神話と日本三大秘境の地へ
東九州自動車道の延岡JCTから北方延岡道路に入り、北方ICの先の出入口から高千穂、椎葉村と周遊する秘境系ツーリングルートです。山中の国道や県道を200km走ります少々ハードなルートですが、酷道部も少なく、また、景勝地もあまり歩くところが少ないため、朝早く同地に入れば十分日帰りで回れるルーティングになっています。見どころはやはり高千穂峡と椎葉村の仙人の棚田ですが、両所とも観光地につき週末は混むことが予想されますので、時間配分にはご注意を。また、風情のある神社仏閣が点在していますが、神社仏閣は時間がかかりますので事前に寄られる場所の優先順位をつけておいた方が良いかもしれません。
総走行距離~約200km
東九州自動車道の延岡JCTから北方延岡道路に入り、北方ICを過ぎて最終地点の国道218号線と合流する場所で同国道に入ります。少し走り、途中で五ヶ瀬川沿いを走ります県道237号線に入りますと1937年に竣工されました日本初の鉄道用鉄筋コンクリート開腹アーチ橋の綱ノ瀬橋梁があります。国重要文化財です。隣の高千穂鉄道の槇峰駅跡も一緒に散策ができます。
なお、 綱ノ瀬橋梁 から県道214号線に入って5kmほど北上しますと、奇勝の矢筈岳の好景観が眺められます比叡山千畳敷(千畳敷展望所)があります。道沿いの駐車場から100mほどで展望所に到着できます。
綱ノ瀬橋梁から県道237号線を西へと向かいます。道中には、高さ41mの直瀑の八戸観音滝があります。
そしてその先には、高千穂鉄道の日向八戸駅跡や第三五ヶ瀬川橋梁、旧吾味橋跡、対岸に吾味駅跡など、 高千穂鉄道の遺構が県道237号線沿いに残っていて、風情を醸し出しています。
高千穂鉄道~もともと国鉄の高千穂線でありましたが、同線の廃止を受けて1988年に宮崎県などが出資して第三セクター方式の鉄道会社として設立されました。しかし2005年の台風の影響で甚大な被害を受け、2008年に全鉄道区間が廃止されました。現在、高千穂あまてらす鉄道として往復900mの限定区間を観光用のトロッコ列車(1,500円)が走っています。
県道237号線を走り、日之影町あたりで国道218号線(神話街道)に入ります。そしてしばらく走りますとアーチスパンが260m、水面からの高さが143mという日本一のコンクリート橋の天翔大橋がよく見える展望台があります。
そのまま神話街道ともいわれています国道218号線を進み雲海橋を渡りましたら、すぐに右折して県道237号線に入ります。途中にトロッコ列車が走る高千穂橋梁が見え、そして近くには廃線となりました高千穂鉄道の天岩戸駅跡もあります。
高千穂橋梁の近くで県道237号線からそれて一般道に入り、栃又の棚田へと向かいます。
栃又の棚田は日本の棚田百選にも選ばれています景観のいい棚田です。そして県道7号線(ひむか神話街道)に入り、天岩戸神社に到着します。
天岩戸神社~古事記や日本書紀の日本神話に書かれています天照大御神が隠れた天岩戸と呼ばれる洞窟を御神体として御祀りしている神社です。 川上には八百萬の神々が集まり、 天照大御神に洞窟内から出ていただくにはどうしたらよいうかと相談をした天安河原があります。
天岩戸神社は天照大神が隠れられた天岩戸を御神体する神社で、日本最古の書物の古事記やまた日本書紀に記されています天岩戸神話を伝える神社です。そして、その奥にあります天安河原にはぜひ立ち寄りたいところです。
天安河原は、天照大神が岩の奥に閉じこもってしまったことで世の中が真っ暗になってしまい、八百万の神々がどうしたらいいか話し合った場所とされています。河原には多くの石が積み上げられていて、とても独特な雰囲気を醸し題しています。また、天岩戸神社の周囲には、八大龍王水神や瀬織津姫神社などの雰囲気のある神社も点在していますので、時間がありましたら、是非立ち寄って行きたいところです。
再び県道7号線を戻ります。そして国道218号線を越えて高千穂町内に入ります。町の中には天孫降臨の地とされています、くるふし神社(高天原遥拝所)や、猿田彦命と天鈿女命を祀る荒立神社などの雰囲気ある神社がありますので、時間があれば立ち寄っていきたいところです。
また、町中には神話にでてきます天真名井もあります。
そして、高千穂神社、高千穂峡と回ります。高千穂峡では駐車場から遊歩道を歩き、 真名井の滝に。
やはり高千穂峡といえば、日本の滝百選にも選ばれています真名井の滝の景観が見どころになりますが、周囲にも高さ50m~100mの柱状節理の仙人の屏風岩や三本のアーチ橋を一望できる高千穂三橋などいろいろ見どころがありますで、事前に場所を確認されて、時間を鑑みて散策されてみるのもありかと存じます。
さて、再び国道218号線に戻ったのち西へと向かい、すぐに県道203号線に入ります。しばらく走りますと国見ヶ丘展望台があります。
国見ヶ丘は雲海で有名な場所ですが、日中でも阿蘇五岳の遠望を望む好眺望が見れます。
再び来た道を戻り国道218号線に入り、西へと向かいます。やがて五ヶ瀬の町に入り途中で三ツ所川沿いのみちを北上しますと、うのこの滝に到着します。
うのこの滝は落差約20mの滝で、柱状節理の岩の巨大な滝壺を持つ滝でその景観に圧倒されます。駐車場から徒歩5分ほどとアクセスがいいのも嬉しいところです。
再び国道218号線に戻り西へと進みますと、馬見原の公民館の敷地内に「九州のへそ」のモニュメントがあり、その少し手前で国道265号線(ひむか神話街道)を左折します。そしてしばらく国道を南下して行きますと長い国見トンネルがあり、トンネルを抜けますと日本三大秘境の椎葉村に入ります。途中には仲塔渓谷や、樹高54.4mで国天然記念物の八村スギ、その先には推定樹齢800年の日本一の大ヒノキの大久保のヒノキがあります。
国道265号線を進み突き当りを右折しますと椎葉村の中心地に着きます。同所には、落差70mの落ち水の滝や築300年の那須家住宅(鶴富屋敷)、椎葉民俗芸能博物館、上椎葉ダムが綺麗に見える女神像公園などがあります。
椎葉村~日本三大秘境の一つに数えられる村で日本第5位の広大な面積を有していますが、九州山地の非常に険しい地形のため可住地面積はわずか4%ということで各所に集落が点在しています。平家の落人伝説もあり、毎年11月に椎葉平家まつりがおこなわれています。
椎葉村の中心部から再び来た道を戻り国道327号線に入ります。やがて椎葉村の代表的な景観の仙人の棚田が見えてきます。仙人の棚田は場所が少しわかりづらいですが、道を挟んだ高台の仙人の棚田展望台(大イチョウ展望台)からその全容がきれいに見えます。
仙人の棚田を後にして国道327号線を東へと向かいます。そして塚原ダムを過ぎた後に、諸塚村役場の先にあります諸塚山スカイラインに入ります。狭い箇所もありますが基本的には片側1車線の走りやすい道で、標高1,000m余の山々の稜線や尾根を走るワインディングロードで景色を楽しみながら爽快な走りを楽しめます。道中には、倉の平展望台や秋政展望台、山神展望台などの展望台のほか、代表を務める坂本龍一さんの名の石碑があるmore treesの森などがあります。
諸塚山スカイラインを下りて国道218号線に入ります。右折して少し走りますと道の駅 青雲橋があり、全長410m、水面137mの国内最大級の青雲橋を渡り、そのまま走りますと来た時に走った道に進み、来た時と同様に北方延岡道路に入ることができます。
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