■2019年式 ヤマハSR400に乗ってみました。

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SRはSR

サイドカバーに書かれた、SINCE1978。既に発売40年以上もの歴史を刻む、国内最長モデルのSR400。しかも、時代の変化にも関わらず、その形は初代モデルとほとんど変わっていないのが凄いです。そのため、長い歴史の中では、SRに似たモデルも登場したが、現在では唯一無の存在となっています。

セルは付いていないので、始動はキックのみ。左のクラッチレバ-下についているデコンプレバーを使って、キックペダルを踏み下ろしてエンジンをかけます。慣れないと、これが一苦労。とくにエンジンが冷えているときは、なかなかかからないです。でも、それがSR。それもセルで簡単にエンジンがかかってしまう他車にはない、SRの楽しみです。

エンジンは空冷4ストロークSOHC2バルブ単気筒で、6,500回転で24馬力を発生します。今回、排ガス規制の関係から、蒸気ガソリンの大気放出を制限するための黒いキャニスターが付きました。

トコトコと心地よく耳に響くシングルのエンジン音を奏でるエンジンを回していくと、最大トルクを発生する3,000回転から4,000回転までが特に美味しく走れます。

4千回転以上になるとエンジンが苦しくなり出し、振動も大きくなっていきます。そして、最大出力を発生する6,500回転を超えてエンジンも頭打ちします。決して早いわけではないですが、でも、それがSRです。

味があって、走っていて常に楽しいバイク。そして、どこに置いても絵になる格好良さ。

フラットなシートは、タンデムもしやすいですし、荷物も載せやすいのでツーリングにもいいです。

もちろん、高速走行は出力的にきついですし、走行風も体にダイレクトに当たります…だから? 

SRに乗るのにそんな細かいことを気にすることはないです。何と言ってもSRは唯一無二の存在なのですから、他車と比べる必要もないですし、スペックが、とか動力が、なんてことを問うのも無粋というものです。

タンク容量は12Lですが、燃費は30km/L台後半から頑張れば40km/Lに届くことも。

リアサスはオーソドックスなスプリングで、ギャップを越えたりすると、ふわふわ揺り返しがあったりすることも。これも味。今の最新装備が詰まったバイクでは、決して味わえません。

メータも、デジタル主流の今ではほとんど見かけなくなってしまったアナログのスピードメーターとタコメータの二眼タイプ。この針の動きを見るのも走っていてとても楽しいです。

鉄を多用しているので、決して軽いというわけではないですが、スリムで足つきが良いので、街中や渋滞路でも走りやすいです。

肩肘を張らず、目を三角にして走ることもなく、でも、一緒にどこかに走りたくなる衝動に駆られるバイク。走ると、どこまでも一緒に走って行きたい味と心地よさがあるバイク。誰かと一緒に走ってみたいバイク。それがSR。

知り合いが、「俺のあがりバイクはSRだな」と言った意味が、なんとなく分かったような気がしました。

▶SR400諸元

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