国内屈指の観光地ながら、ツーリングエリアとしても一級品の名所
ご存じ、世界遺産で日本を代表する観光地でもあります日光。多くの観光客が訪れる場所だけに、ツーリングでは…と思いがちですが、首都圏や北関東からはアクセスが良く日帰りでも楽しめて、ハイシーズンを外せば、いろは坂を登った先にあります日本三名瀑の華厳の滝や中禅寺湖のほか、多くの滝や自然を満喫できる北関東屈指のツーリングエリアです。個人的には、湯滝でUターンして戻るというルーティングが多いのですが、今回は金精峠経由で沼田へと抜けるルートをご紹介させて頂きます。
総走行距離~約120km
東北自動車道の宇都宮ICから日光宇都宮道路に入り、もし日光杉並木の中を走られる(見られる)のでしたら今市ICで降りて杉並木に囲まれた国道119号線を日光に向かって走ります。
日光松並木~総延長35km以上の杉並木で、世界最長の並木道としてギネスにも登録されています。約12,500本のスギが生い茂り、一部は国道沿いにもあります。
また、東照宮や神橋、憾満ヶ淵などをご覧になられる方は、日光ICで下車を。駐車場は、日光東照宮宝物殿の横に輪王寺第2駐車場や東照宮大駐車場がありますので、東照宮や輪王寺、神橋を見るなら、ここに止めてぷらぷら散策するのがお勧めです。但し、憾満ヶ淵は少し歩きますので、直接バイクで近くまでアクセスして方がいいかもしれません。
逆に、東照宮近辺の渋滞をパスされたい方は、日光宇都宮道路の終点の清滝ICまで行き、そのまま第二いろは坂に入るのがお勧めです。ちなみに、清滝ICから国道122号線を東照宮方面に戻り、裏見滝線を左折しますと、日光三名瀑のひとつの裏見の滝を見ることが出来ます。
さて、東照宮のある麓から中禅寺湖や華厳の滝がある山腹を繋ぐ道ですが、上りが第2いろは坂、下りが第1いろは坂と、一方通行のワインディングロードが繋がっています。休日や紅葉時は渋滞必至の道ですが、早朝やオフシーズンの平日は比較的道も空いていて、一方通行で対向車が来ないながら2車線部も多く、走りも楽しめて、特に新緑時には気持ちよく走れます。但し、野猿が多く、よく道を横断するので、スピードには注意を。お勧めは、道中にあります黒髪平展望台で、第2いろは坂越しに好景観を望めます。
また、是非、立寄っておきたいのが、日光屈指の好景観ポイントの明智平です。ここは第2いろは坂からしか入れないため、一端通過すると、一度、第1いろは坂で下まで降りて、再び登って来ないと入れません。ここの駐車場からロープウェイに乗る必要がありますが(往復1000円)、その料金に見合う価値ありの、華厳の滝、中禅寺湖、男体山日光屈指の景観が望めます。
明智平~明智平ロープウェイ駅がら約3分ほどロープウェイに乗って到着する、標高1373mのところにあります日光を代表する絶景展望ポイントです。男体山、中禅寺湖、華厳の滝の一大パノラマが一望できます。
さて、明智平駐車場からのそのまま第2いろは坂を上り、トンネルを超えますと、道(酷道120号線)に突き当たります。ここから相互通行になります。右に行くとすぐに華厳の滝があります。駐車場にバイクを止めて、エレベーター(570円)に乗ると観瀑台まですぐに行けるというアクセスの良さが〇。日本三名瀑のひとつで、ご覧になってなければ、是非、お立ち寄りされることをお勧め致します。
華厳の滝~落差97、幅7mの直瀑で、日本三名瀑のひとつにも数えられています。駐車場からエレベーターに乗って、滝を間近に見れる観瀑台に行けます。
さて、片道9kmほどのピストンロードにはなるのですが、是非立ち寄りたいのが中禅寺湖が一望できる半月山展望台です。中禅寺湖畔から2車線路でワインデイングが続く中禅寺湖スカイラインを走って、終点に。ちなみに道中には、立木観音や黒髪平展望台、中禅寺湖展望台がありますので、ぷらっと立ち寄ってみるのもありかと存じます。
中禅寺湖~周囲約25km、最大水深163mの堰き止め湖で、栃木県最大の湖です。南側には八丁出島と呼ばれる半島があり、紅葉の名所にもなっています。
中禅寺湖スカイラインの終点の半月山駐車場から20分ほど歩いた場所にあります半月山展望台からは、正面に男体山を望みつつも、眼下に中禅寺湖と湖水に向かって伸びている八丁出島の好景観をみることが出来ます。但し、紅葉狩りの名所のため、紅葉時は多くの観光客と多くの車が集まり渋滞になっていますので、ご注意を。
中禅寺湖スカイラインを下りて、突き当りを左折して中禅寺湖畔沿いに走ります。なかなか湖畔に出れる場所は少ないですが、湖北の菖蒲ヶ浜はお勧めです。ちなみに低公害バスに乗り換えなければなりませんが、湖西岸にあります千手ヶ浜は、湖越しの男体山の好景観も望める中禅寺湖屈指のビューポイントです。路線の途中には小田代原バス停もあり、写真愛好家に人気の貴婦人の樹があります小田代原を散策することが出来ます。
さて、菖蒲ヶ浜を過ぎて中禅寺湖から離れますと、やがて道沿いにあります竜頭ノ滝の滝を望めることが出来ます。竜の胴体に見立てられた渓流瀑部分と、頭の部分に見立てられた二手に分かれた滝の部分があり、滝自体は国道上の橋から見ることも出来ますが、せっかくなら駐車場に止めて滝沿いの遊歩道から見られた方が、滝の(特に渓流瀑部分)ダイナミックさを感じることが出来ます。
竜頭の滝~奥日光三名瀑のひとつで、長さ約210m、幅10mの渓流瀑です。滝つぼの近くで滝が二分され、それが竜の髭に例えられ竜の頭に似ていることからその名が付いたと言われています。
国道120号線をそのまま北上しますと、高層湿原が見えてきます。戦場ヶ原です。ちなみにこの国道120号線の同部分は、日本ロマンティック街道という呼称も持ち、長野県の上田市から日光までを繋ぐ長い同街道の一部にもなっています。
さて、戦場ヶ原ですが、ぷらっと立ち寄ってみるのは、道沿いにあります大型駐車所を完備しました三本末茶屋に寄り、道を挟んで歩いて5分ほどのところにあります戦場ヶ原展望台から眺めるのが。手軽で戦場ヶ原の景観が望めて時間もかかりません。また三本松駐車場からは男体山を間近に見ることも出来ます。
戦場ヶ原~標高約1400mのところにあります高層湿原で、ラムサール条約登録湿地になっています。その昔、男体山が化けた大蛇と赤城山が化けた大ムカデがこの地で戦ったことから戦場ヶ原と名付けられたと伝わっています。
再び、国道120号線を北上し、戦場ヶ原内の爽快な道を走って行きますと、やがて、湯滝の案内が。道沿いからすぐ近くに有料駐車場があり、滝も駐車場からすぐとアクセスがいい割りに、とても迫力のある滝の景観が見れますので、ぜひ、立ち寄って頂きたいスポットです。
湯滝~湯ノ湖の南端にあります長さ約110mの滝で、奥日光三名瀑にも数えられています。
そのまま、湯ノ湖沿いに国道を北上しますが、時間があれば、湖畔の兎島に立ち寄りたいところです。風情ある景観を望むことが出来ます。
そして、そのまま国道を進みますと、ワインディング(金精道路)が始まりますが、最初のヘアピンのところにあります駐車場からは湯ノ湖越しの男体山の美麗をみることが出来ますし、車が少なければ、バイクを絡めて男体山を撮影出来ますので、立ち寄りお勧めです。その先の金精トンネル手前にも駐車場があり、そこからも男体山を望むことが出来ますが、位置的にバイクと絡めるのは空くしキツイ感じがいたします。
栃木県と群馬県の県境の金精峠の下を走ります金精トンネルを抜けると群馬県に入ります。そのまましばらく走りますと、菅沼、そして丸沼があります。どちらも静かな湖ですが、丸沼の方が湖畔の温泉まで湖沿いの道があるのと、土木遺跡の丸沼ダムがあります。
丸沼ダム~昭和3年に作られた国内に8か所しか建設されなかったバットレスダムです。重要文化財に指定されています。
そして、ずっと国道を下って行きますと、やがて吹割りの滝に。近くにお土産屋さんの呼び込みが凄いので、事前に無料で止められる駐輪場を確認してから訪ねる方がいいです。滝までば川沿いを少し歩きますが、景観もよく、東洋のナイアガラとも称されます幅30mの吹割の滝は、滝と言うよりは岩の割れ目部を流水が流れ落ちている感じは致しますが、とても迫力があります。
吹割の滝~吹割渓谷にある高さ7m、幅30mの滝でV字の谷を流れ落ちるその姿から、東洋のナイアガラとも呼ばれています。
そして、そのまま国道120号線を走り、関越自動車道の沼田ICより帰路に着きます。
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