霧降のワインディングと平家落人の村を巡る旅
栃木県の奥地にあります平家落人の伝説が残ります湯西川へ、爽快な霧降高原の高原道路を走って向かいます。湯西川へ向かう道はやや酷道で迂回路にはなりますが、風情と歴史のある湯西川は、美人の湯に入湯したり、地元名産の珍味のサンショウウオの丸焼きを食したりと、バイクツーリングを彩り楽しめる場所です。
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総走行距離:約115km
東北自動車道の宇都宮ICより日光宇都宮道路に入り、日光ICで下ります。ちなみに、ここの日光を過ぎて湯西川まで約50kmはガソリンスタンドがありませんので、ガソリンが心許ないようでしたら、日光の街中で入れておいた方が良いかと思います。
さて、そのまま国道119号線経由で、県道169号線に入り、大谷川を渡り、霧降の滝へ。
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霧降の滝~華厳ノ滝、裏見ノ滝と共に日光三名瀑の一つに数えられている滝です。上段が25m、下段が26mの落差は75m2段瀑で、日本の滝百選に選ばれています。
再び、県道169号線(栗山日光線)で霧降高原の中を走ります。高原の中を走る爽快な道で、紅葉時や新緑の時以外のオフシーズンは車通りも少なく、中速コーナーが多く、走りを満喫できる高原のワインディングロードです。道脇には芸術品?の彫刻も点在して置かれていて、走りながら鑑賞も楽しめる道です。但し、霧降高原という名の通り、早朝や天候が優れないときはよく霧が降りて視界が悪くなることが多いですので、天気が怪しいようでしたら事前に情報を確認しておいた方が良いようです。
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道中に、霧降高原の中心地でもありますキスゲ平園地にベースとなる無料の駐車場があり、そこから長い階段の遊歩道が出ていて、高原内を散策することが出来ます。ちなみに、約1450段登りますと。小丸山展望台に着くことが出来ます。
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再びキスゲ平園地から県道169号線を走りますと、しばらくして六方沢展望台があり、展望もいいですのが樹木を視界を遮っているのが少し残念。でも、道沿いにありますので、ちょっと立ち寄るのもありかと存じます。
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そして、県道をそのまま北上しますと、大型の観光牧場でもあります大笹牧場に到着します。
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大笹牧場~標高1000m以上のところにあります高原牧場で、関東屈指の広さを持つ牧場内には牛などが放牧されているほか、レストランやアスレチックが併設されています。
霧降高原から湯西川の中継地点でもあります大笹牧場。広い無料の駐車場があり、牧場ならではのソフトクリームや、何故かゆで卵も売っていますので、是非、立寄って休息を取られることをお勧めしたい場所です。
再び県道169号線を走り、細かいカーブ群を抜けますと、県道23号線(川俣温泉川治線)に突き当たります。この道を右折しますと、川治温泉に出ますので、迂回するように回る湯西川には行かない場合は、右折して、川治温泉で国道121号線に入り、南下して龍王峡経由で日塩有料道路(もみじライン))に入るというルーティングもあります。
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さて、今回はここを左折して、遠回りになりますが湯西川温泉へと向かうルートをご紹介致します。遠望に唐滝を望みつつ県道23号線(川俣温泉川治線)を左折して、旧道に入り、黒部ダムの堤体の上を走ります。その先に源泉かけ流しの黒部温泉 元湯 四季の津があり、露天風呂のみですが休憩所もありのんびり出来ますので、お風呂好きな方は是非、立寄り湯をされてみてはいかがでしょうか(600円)。
そのまま県道249号線で湯西川温泉へと向かいます。1車線の細めの舗装路で、車通りは少なく走りやすいですが、視界は開けてないので景観は見えません。道は荒れ気味のため通行止めになっていたりする場合もありますので、事前にご確認ください。
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しばらく走りますと、やがて民家が点在して見え始め、湯西川温泉に到着します。平家落人の里として有名な湯西川。その雰囲気を体感できる平家の里は立ち寄りお勧めです。
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平家の里~平家の落人が源氏から隠れるように住んだと言われています湯西川。その生活を感じ見れる施設で、タイムスリップ感を楽しめる場所です。
移築された民家が園内に展示されていて、当時の村の方々の住まいや、甲冑などの展示品を見ることが出来ます。また、町の中心部には、少しニッチ的な平家落人民俗資料館があったり致します。お勧めなのは湯西川の川沿いの遊歩道で、古民家群や橋上から綺麗な渓谷が見れたり、また川の脇には共同浴場などもあり風情を醸し出しています。
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湯西川温泉は入浴すると肌がツルツルとなる美人の湯といわれています。温泉街には立ち寄り湯できる宿もあり、また、共同浴場もありますので、旅的に立ち寄って入湯されてみるのもいいかと思います。
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ちなみに、町の東にあります湯西川水の郷観光センターには、屋外に水車や足湯がある他、館内には浴場もあり、風情は薄いですが、広い無料駐車場にバイクを止めて気軽に入浴が出来ます。また、センター内には地物の名産が食せるレストランがあるほか、売店には名物のサンショウウオの丸焼きが売っていますので(無い場合もありますのでご了承ください)、味は無く固いですが、ネタ的に買ってみるものありかと存じます。
そこから県道249号線を湯西川湖に向かって走りますと、湯西川の西端に天狗岩大橋があり、そこから、青い湖上に浮かぶ枯れ木の美観を望むことが出来ます。
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さて、しばらく走りますと、道の駅湯西川があり、東武会津鬼怒川線の湯西川温泉駅が併設されている中、足湯や日帰り入浴所、また鹿肉などが食べられるレストランなどもあります。先ほど、ご紹介した湯西川水の郷観光センターと距離が近いですので、こちらのどちらかに立ち寄られるか、お風呂好きでしたら両方立ち寄られるのもありかと存じます。
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道の駅を過ぎますと、すぐに国道121号線に突き当たります。ここを左折しますと、会津や、会津経由で那須などにもアクセスできますが、今回は右折をして塩原に向かいます。
ちなみにこの辺りは、湯西川ダムのほか、五十里ダム、川治ダム、小網ダム、そして、前出しました、唐滝から県道249号線沿いには黒部ダムや土呂部ダム、湯西川に向かわず川俣湖方面に向かえば川俣ダム(瀬戸合峡という峡谷もあります)、また、アクセスは悪いですが、今市ダムや栗山ダムなど、首都圏の水がめが随所にありますので、ダム好きの方には垂涎の地…かもしれません。
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さて、国道121号線を南下して龍王峡に。鬼怒川沿いに浸食された白い岩が続き、滝などもあり、ぷらっと立ち寄れる美麗な場所です。
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そして、そのままバイクで走るととても爽快な日塩もみじライン(600円)を走り、奥塩原温泉へ。
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奥塩原温泉は、塩原温泉の奥座敷とも言える温泉地で、あまり観光化もされておらず名湯や共同浴場も点在していますので、立ち寄り入浴お勧めの温泉地です。そして、そのまま塩原温泉へと向かいます。
塩原温泉は大きな温泉街で紅葉シーズンには多くの観光客が訪れる観光地ですが、オフシーズンであればのどかな雰囲気を楽しめる場所でもあります。川沿いには幾つか吊橋もあり、川の景観を望めるほか、滝も点在していて、お好みでぷらっと立ち寄るのも楽しいかと思います。
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そして、そのまま国道400号線を走り、東北自動車道 西那須野塩原ICに入って帰路に着きます。
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