■2021年式BMW G310GSに乗ってみました。

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GSの末弟

2018年から販売され今年で3年目を迎えましたBMWのG310GS。普通二輪免許で乗れるBMWということで人気の高いモデルで、今回、マイナーチェンジが行われました。

といいましても、外観やスペックでは大きな変更点はなく、ライト類がオールLED化し、ブレーキとクラッチレバーが4段階に調整が可能になりました。

エンジンは通常と吸排気のレイアウトを逆にしてシリンダーヘッドを傾けることで重量配分を適正化させていますので、構造がシンプルでエキゾーストパイプも後方から出るため、短い分、腰下の軽量化にもなっています。

そして、フロントには倒立フォークを採用し、軽さをカチッとした足回りで走りがとても楽しいバイクです。これは、GS310GSのネイキッドタイプのGS310Rに顕著に表れていて、軽量ながらブレーキングでフロントのフォークの伸び縮みを使ってキビキビとする走りを楽しめます。このGS310GSはアドベンチャータイプということで、フロントが19インチということもあり、G310Rより安定性の高いハンドリングになっています。

タイヤも大判のブロックのようなロードタイヤで、ロードから若干の荒れ地ならばタイヤが食い込み、通常のロードタイヤより走破性がよく、オンからオフまで幅広く楽しめるバイクです。

車体も輸入車にありがちな大柄ではなく、コンパクトで車重の170kgと軽くて扱いやすいです。エンジンを始動させますと、単気筒なので致し方ないですがエンジン音が軽く、BMWからイメージする重厚感は感じられ辛いです。

しかし、GSというBMWを代表する車名が付いていることからも分かりますように、直進安定性、そして、どのようなシーンでも安定した挙動を得られる「安定感」を味わえます。そして、ひとたびスロットルを回せば、単気筒の312ccとは思えないほどの力強さで最大出力34psを発生させ、トルクフルにパワーが上がっていきます。

また、GSらしいカチッとした足回りと広めのシートで長距離走行でも疲れ辛いですし、特に足回りはやはりドイツ車らしくちょっとしたギャップも吸収してくれてながらも、決してソフトなわけでなくハード目なセッティングでスポーツ走行も楽しめます。

電子制御スロットルライド・バイ・ワイヤを採用していてスロットルレスポンスも軽く、そしてスリッパー・クラッチによりクラッチ操作も比較的軽くできるようになっています。

シートは一体式でタンデムシートも座面が広いので走りやすく、そしてラゲッジ・キャリアも標準装備されていますので、大型のバッグやトップケースも載せやすいです。

そして、ETC2.0も標準で装備されているのはツーリング的にもとても嬉しいです。

BMWというブランドを約70万円(ネイキッドタイプのG310Rは約63万円!)で手に入れられて、このエンブレムが付いた車両に乗れるのは、やはりコストパフォーマンスが高いと思いますし、BMWの、そしてGSの名に恥じない走行性能や足回りを持つバイクで、312ccとはいえホンダの400Xよりも10万円以上安いのは大変お買い得だといえます。

但し、シート高が835mmでシートが幅広なことから足着き性が少々厳しいのと、普通二輪免許で乗れるBMWとしては魅力的ですが、大型免許を所持している場合は、どうせ車検があるなら大型のBMWを所有したい(F900XRは、1,148,000円になります)という部分もあり、車両的には魅力的なのですが、そのあたりがこのG310GSの存在感が問われる部分なのかもしれません。個人的には、コスト的に厳しいとは存じますが、デジタルメーターがカラーでオプションで電話やナビなどのとリンクが出来るようになると嬉しいですね。

■G 310 GS

ポーラー・ホワイト

\709,000

コスミック・ブラック スペシャルエディション
カイヤナイト・ブルー・メタリック スタイルラリー

\719,000

全長:2,075mm 全幅:880mm 全高:1,230mm ホイールベース:1,420mm シート高:835mm 車両重量:170kg 乗車定員:2名 エンジン種類:水冷DOHC4ストローク単気筒 総排気量:313cc 圧縮比:10.6 最高出力(kW[PS]/rpm):25kW[34PS]/9,500 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):28Nm/7,500 燃料タンク容量:11L 燃料消費量(※燃料消費率 / WMTCモード値 2) (クラス3)):30.3km/L無鉛プレミアムガソリン 変速機形式:6速 チェーン式 タイヤ(前):110/80R19 タイヤ(後):150/70R17 ブレーキ(前):シングルディスク ブレーキ(後):シングルディスク

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