福島てっぺん公園やパノラマ公園、アルプスの丘公園など、中央アルプスの好眺望が望める展望台がありますので、是非、立ち寄りたいところです。

福島てっぺん公園

さて、県道251号線に入り走って行きますと、やがて、現在建築中の三遠信道路のループ橋下に出ます。そのまま同道(国道474号線)に入り、矢筈トンネルを抜けますと、国道152号線に入り、通行止め箇所の地蔵峠を迂回したことになります。すぐに蛇洞林道(国道152号線)に入りますと中央構造線 の程野露頭のそばを通り、そして、途中で右折して市道上村1号線に入ります。やがてしらびそ峠に到着します。

しらびそ峠

未舗装の駐車スペースもあり、南アルプスの好眺望を望めます。そして、狭路ですが、1kmほどそのまま舗装路の山道を南下しますと、しらびそ高原に到着します。

しらびそ高原

こちらにはトイレや浴場、そして宿泊施設まであり、天体観測の地として人気の場所でもあります。もちろん、眼前に南アルプスの好景観を望めます。ここから、下栗の里までの約14kmの道が南アルプスエコーラインになります。

南アルプスエコーライン

ほぼ、車線なしの1~1.5車線ほどの幅の道が続き、尾根を走るところでは眺望を望むこともできますが、基本的には山をトレースする狭路になります。しばらく走りますと、クレーター展望台があります。ここから、国際的にも隕石クレーターとして認められています御池山隕石クレーターが見えます。

御池山隕石クレーター

但し、クレーターからイメージするような窪地がはっきりと分かるわけではなく、案内板を見て、クレーターの様相をイメージする…という感じです。クレーター展望台から9kmほど走りますと、日本のチロルや天空の里とも呼ばれています下栗の里に入ります。

下栗の里( おおぎびら展望台 )

お勧めの天空の里のビューポイントは、おおぎびら展望台で、舗装の立派な駐車場から整備された平坦な山道を15分ほど歩きますと、展望台があり、下栗の里を一望することができます。

ここまでが南アルプスエコーラインとなり、そのまま下栗の里内を走り、里を後にして下山し、再び国道152号線に入ります。ちなみに、そのすぐ近くに、木造校舎の小学校跡の旧木沢小学校があります。

旧木沢小学校

校舎内には、当時の様子のまま保存されており、ノスタルジックを感じられる立ち寄りお勧めのスポットです。ちなみに時間があれば、旧木沢小学校から約6km先に、狭路ですが舗装済みの山道を走りますと小嵐公園という南アルプスの聖岳の好眺望が望める展望地がありますので、ぜひとも立ち寄って行きたい場所です。

そして、再び国道152号線に入り北上しますと、先ほど通りました建設中の三遠信道路のところに戻りますので、また来た時に通った矢筈トンネルを走り戻りますと、飯田市に入り、飯田ICより中央自動車道に入ることができます。

総走行距離~約210km

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