■2021年式 NC750X DCTに乗ってみました。

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楽」を楽しむツアラーモデル

ホンダのNCシリーズですが、当時のホンダの提唱で1cc100円の価格を実現化しましたリーズナブルなSと、そして、アドベンチャータイプのXがラインナップされています。

今回、試乗しましたのはNC750Xで、そして、バイクが自動的にギアをチェンジしてくれますDCT(Dual Clutch Transmission)を装備したモデルになります。

DCT車はクラッチもシフトペダルもありません。

DCTとは、状況に応じてバイクがシフトアップ/ダウンを自動的に行ってくれるシステム(ATモード)で、ライダーが自らクラッチを握ってシフトペダルをチェンジする必要が無く、変速操作をすることがないので、よりライディングに集中することが出来る装備です。

また、左グリップのところに+(ギアアップ)と-(ギアダウン)のシフトスイッチがあり、任意で変速できるMTモードもあるデュアル・クラッチ・トランスミッションです。

とはいえ、左手でシフト変更するのは体感的に慣れておらず、やはりほとんどはATモードでの走行になります。

スタートボタンを押してエンジンをかけて、Dスイッチを押すとギアが入り、アクセルを回すとスピードに応じてカチャカチャと自動的に変速していきます。止まってニュートラルにしたいときは、Nボタンを押すとニュートラルになります。まるでオートマティックの車に乗っているような感じです。

また、ぐっと押すことでブレーキがかかる、車でいうところのサイドブレーキがあり、坂道などで止まるときに重宝します。左下の赤いボタンを押すとサイドブレーキがリリースされます。うーん、まさしく車的です。さすがは四輪も作ってらっしゃるホンダさんです。

グリップヒーターも装備しています。

そのほかにも、走行状況に応じた走りを楽しめる4つのライディングモードを装備。ちなみにMT車にはクラッチレバーの操作荷重の軽減やリアタイヤのホッピングを軽減しますアシストスリッパークラッチが採用されています。

メーターはモノクロのLCDメーターを採用していて、ライディングモードやトルクコントロールのON/OFF、ETCやグリップヒーターのONなど、各情報を視認することが出来ます。

そして、なんといっても同車の大きな特徴でもありますが、通常の燃料タンクのところがラゲッジボックスになっていて、容量が23Lもあります。ですので、雨具やカメラなど日帰りの荷物はもちろん、1泊の宿での泊まりツーリングぐらいであれば余裕でこの中に荷物を積載が出来て、とても楽です。

その代わりに、燃料タンクのコックがリアシート下にありますため、リアシート上に荷物を積載した場合は、給油の際に荷物を下ろさなければなりません。

そして、走りにつきましては、DCTということで、とにかくギアチェンジをする必要が無いですので、高速走行がとても楽です。そして、中低速コーナーでも、しっかりコーナー手前でブレーキで減速すれば、自動的に変速をしてくれますので、あとはそのまま出口でアクセルを回すだけでいいと、こちらもとても楽です。スクーターと違ってギアが6速ありますので、ガチャガチャとギアがきちんと上がっていき、スポーツ走行も楽します。

但し、自動でギアをあわせてくれるのですが、自分の嗜好やタイミングと少し違ったり、特にタイトコーナーですと、うまくギアが合わず、ギアを下げたいタイミングで逆にギアが上がったりとか、コーナーで攻めた際にうまくギアが合わずにコーナー脱出タイミングが遅れたりしたりとか、やまりMT車と違ってその辺りはまだ微妙に難しい感じが致しました。

また、大変楽を出来る23Lの大型ラゲッジボックスがある分、バイクのフロント部分が少し長い感じがして、やはりタイトコーナーやバンキングする際に、少し攻めづらい感じがいたしました。

とはいえ、やはり、頻繁なギアチェンジを行うことなく、煩雑な荷物をポンとラゲッジボックスに入れられる楽さは特筆ものですし、その分、周囲にも意識を持っていきやすくなるので、安全にも繋がる部分かと思います。

高速走行をメインとして、荷物はラゲッジボックスに入れて、もしそれで入らなければリアには荷積載せずに積むならリアシーの開閉に干渉しないサイドバッグを付けて、楽にツーリングを楽しめるバイクです。その分、積載の多いキャンプツーリングとかには積載方法を考える必要がありますが、1回のツーリングで何千回と行うであろう、クラッチ操作とギアチェンジの労力が無くなる分、体力的にもかなり軽減できる「楽」を出来て「楽」を楽しむツアラーバイクだと思います。

■NC750X Dual Clutch Transmission

グランプリレッド
パールグレアホワイト
マットバリスティックブラックメタリック

¥990,000

全長:2,210mm 全幅:845mm 全高:1,330mm ホイールベース:1,535mm 地上最低高:140mm シート高:800mm 車両重量:224kg 乗車定員:2名 最小回転半径:3.0m エンジン型式:RH09E エンジン種類:水冷4ストロークOHC4バルブ直列2気筒 総排気量:745立方センチ 圧縮比:10.7 最高出力(kW[PS]/rpm):43[58]/6,750 最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm):69[7.0]/4,750 燃料タンク容量:14L 燃料消費量(※60km/h定地走行):43.0km/L 変速機形式:6速[DCT] タイヤ(前):120/70ZR17M/C 58W タイヤ(後):160/60ZR17M/C 69W ブレーキ(前):シングルディスク ブレーキ(後):シングルディスク

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