沈下橋と柏島ブルー
日本列島(本州、北海道、九州、四国)でもっとも遠い場所ともいわれています足摺岬。その素晴らしい景観を見に行くには多くの日数が必要だったり、もしくは四国一周などの道中に行くなど、なかなかに気軽には見に行けない場所でもあります。今回は、まだ全線が繋がっていない高知自動車道の現在(2021年11月)のバイパスを含み、高知県側の一番西端の黒潮拳ノ川ICから愛媛県の一番南側の津島岩松IC間を走るルートでご紹介いたしますが、出発地によっては、 黒潮拳ノ川IC発着や津島岩松IC発着の方が行きやすい場合もあるかと存じます。また、今回、無理繰りに四万十の沈下橋巡りも入れて約250kmという長行程になっていますが、四万十の沈下橋に行かず足摺岬だけでしたら約210kmの行程になりますのでご自身の使える時間や日程を鑑みてご参考にしていただけましたらと存じます。
総走行距離~約250km
高知自動車道(バイパス路含む)で行けます高知県側の一番西端の黒潮拳ノ川IC を下りて、伊与木川や土佐くろしお鉄道に沿って国道56号線(一般道)を走っていきますと道の駅 なぶら土佐佐賀があり、藁焼きのカツオのたたきの実演が行われていますので、ちょっと寄っていきたいところです。
また、しばらく進みますと土佐西南大規模公園(佐賀地区)があり、その先に白浜海岸の駐車場があり太平洋の好展望を望めます。もう少し進みますと浮津海水浴場や入野海岸などの遠浅の綺麗な海岸があり、時間によっては水鏡を楽しむことができて高知県のウユニ潮湖とも呼ばれています。
そして、四万十土佐くろしおラインの線路を越えて四万十川を渡る手前の県道342号線を右折して、四万十川沿いを北上します。四万十川沿いを走ります県道342号線ですが、一部車線のない狭路部もあったりしますが、樹々に囲まれたり、川沿いを走ったりと、ツーリングを楽しめる気持ちの良い道です。そして7kmほど走りますと佐田沈下橋(今成橋)に着きます。
四万十川沈下橋~196kmにもわたります四国最長の川である四万十川にある橋で、四万十川が洪水などで水位が上がった際に、橋が流されないように、橋が水中に沈下することを推定して作られた橋で、水の流れが悪くならないように欄干は作られていません。四万十川には全部で47~48の沈下橋があると言われています。
バイクや車も渡れる沈下橋で四万十川も美しく和む景色です。ただ、もちろん地元の方々の生活道路ですので、くれぐれもバイクを置きっぱなしにして岸から写真を撮るなどということは控えましょう。また、連休や週末などはバイクや車は駐車場に置いて、沈下橋を歩いて渡るようにとの案内されています。なお、対岸に渡り南側に1kmほど走りますとは佐田沈下橋と四万十川の遠望が綺麗に見える展望所もあります。
さて、再び四万十川沿いの県道340号線を上流に向かって走りますと、三里橋(三里沈下橋)があります。
佐田沈下橋ほど観光客も多くなく、のんびりできる沈下橋です。生活道路ですのでもちろんバイクや車(軽自動車)は渡れますが、佐田沈下橋に比べて道幅も狭いですので、渡るのが不安でしたら無理はされない方がいいかもしれません。
再び県道340号線を走っていきますとやがて国道441号線に入りますので、そのまま四万十川沿いに沿って上流方面に向かって走ります。やがて、次の沈下橋の高瀬橋(高瀬沈下橋)に着きます。
高瀬橋(高瀬沈下橋)はコンクリート造りの風情のある沈下橋で、下流部にあることから結構長いのが特徴です。ちなみに四万十川には沈下橋が47(48?)もあり、それぞれ特徴があります。
そして、高瀬橋から4kmほど上流部に向かいますと、47ある四万十川の沈下橋の中でも人気の高い勝間橋(勝間沈下橋)に着きます。
これで4つの沈下橋を巡り、まだあと四万十川にには43もの沈下橋がありますが、どんどん足摺岬から離れていきますので今回は沈下橋巡りはここまでにして再び来た道(国道441号線)を戻りますが、四万十川沿いに来た道(県道340号線)を戻るのもいいですし、時間が早いのは国道441号線で戻る方ですが時間等を鑑みまして好き好きで。
さて、四万十川を渡って国道321号線を今度は四万十川の下流に向かって走ります。やがて国道321号線は海沿いの道となり、道中には大岐海岸という綺麗なビーチもあります。
そして、その先で県道27号線に入り進みますと、足摺岬に到着します。
天狗の鼻と足摺岬展望台という展望所があり、それぞれ、雄大な太平洋の好眺望を望むことができます。
足摺岬~四国最南端にあります岬で、高さ約80m断崖が続き、太平洋の眺望と荒々しい波しぶきの豪快な景観が眺められます。
足摺岬の周辺には四国最南端の碑や、古刹の金剛福寺などの見どころもあります。
また、足摺岬から500mほど西には白山洞門という高さ16m、幅17mの大きなアーチ状の花こう岩岩の名所があります。
再び、海岸伝いに県道27号線を西へと向かいます、道中にはトオルマ洞門やアコウの大樹があり、その先にあります松尾漁港の海老洞も歩いて近くまで行ける海の洞窟でとてもきれいな水面が見れてお勧めです。
そして、海老洞から西に1kmほど行ったところにあります鵜の岬展望台に。
5分ほど階段(100m)を下りますと展望台があり、荒々しい波と切り立った崖の好景観を望めます。
鵜の岬展望台からはそのまま海岸線に沿って進むことも出来ますが、せっかくなので、うすばえ桜公園脇の道を走り足摺スカイラインに入ります。ちなみにその道中には唐人駄場巨石群があります。
足摺スカイラインへは途中から入ることになり、もし全線走られるようでしたら白山洞門を見られた後に足摺スカイラインに入ることになります。今回は、鵜の岬展望台を見に行くのと足摺スカイラインを走るのと両方を満たすため、すみませんが少し変則的なルーティングになりました。 足摺スカイラインは基本的には樹々に囲まれている道で、急カーブが連続する道で景観よりも走りを楽しめる道です。 ちょうど土佐清水デジタルテレビ中継局のあたりに駐車スペースがあり、そこから海の遠望を望むことができます。
足摺スカイライン を下り再び県道27号線に走り、土佐清水市に入ります。土佐清水市からは国道321号線に入ります。この国道321号線は足摺サニーロードとも呼ばれ、土佐清水市と叶崎を結ぶ海岸線を走る爽快な道です。
道中の落窪海岸には化石漣痕という眺望の良い化石の痕があります。また、道の駅 めじかの里土佐清水の先にあります竜串海岸にも化石漣痕があります。そのまま国道321号線で海沿いを走っていきますと、道沿いに叶崎黒潮展望台があり、きれいな海の景色を望むことができます。
国道321号線をそのまま海沿いに西上していきますと国道が内陸部に入って少し走ったところに姫ノ井の交差点があり、樫西(かしにし)海水浴場へと向かい左折します。
樫西海水浴場は水の透明度が高いうえ沖には中央部に穴の空いた弁天島が浮いていて、とてもきれいな場所です。まだまだマイナーため観光地化されていないのも嬉しいところです。
さらに海沿いに沿って進みますと県道43号線(柏島二ツ石線)に突き当たりますので県道を左折して柏島方面へと向かいます。やがて大堂トンネルを越えた先を右折しますと柏島展望台があり、綺麗な海と柏島の好眺望を望めます。
そして、狭道になりますが、県道をまたいで山道を登っていきますと大堂山展望があり柏島を上から見下ろすように望む好景観地があります。
そして、大堂山展望台駐車場から好眺望地のお万の滝経由で県道43号線沿いにあります観音岩駐車場まで遊歩道がありますが、一度、下に下りて観音台展望台から遊歩道を歩きます。観音岩駐車所から観音岩展望台まではすぐで、展望台からは観音岩や太平洋の綺麗な眺望が望めます。
そこから10分ほど尾根伝いを歩くのですが、途中に高さ120mもの大堂断崖があり、その先にお万の滝という絶景地がありますので、是非、訪ねたいところです。ちなみに、滝とは同地では崖のことを言うらしいです。短い遊歩道ですが屈指の好景観を望めますので、お勧めです。
再び県道43号線に戻り、柏島に向かいます。途中に白浜海岸というとても綺麗な小さなビーチがあり、そして柏島に渡りますとすぐに柏島ビーチがあり、好条件下で柏島ブルーと言われます透明度の高いエメラルドグリーンの海を見ることができます。
柏島~柏島は周囲4kmほどの小島で四国とは橋で繋がっています。舟が宙に浮いているように見える画像がSNSで話題になり、一躍人気の観光地となりました場所で、まさに柏島ブルーと言われますエメラルドグリーンの透明度の高い海を見ることができます。
さて、柏島を後にして、来た道(県道43号線)を戻りますと国道321号線に突き当たりますので、左折します。少し走りますと道の駅 大月があり、そのまま走り宿毛市街へと入ります。宿毛市街の東に高知自動車道(中村宿毛道路)の宿毛和田ICがありますが、開通していますのが、宿毛和田IC~四万十ICまでの約22kmで、四万十ICから高知自動車道(バイパス)の黒潮拳ノ川ICまでの約34kmは未開通になります。
また、宿毛市街から国道56号線を約46km走りますと、愛媛県の宇和島市にあります高知自動車道の津島岩松ICに入ることができます。
コメント