■南会津・只見線(ツーリングルート)

福島県の会津若松駅から新潟県の小出駅を繋ぐ全国屈指の秘境路線で、その全長は約135km。只見川沿い(福島県内)を走る同線は雰囲気のある橋梁も多く、その峡谷美とともにカメラを向けに来る観光客が多い場所でもあり、特に紅葉時は絶景です。昨今は川霧により雰囲気が醸し出される夢幻峡や大志集落なども人気が高まり、ツーリング的には只見線と並行して走りつつも只見川の渓流美や周辺の山々の景色など、まさに原風景を楽しめるツーリングルートでもあります。

第一只見川橋梁を渡る只見線

総走行距離~約130km

磐越自動車道の会津坂下ICを下りて、そのまま国道252号線に入り、そのまま只見川沿いを走ります。最初の見どころは、第一只見川橋梁です。道の駅尾瀬街道みしま宿にバイクを止めて数分歩いた場所に展望台があります。有名な鉄道写真撮影スポットで、只見線に電車が通るタイミングが合えば綺麗な鉄道写真を撮ることが出来ます。特に紅葉時には多くのカメラを持った方々が詰めかける場所でもあります。ちなみに道の駅の隣にはベーベ食堂という人気の食堂があります。

第一只見川橋梁展望台より

さて、再び国道252号線を走りますと第二只見川橋梁が、そしてアーチ橋が3つ同時に見れる宮下アーチ3兄(橋)弟があります。

宮下アーチ3兄(橋)弟

国道252号線は、会津と魚沼を結ぶ主要道ということで交通量等もあり輸送用のトラックなども走っていますので風情自体は薄いですが、只見川沿いの風景や町並みなど原風景も楽しめる雰囲気のある道です。

トンネルを何本か抜けるとつるの湯温泉があり、その手前の橋で只見川を渡河しますと、霧幻峡があります。ここに渡しがあり、1時間程度のゆっくりした船旅を楽しめます。時期や時間によってまさに霧に包まれて幽玄な世界に身を包めることもありますが、その場合はやはり事前に天気や時間を確認する必要があり、偶発的にはなかなか巡り合えない景色です。それでもこの辺りの集落はとても風情があり、霧が出てなくても立ち寄りお勧めの場所です。

霧幻峡~川霧の中をゆっくりと漂い進む渡し船。そんな画像が話題となり、いつしか霧幻峡の渡しと呼ばれるようになりました。川霧が出ていなくても昔ながらの日本の原風景を見ることの出来る風情のある場所です。

さて、再び国道252号線を西上しますと、道中にJR只見線眼鏡橋があります。国道沿いにあり、うまく観光SLを交えてバイクを絡めての撮影も可能ですが、やはりタイミングと、同時期には多くのカメラマンが来るので、撮影はなかなかに難しいかもしれません。

JR只見線眼鏡橋

そして、しばらく走りますと、只見川第四橋梁に。只見川沿いにJR只見線が走っていることで、渓流美と橋梁という名所が多いルートでもあります。

只見川第四橋梁

ですので、鉄道撮影をされる方々が多く集まる場所でもあり、例えば只見川第四橋梁の先の国道沿いにあります、かねやまふれあい広場も只見川の水面に写る山並みが綺麗な上井草橋や、川霧が出た際には天空に浮いたように見える大志集落の撮影などに多くのカメラマンが集まります。なお、大志集落は少し離れた尻吹峠からですと、好景観を望めます。

かねやまふれあい広場より大志集落を望む
大志集落(尻吹峠より)

再び、国道252号線を走ります。多くの鉄道橋梁、そして、川に架かるダムによる発電所など、まさに只見川とJR只見線によって築かれてきた歴史を感じながら走ることが出来ます。そして、JR会津大塩駅近くにあります大塩温泉に。炭酸風呂で有名な同温泉には共同風呂もあり立ち寄りやすく、同水を汲める大塩天然炭酸場(Pあり)などもあります。そして先に進みますと、叶津番所があります。八十里越えの入り口の番所で、閉館していますが当時の風情を感じられます。

叶津番所

やがて只見町中心部に入り国道289号線との分岐があります。今回のルートではそのまま国道252号線を走りますが、この国道289号線はその後、国道401号線から国道400号線へ、また、国道352号線へと、南会津地域内を分岐していきますので、いろいろなルーティングを取ることが出来ます。

さて、只見ダム、只見湖と続き、そして田子倉ダムに着。田子倉ダムは堤高145mと国内有数の規模を持つダムで、ダムの横に駐車場がありダムと湖の好景観(レイクビュー)が望める場所でもあり、是非、立寄りたいポイントでもあります。

田子倉湖と国道252号線

そて、そのままトンネルだらけの湖畔沿いを走りますと、旧田子倉駅跡や田子倉無料休憩所があり、浅草岳をバックに走る只見線の写真が撮れる場所でもあります。

浅草岳と只見線

そして、福島県と新潟県の県境の六十里越峠に近づく途中で、渡河する橋上からアイヨシの滝の遠望が望めるほか、その先の六十里越峠開道記念碑や雪わり街道展望台、赤柴スノーシェードなどの田子倉湖の好眺望地が続きます。そして、赤柴スノーシェードを超えると、新潟県に入ります。

六十里越峠より田子倉湖を望む

豪雪地らしく、ここから小刻みにヘアピンとスノーシェードが続き、只見線、そして木沢川沿いに走る国道252号線を進み、別名六十里越街道の雰囲気を楽しむことが出来ます。ちなみに山形県にも(1200年物歴史を持つ)六十里越街道という同名の古道がありますが、そちらとはまた違う街道になります。新潟県側に入りますと、やがて道沿いも住宅が増え始めてきますが、途中に鏡ヶ池という女神伝説のある池があり女神像が建っています。このような地域の伝説を見ながらの旅もまた、風流を感じられます。

鏡ヶ池

やがて、只見線上条駅で県道356号線の分岐がありますが、この県道を進みますと、すぐに国道290号線に入り長岡や新潟市方面に向かうことが出来ます。そのまま、只見線沿いに国道252号線を進み走りますと、やがて関越道の小出ICに入り帰路に着くことができます。

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