積極的に走りを楽しめるクォータースクーター
ヤマハの250cc単気筒スクーターのXMAX。スリムでコンパクトな車体は取りまわしがしやすく、また車重も軽く、以前、ヤマハの250ccとして販売していたマジェスティやマグザムなどに比べますと、とても押し引きやUターンなどがしやすいですクォータースクーターです。

ただ、思ったよりシート高があり(795mm)、シートも幅広ということで足付き性は今一つ。身長182cmの筆者が跨ってつま先立ちでした。但し、逆にその分、腰高であることからシートにお尻をホールドしつつ体重移動をさせてバンクをしてもサイドやアンダー部を擦ることなく走れて、積極的にスポーティな走りを楽しめます。

シート下には約45Lの収納スペースがあり、形状にもよりますがヘルメット2個を収納することができます。

そのほか、ハンドル下にフロントトランクが2つ設けられていて、左にはDCジャック付きのロックのかかるトランクルームがあり、スマホなどを充電することができます。
また、ハンドルとウィンドシールドの位置を調整することも出来ます。

そして、トラクションコントロールとABSを標準装備しています。

さて、水冷4ストロークSOHC4バルブの単気筒249ccのエンジンは最大出力17kW(23PS)を7,000回転で発生。最大トルクは24N・m(2.4kgf・m)/5,500r/minになります。
アクセルを回して、ジワーッと進んで行く感じで決して「ガツッ」という加速がある訳ではないのですが、逆にそれがある程度ラフなアクセルワークでも許容量があり、アクセルを回す安心感にもなります。ただ、アクセルを回し続けていますと、どんどんスピードアップしていき、さすがMAXシリーズというスピードや速さを感じることができます。また、アクセルを戻すとエンジンブレーキもかかりやすいのと特に左のレバー(後輪ブレーキ)の利きがよいので、うまくブレーキングを使っての走りを楽しめます。

それでいて定置燃費は41.2km/L(60km/h)と、走りの楽しさと燃費の両立を具現化しましたエンジン設計思想“BLUE CORE(ブルーコア)”に基づいた水冷エンジンを実現しています。

もちろん、通勤や通学にも使えますが、やはり250ccのメリットを生かして、遠方の通勤通学などで高速を走って行く場合がある方などにはお勧めのバイクです。もちろんツーリンも楽しめそうですが、ラグジュアリーというよりMAXシリーズということでスポーティなキャラクターなため、高速走行よりはワインディングロードの走行などの方が楽しそうです。

インナーチューブ径33mmの正立式フロントサスペンションを装着していて、TAMXなどと同様にピッチングや体重移動などを利用したスクーターながらバンクしながらのコーナーリングを楽しめます。そして、リアサスペンションは、スプリングプリロードを5段階に調整が可能です。

スマートキーシステムが採用され、スマートキーを持っているだけでメインキーのオンオフやシート下トランクや燃料タンクのパネルを開くことが可能です。

但し、メインキーが英語表示で、ちょっと操作が分かりづらいのが難点です。

メーターパネルは各情報をデジタルで表示するマルチファンクションディスプレイ付きながら、左がスピードメーター、右がタコメーターと2眼式の針式のメーターで、この辺りが走り系スクーターとしてのイメージを醸し出しています。また、MAXシリーズならではの精悍な顔つきも、やる気感を向上させます。

普通に、市街地を走り通勤通学に使うのであれば小回りの利く125ccや150ccなどがいいかもしれませんが、やはり、高速に乗るというのであれば250cc以上が選択肢になりますし、その中で、スクーターでありながらもバイクとしての走りを楽しみたいというのであれば、このXMAXは候補の一つに入ると思います。

市街地を走っていながらも、ふと高速を見ると、思わず高速に入ってどこかに走りに行きたくなるスクーターです。
■ヤマハ XMAX
.jpg)
.jpg)
.jpg)
.jpg)
¥654,500
全長:2,185mm 全幅:775mm 全高:1,415mm ホイールベース:1,540mm 地上最低高:135mm シート高:795mm 車両重量:179kg 乗車定員:2名 エンジン型式:G3P9E エンジン種類:水冷4ストロークSOHC4バルブ単気筒 総排気量:249立方センチ 圧縮比:10.5 最高出力(kW[PS]/rpm):17[23]/7,000 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):24[2.4]/5,500 燃料タンク容量:13L 燃料消費量(※60km/h定地走行):41.2km/L 変速機形式:無段変速 タイヤ(前):120/70-15M/C 56P タイヤ(後):140/70-14M/C 62P ブレーキ(前):シングルディスク ブレーキ(後):シングルディスク
コメント