現状、ちょっとハードルの高い道ながら、新緑のころには走ってみたい道
信州にある人気絶景道のビーナスライン。茅野市から美ヶ原高原美術館まで約76kmの長さを誇ります。そのビーナスラインに対して、通称、裏ビーナスラインという絶景道があります。距離的には5.3kmほどの道程ですが、今回、本家のビーナスラインをメインではなく、この裏ビーナスとも言えるツーリングルートをご紹介致したいと思います。
出発地にもよりますが、東京発と仮定して中央道の諏訪ICで下ります(西からであれば岡谷ICからもあり)。近くに諏訪大社 上社の本宮と前宮があり、少し南には好眺望の杖突峠がありますが、現在は 杖突峠の展望台に入れないので、そのまま高遠の方に抜けるのなら立ち寄りたいですが、再び戻ってビーナスラインに行くのであれば、 杖突峠を訪ねるのは微妙かもしれません。
さて、国道20号線を走り諏訪湖湖畔に。諏訪湖は周囲長15.9kmの淡水湖で、長野県内最大の湖沼です。
その諏訪湖の東湖畔から県道40号線に入ります。途中で諏訪白樺湖小諸線に入り、まずは立石公園に。
丘の上にある小さな公園で、展望テラスからは諏訪湖全体を望める立ち寄りお勧めの公園です。もし、立石公園が混んでましたら、立石公園から少し歩いた先に立石さくら広場(Pなし)という小さな公園があり、そこは比較的空いていて同じような風景を望むことができます。そして、再びバイクで県道40号線を上り、途中で左折しますと、蓼の海公園があります(Pあり)。
蓼の海という池の周囲に広がる公園で、同公園から20分ほど登りますが、南側には大見山という諏訪湖の眺望の良い展望台があります。
また、 蓼の海公園の少し先には湖畔にキャンプ場のあるいずみ湖公園があります。
さて、県道40号線をそのまま上り、霧ヶ峰キャンプ場を過ぎますと、ビーナスラインとの合流地点にある、ドライブイン霧の駅に到着します。
ライダーが多く集まるドライブインで、屋外の直売所でキノコ汁を買って外ですすりながら食べるのも乙なものです。
時間があれば、霧ヶ峰にある霧鐘塔に立ち寄りたいところ。ドライブイン霧の駅から10分ほど歩きますが、塔のそばの関東の富士見100選に選ばれた場所からは、八ヶ岳や、好天なら富士山を望むことができます。
さて、ここから美ヶ原に向かってビーナスラインを走ります。眺望はないですが、車通りも減り走りやすいワインディングロードです。道中には八島ヶ原湿原の全容が望める七島八島もあります(Pより徒歩5分)。
また、そのままビーナスラインを進み、国道142号線と交差する和田峠を過ぎますと、やがて道の左側に三峰茶屋があり、美ケ原高原や八ヶ岳の眺望が望めるほか、キノコ汁が楽しめます(トイレ有料)。
そして、再びビーナスラインを走り、その先の扉峠で県道67号線に入り西上し、すぐによもぎこば林道へと右折します。ここが通称アザレアラインと呼ばれていて、新緑時にバイクで走ると気持ちの良い林間の道です。
しばらく走ると三城牧場があり、牧場御用達のソフトクリームが買えます。
三城牧場からは県道283号線も続いていますが、狭路のため少し迂回路にはなりますが、そのままアザレアライン(松本市道2725線)を走り、突き当りの県道67号線を右折。そのまま松本市へと向かいます。道中には見ごたえのある連続竪堀が残る山家城跡があります。
さて、松本市から美鈴湖に向かい。そして、美ヶ原スカイラインに入ります。
カラ松林の中を走る追い越し可の道で、道中に狭路部がありカーブも多いですがやはり新緑時はとても爽快な道です。但し、後術いたしますが、再びこの道を戻ってこなければならないかもしれませんのでご了承ください。やがて、レンゲツツジの群生地を過ぎて武石峠に。ここから、終点の美ケ原自然保護センターまでの県道62号線(美ヶ原公園沖線)の約5.4kmが裏ビーナスラインを言われています。
先ほど走りました、ドライブイン霧の駅~扉峠のビーナスラインの区間は小高い丘に挟まれて眺望がほとんどないのですが、こちらの裏ビーナスラインは、丘を登っていく道のため眺望がよく、山峰の景観を望みながらとても気持ちよく走れます。特にお勧めは道中にあります思い出の丘です。
裏ビーナスラインのそばにある駐車場から歩いて5分ほどで、丘に到着。丘上からは八ヶ岳やアルプス山脈の絶景を望むことができます。
裏ビーナスラインは美ケ原自然保護センターまで続いています。特に思い出の丘から先は景色が良い爽快路です。但し、 美ケ原自然保護センターから先は車道が無いため、センターからUターンして再び武石峠に戻ります。そこで、本来なら武石峠から県道464号線(県道62号線)を通って上田市方面に抜ければ上信越道に乗りやすいのですし、ビーナスラインに戻ることも出来ますが、実は現在(2022年5月17日現在)、武石峠から番所ケ原スキー場までが全面通行止めのため、再び 美ヶ原スカイライン を通って美鈴湖まで戻らなければならないのです。
美鈴湖湖畔から美ケ原自然保護センターまで約17km、往復で約34kmと距離的には長くはないですが、行った道を戻るピストン路が好きでない方や同じ道を走りたくない方にはちょっと苦痛かもしれません。できれば、 武石峠~番所ケ原スキー場間が通行可になるのを待つか( 時期未定)、新緑のシーズンになってまだ通行止め中でしたピストン路をおして行くか、そんなちょっとハードルの高い裏ビーナスラインです。
再び、松本市に戻り、長野自動車道の松本ICに入って帰路に着きます。ちなみに松本市といえば国宝の松本城が有名です。美鈴湖から松本ICへと向かう道中に松本城がありますので、ちょっと立ち寄って行かれて見てはいかがでしょうか。
ちなみに、この行程で諏訪ICから松本ICまでで、約130km。現状、 約34kmのピストン路がありますが、十分に一日で楽しめるビーナスラインとはまた違う(裏)ビーナスラインを楽しめるルートです。
総走行距離:約130km
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