洗い越しを楽しむ
福島県、群馬県、新潟県の県境に位置する秘境とも言えます奥只見。その代表でもある奥只見湖の湖畔沿いを走る樹海ラインは、道路上に水が流れる洗い越しが有名。バイクは汚れますが、注意してこの洗い越しをバシャっと渡るのがまた楽しい道程です。時間があれば、米どころの魚沼から国道で三国峠を越える風情あるルートもお勧めです。
総走行距離~約290km
東北自動車道の西那須野ICを下りて、県道400号線で塩原温泉方面に向かいます。そして、塩原温泉郷を抜けてそのまま走りますと国道121号線に合流しますので、右折して北上します。そして、道の駅たじまも過ぎて、国道352号線を左折します。
しばらく走りますと、茅葺き屋根が軒を連ねた前沢曲家集落がありますので、立ち寄って里山的な風情を楽しまれるのもよいかと思います。
そのまま国道352号線を走りますと、やがて、伊南川を渡り国道352号線と国道401号線に分かれる交差点に突き当たりますので、ここは左折して、そのまま国道352線を走ります。ちなみに道中に駒嶽神社があり、そこに大桃の舞台という国重要文化財の雰囲気のある舞台がありますので、是非、立寄って行きたいところです。
そして、その先の小豆温泉を超えると国道と並行して流れる伊南川に屏風岩という奇勝地が現れて、国道からも望めますので、バイクを止めて眺めて見られてはいたがでしょうか。
そのまま国道を進みますと、桧枝岐村に入り、そしてヘアピン路に入り、途中にモーカケの滝展望台があり、少し分かりづらいですがモーカケの滝が望めます。そしてしばらく走りますと、尾瀬ヶ原の北側からの入り口の御池に到着します。尾瀬ヶ原へはここから専用バスに乗り換えて徒歩になりますので、今回は見合わせつつも、ここの御池駐車場からすぐそばに田代湿原があり、尾瀬ヶ原の一端を楽しめますので、少しぷらっと散策してみるのもいいかもしれません。
尾瀬ヶ原~標高1400mのところにあります日本有数の高層湿原。自然保護のため一般車は立入禁止で、御池や鳩待峠、大清水などの駐車場に車を置いてからのアクセスになります。各所からハイキングコースがあり最低でも数時間はかかります。
さて、尾瀬ヶ原を後にしてそのまま国道352号線で西上します。国道はやがて只見川の流れと並行して走るようになり、樹海ラインという名称になります。そして、この樹海ラインが奥只見湖の南側の湖畔沿いを走るため、非常にクネクネとしていてとても長く、いつになっても同じような道を走っているような感じになります。また、道中には、洗い越しという道路の上を水が流れている場所が数多くあり、バイクが汚れることは必至です。
ちなみにこの樹海ラインの区間は長く、もちろんガソリンスタンドも無いですので、出来るだけ前でガソリンを入れておくことと、夜は真っ暗でこころが折れそうになるくらいの道(しかも野生動物が横断したりしますので)なので、日中の明るい時間に通ることをお勧めします。ただ、道中には恋ノ岐乗越駐車場や銀山平のような好眺望ポイントもあります。ちなみに銀山平から湖を渡ると全長22kmにうち18kmがトンネルという奥只見シルバーラインがありますが、二輪車は通行禁止になりますのでご注意を。
また、樹海ラインは全体的に道が狭いですので、脇見や車との離合にはご注意を。
国道352号線を魚沼市に向かって西上しますと、途中で枝折峠駐車場があり、好景観を望めます。そして、その先に見事なV字谷で道からも見やすい、ほそど渓谷もあります。
やがて魚沼市の大湯温泉街を過ぎ、魚沼市街に。そのまま関越道の小出ICに入ることも出来ますが、時間があれば、是非八海山にも立ち寄りたいところです。
名酒にもその名がありますが、新潟県を代表する山の一つで、ロープウェイ(2200円~2400円)に乗る必要がありますが、好天でしたら佐渡島まで見える好眺望を望めます。また、六日町ICから高速に入れますが、もう少し時間があれば、国道17号線で三国峠を越えるのも風情があります。上越国債や石打などのスキー場群があり、越後湯沢の高層マンション街などの歴史の産物を見ながら、スキー場の代名詞でもある苗場に。夏も高原が気持ち良い場所で、昨今はバイクのイベントもよく行われています。
苗場の街を後にして国道17号線、通称三国街道を進みますと、やがて、群馬県との県境を跨ぐトンネルを走り三国峠を越えて群馬県に入ります。視界は開けておらず、タイトに小刻みに曲がる道は決して走りやすいとは言い難いですが、歴史的な街道としても風情を感じられます。やがてみなかみ町に入り、ここから脇道(全舗装路)に入り有名な法師温泉に行くことも可能です。
法師温泉~弘法大師が開湯されたとされる古湯で、明治時代に建築された建物で、混浴の大浴場は風情がありCMやポスターにも使われています。
そして、そのまま国道17号線を進み、赤谷湖湖畔を走り、関越道の月夜野ICより帰路につきます。
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