■美山・周山街道(ツーリングルート)

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京都の風情を楽しむ

京都から福井へと繋ぎます周山街道。信号が少なく爽快な道のため、多くのライダーが走る道です。今回は、京都を抜けて、かやぶきの里の美山へ。そして、日吉ダムから保津峡、嵐山高雄パークウェイと走り、再び京都に戻ってくるという周遊ルートです。やはり、京都から北山杉に囲まれて気持ちよく走れる周山街道の走りを楽しみつつ、美山の古民家を見ながらのんびりくつろぐのが魅力のルート。気分が高騰して、スピードを出し過ぎないようにご注意を。

美山(京都府)

総走行距離~約140km

名神高速の京都南ICを下りて、そのまままっすぐに京阪国道を北上しますと、東寺があります。

東寺

高さ54.8mで、木造塔として日本一の高さを誇る塔です。現在の塔は1644年の建築で、国宝で世界遺産です。高い塔ですので、外からも十分見れますが、もし時間があれば、五重塔とともに、国宝の金堂や、国宝、重要文化財の仏像がずらりと並ぶ、まさに国内随一の圧巻の講堂内を拝観されることをお勧め致します(拝観料:800円)。

京阪国道が東寺に突き当たりましたら、国道171号線を左折。そして、突き当りの葛野大路通りを右折して北上して、国道162号線に入ります。この国道162号線が周山街道になります。ちなみに途中の福王子神社の交差点を右折しますと、五重塔と庭園が美しい仁和寺 (拝観料:500円) 、そしてそのままきぬかけの路を進みますと石庭が有名な龍安寺 (拝観料:500円) 、そして金閣寺(拝観料:400円)があります。

金閣寺(イラスト)

さて、周山街道こと国道162号線は走って行きますと、やがて交通量の多い宅地を抜けて、追い越し不可の二車線路ながら樹々に囲まれ雰囲気の良い道になってきます。途中で嵐山高雄パークウェイの入口がありますが、帰りのよることにしてそのまま国道を走ります。周遊ルートですので、早朝などで交通量が少ないうちに嵐山高雄パークウェイを走り、後で美山に寄るという時計回り周遊もありです。ちなみにこのあたりには、国宝を有します神護寺や、苔庭の風情のある西明寺などがあります。そして清流川沿いに国道を進みますと、世界遺産の高山寺に着きます。国道脇に駐車場があり、お寺もすぐそばにあり立ち寄りやすく侘びさびを感じられるお寺ですのでいので、休憩がてらぷらっと境内を散策されるのもいいかと思います。但し、京都のお寺はどこもそうですが、紅葉時は混雑しますので、同時期は避けた方が良いようです。

そのまま清流川沿いの国道162号線を走って行きますと中川トンネルがありますが、トンネルに入る手前に旧道がありますので、そちらに入ります。旧道ならではの風情があり、そして、丸太の加工作業が行われていました木造倉庫群もあります。そのまま先に進め、再び国道に入りますと、すぐにある府道31号線を右折して少し進みますと北山台杉があります。北山台杉とは、観賞用に作られた北山杉のこととで、その綺麗な美樹の姿を見ることが出来ます。

北山台杉

再び、国道162号線(周山街道)に戻り、清流川沿いに北上します。北山杉の産地ということもあり、周囲には多くの杉があります。ちなみに道中に岩戸落葉神社という小さな神社があり、その名の通り、紅葉時には綺麗な境内が見れますが、京都市街のお寺と違って観光客も少ない穴場スポットですので、紅葉時のツーリングでゆっくり紅葉を見たい方にはお勧めかもしれません。長い京北トンネルを抜けますと、道の駅 ウッディー京北があります。北山杉の木工品も売っていますので、お土産にお勧めです。ちなみに、道の駅から国道477号線に入り5kmほど進んだ先に、異世界への入口とまで称されるほど秘境の賀茂神社があります。とはいえ意外と住宅街の中にありますが、杉の中にたたずむ神秘的な古社で、神々しい感じを体感できます。

賀茂神社 ~京都市右京区にあります、創建から1000年以上も経つと言われています杉木立の中にある古社で、異世界への入口的な秘境感を醸し出しています。

また、この周辺には、山國神社や熊野神社、常照皇寺など、風情のある寺院がありますので、京都市街の観光客の多い名刹とは違う、ゆっくりと雰囲気を味わいながらご参拝するにはお勧めの場所です。

さて、道の駅から周山街道こと国道162号線を走って行きますと、弓削の町中を過ぎ、そして弓削川に沿って気持ちの良い道になります。このあたりは追い越し禁止の黄色いセンターラインですが、飛ばしていく車両も多いのでご注意を。そして、道の駅 美山ふれあい広場に到着。バイク用の駐輪場が広く、周山街道や美山を走るライダーが多く集っています。道の駅のお勧めはジェラート。美味しいです。そして、ここで府道38号線に入り、道の駅から6.5km先の美山かやぶきの里へと向かいます。

美山かやぶきの里 50戸のうち39棟がかやぶきの屋根の「北」集落で、その歴史的景観から1993年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。里内には民宿や美術館、カフェやお食事処などもあります。

茅葺き屋根の民家が点在しています、美山のかやぶきの里。国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、日本の原風景を楽しめます。かなり観光客の方も多いので、人気の赤いポスト前など記念撮影は順番待ちになることもあります。里内はみなさん普通に生活されていますので、マナー違反のないように。

さて、再び道の駅 美山ふれあい広場まで戻り、ここから再び周山街道こと国道162号線を北上しますと、福井県の若狭湾に抜けることが出来ますので、そのようなルーティングもありかとは思いますが、今回は道の駅の先からは周山街道から離れて、府道19号線に入ります。美山かやぶき由良里街道と言われていますこの街道は、追い越し可の一車線路で、周囲の原風景を見ながらのんびりと走ることが出来る爽快路です。やがて突き当りの下佐々江交差点を左折して、そのまま府道19号線を走ります。そのまま田原川沿いに南下して、そして道の駅 スプリングスひよしに到着します。そしてその先に、土木学会デザイン賞を受賞した堤高67.4mの巨大な日吉ダムがあります。

日吉ダム

そして、ダム湖の天若湖沿いの府道50号線を走り、南東へと進んで行きます。車通りも少なく、走りやすい道です。道中には、廻り田池という湖上に小島が浮かぶ、撮り方によってはSNSで映えそうな池があります。そして、池の南側から府道50号線でそのまま南下して山中の狭路へと進みます。この後、嵯峨樒原宮ノ上町から神明峠を越えて保津峡脇を通り嵯峨鳥居本仙翁町までの約15mは車線なしの狭路で、樹々に覆われて視界も開けてないため(保津峡も見えません)、ライディングにあまり自身のない方は廻り田池の南側から国道477号線に入り、国道478号線の八木東ICに入り、そのまま進んで、名神高速の大山崎ICに入られることをお勧めいたします。

さて、廻り田池の南側から府道50号線 (京都日吉美山線) に走りますと、越畑・樒原の棚田があります。

こじんまりとした棚田で、展望台が無いので棚田自体が分かりづらいですが、観光客もいなくて日本の原風景の中でのんびりできる場所です。嵯峨樒原宮ノ上町を過ぎますと道は細くなり、車線無しの1車線区間になります。そして、杉に囲まれたうっそうとした酷道を走ります。道も窪みがあったり、周囲は樹々に囲まれて視界は開けてません。神明峠を越えて、清和天皇の水尾山陵があります嵯峨水尾武蔵嶋町を過ぎて、途中で保津峡橋を渡りますと、秘境駅のJR保津峡駅に着きます。

保津峡駅

保津峡 亀岡市の保津橋付近から嵐山の渡月橋まで至る桂川にある渓谷で、急流でダイナミックな渓谷美を見ることが出来ます。保津峡を船で下る「保津川下り」が有名です。

橋上にあります駅からは、保津峡を見ることが出来ますので、ぜひ、入場券を買って構内から保津峡を見られることをお勧めいたします。そして、再び府道50線に戻り、樹々に阻まれて全く景観が見えませんが、桂川沿いの狭路を走り、トンネルを抜けた後、赤い橋の愛宕橋を渡り、狭いヘアピン路を通り、嵐山高雄パークウェイの下を潜り、やがて、嵯峨鳥居本の伝統的建造物群保存地区に到着します。

嵯峨野鳥居本の町並み

嵯峨野の鳥居本は伝統的建造物群保存地区に指定されている場所で、古民家や旧家が軒を並べていて、風情を楽しめる場所です。この先から嵐山高雄パークウェイに入れますが、もし時間があれば、せっかく嵯峨野にいるのですから古刹巡りをされてみてはいかがでしょうか。数千体もの石仏がありますあだし野念仏寺(拝観料:500円)、苔庭が素晴らしい祇王寺(拝観料:300円)、風光明媚で京都市街を望める展望台のある常寂光寺(拝観料:500円)など、見どころが沢山あります。少し先には、竹林の小径や渡月橋もあります。紅葉時には、嵐山公園の展望台から見ます嵐峡も綺麗です。

さて、嵯峨鳥居本から嵐山高雄パークウェイに入りますが、同道は土日・祝日は二輪通行禁止のため、ご注意を(通行料:850円)。追い越し不可の1車線路ですが、ヘアピンカーブが続き、バイクでなら爽快な走りを楽しめる有料道路です。総距離10.7kmの間には、小倉山展望台や保津峡展望台、愛宕山展望台、菖蒲ヶ丘展望台などがあり、高台から好景観を望めます。

嵐山高雄パークウェイ~ 京都市の右京区の嵐山と高雄とを結ぶ、約10.7kmの有料道路です。土日祝日、及び一部日にちは二輪通行禁止。125cc以下の二輪車は通行不可。山腹や尾根を走りますため中低速のコーナーが多く爽快なはしりが楽しめますが、眺望が良く、ところどころに展望台がありますので、のんびり風景を楽しみながら走りたい道です。但し、紅葉時と桜の時期には混雑しがちですのでご注意を。

そして、再び周山街道(神護寺、西明寺のところ)に出て、一周したことになります。そのまま南下して京都市市街を抜けますと、京都南ICより名神自動車道に入ることが出来ます。帰路地によっては国道9号線から国道478号線に入り、名神の大山崎ICに入るというルーティングもあります。

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