日本一小さい県ながら見どころは沢山
本州側から、瀬戸大橋や大鳴門橋を渡り、ちょっと四国をツーリングしたいと思っている方も多いと思われます。とはいえ、人気のUFOラインや四国カルストは少々、遠い…ということで、両橋から気軽に楽しめる香川県ツーリングのルートプランをご紹介致します。香川県の著名な観光名所のほか隠れた景勝地なども入っていますので、あとは取捨選択して頂き、ご自身がルーティングされるご参考にして頂けましたら幸いです。 もちろん、金刀比羅宮に行き1,368段の石段を登りきる!というツーリングもいいかもしれません。
総走行距離~約160km(高松自動車道・さぬき豊中IC~高松自動車道・志度IC)
兵庫県明石市からは淡路島と四国の間に架かる大鳴門橋を渡り、そのまま神戸淡路鳴門自動車道を走り、鳴門JCTで 高知自動車道 に入ります。
岡山県倉敷市からですと瀬戸大橋を渡り、坂出ICから高松自動車道に入ります。
そして、高松自動車道のさぬき豊中ICで下ります(垂水IC~さぬき豊中IC:209km、児島IC ~さぬき豊中IC:62km)。ちなみに、もし美術家のイサムノグチがお好きな方は、もう一つ先の大野原ICで高松自動車道を下りて海方面に行きますと一の宮公園という公園があり、その中に「イサム・ノグチと遊ぼう」というイサム・ノグチ作の遊具が並んでいます(なお、高松市には、イサム・ノグチ庭園美術館があります)。また、同公園には、一の宮ドリームタワーという変わった時計のオブジェもあります。
また、大野原ICから南東に7kmほど走りますと、現存する石積式のダムとしては日本最古の要塞のような豊稔池ダムがあります。
そして、 豊稔池ダム から5キロほど北東の場所に雲辺寺ロープウェイ(往復2,200円)があり、その山頂公園には、昨今人気の天空のブランコがあります。
SNS映えすることから、週末にはブランコ待ちで行列が出来るときも。ブランコに乗らなくても眼下に観音寺市と瀬戸内海の好眺望を望めます。
さて、さぬき豊中ICから西に5kmほど行きますと、不動の滝という高さ50mの風情のある滝があり、アクセスも至便なので立ち寄りお勧めです。
そして、ピストン路になりますが、そのまま舗装路の離合困難な狭い山道を5km走りますと、山道の突き当りに小さめの駐車場があり、そこから200mほど歩きますと天空の鳥居があります。
天空の鳥居とはよく言ったもので、鳥居越しに観音寺市と瀬戸内海をの浮遊感のある好景観を一望することが出来ます。ちなみに麓に広い駐車場がありますが、急な石段も含めて天空の鳥居まで片道40~50分はかかりますので、バイクでしたらやはり山道を使って山頂部から歩いたほうが全然楽です。
さて、天空の鳥居まで登ってきました山道を再び戻り、財田川沿いの道を西(河口)へと向かいますと、寛永通宝の砂絵で有名な琴弾公園に到着します。
銭形展望台 山上駐車場の近くに銭形展望台(象ヶ鼻岩展望台)があり銭形砂絵が綺麗に見えます。また、階段から好眺望が望めます琴弾八幡宮も近くにありますので、参拝しに立ち寄られてみるのもいいかもしれません。
そのまま、琴弾山ドライブウェイという名前からするとかなり狭い一方通行路を進み、麓に下りますと根上がり松という名所があり、その近くには日本最古の俳跡とも言われます風情のある一夜庵や、観音寺という観音寺市の由来ともなっています大きなお寺があります。そして北上しますと、先ほど立ち寄った天空の鳥居があります高屋神社の下宮や参道鳥居などがあります。
さて、県道21号線に入り瀬戸内海沿いを北上していきます。やがて、日本のウユニ塩湖とも言われています、水鏡がきれいな父母ヶ浜に着きます。
水鏡のように映るリフレクションは干潮と夕暮れ時が重なる風の無い時(凪の時)とかなり条件的に難しいですが、日本の夕日100選の場所にも選ばれていて、普通に訪ねても綺麗な場所です。水鏡の画像を撮られる場合は、足元が汚れる場合がありますので、できれば長靴的なシューズかサンダルがあればベスト。海岸の左側がお勧めです。週末は混みあいます。
父母ヶ浜を後にして再び県道21号線を北上しますが、途中で県道を逸れて海沿いを走りますと、仁尾海岸という沖合に浮かぶ大蔦島と小蔦島が綺麗に見える場所があります。
県道21号線から県道234号線を走り庄内半島に入りますと、途中でさぬき平野が一望できます見晴らしの良い展望台があり、その先の鴨之越海岸では干潮時には沖合の丸山島へ渡れる砂州(エンジェルロード)が現れる場所がありますので、事前に時間を調べておいて損はないかと思います。
鴨之越海岸は浦島太郎伝説が残り、浦島太郎がいじめられていた亀を助けた場所でもあり、砂州で繋がります丸山島には浦島神社があります。ちなみに、同じ香川県の高松市街の沖にあります女木島は桃太郎伝説が残る鬼ヶ島(女木島)があり、まさに両太郎伝説が至近の場所にあるのも面白いところです。なお、鴨之越海岸には波浪による侵食で作られましたミニ橋杭岩とも見れる海食洞群もあります。
そしてその先の大浜港を過ぎますと、瀬戸内海の好眺望が望めます紫雲出山への山道(県道232号線)がありその山道を上って行きます。車線の無い道ですが走りやすく、駐車場も第1と第2と二つあります。そして、第1駐車場の近くに第1駐車場展望台が、そして、第1駐車場展望台から徒歩7分ほどで紫雲出山山頂展望台に到着します。
瀬戸内海に浮かぶ数々の小島の美観を望められる展望台で瀬戸内の多島美を楽しめます。あじさいや、特に桜の時期は息をのむような絶景に会えます。また、第2駐車場からも好景観を望めますので、可能なら、紫雲出山山頂展望台、第1駐車場展望台、第2駐車場とそれぞれの景観を楽しまれることをお勧めいたします。
さて、 紫雲出山を後にして県道232号線で山を下り、そのまま突き当りを右折して海沿いに県道232号線を走り、風情のある漁港や小さな神社を走り見ながら庄内半島をぐるっと回って行きます。途中に海を見ながらのんびりできるカフェがある荘内半島オリーブ農園があります。そして、そのまま県道232号線を走って行きますと、道中に詫間海軍航空隊防空壕跡などがあり、三豊市で県道231号線へと入り、そしてJR予讃線と並行して走る県道21号線(さぬき浜街道)へと入り丸山市街に。やがて、丸亀城に到着します。
丸亀城~国指定史跡や日本100名城にも選ばれているお城です。まさに石の城塞といえるほどに石垣が多く、総高60mの日本一の高さの石垣があります。江戸時代の天守閣が残る現存天守12城でもあります。
丸亀城は、日本全国に残ります現存天守12城のうちのひとつで、日本一の総高の石垣のあるのが有名なお城です。そして、香川県といえば讃岐うどん。この丸亀をはじめ各所にうどんの店がありいろいろな味を楽しめますので、予め行きたいお店をリストアップされておくことをお勧めいたします。
そして、丸亀城の東方面には青ノ山という山があり、そこの山頂展望台からは丸亀市と瀬戸内海を一望できます。有名な夜景スポットですが日中でも綺麗な景色を見られます。
また、丸亀城からに南に17kmほど行きますと、金毘羅さんで有名な金刀比羅宮があります。江戸時代には「金毘羅参り」が盛んに行われました全国的にも有名な名社ですが、本宮まで785段、奥社までは1,368段もの階段があり、まさにその日の体力の全てを取られかねない大変さなので、時間と体力とご自身の好奇心と照らし合わせて、行かれるかどうかはご判断で…。
丸亀城を後にして、国道11号線で東へと進み五色台へと向かいます。途中に瀬戸大橋の真下に位置する瀬戸大橋記念公園があります。
但し、瀬戸大橋を渡られてきた方は尾道側の鷲羽山の方が瀬戸大橋は好眺望ですし、大鳴門橋で来られた方は、時間的にもここには寄らずに大鳴門橋の麓にあります鳴門公園に寄られた方が好景観を望めると思います。
瀬戸大橋を渡って来られた方は、坂出北ICから瀬戸大橋を渡り帰路に着くのもありですし、後述する五色台を回って、海沿いに西側へ走り、同じく坂出北ICから帰路に着けます。
さて、国道11号線を東に進み、途中で県道を走り坂出市の高屋町から五色台線に入ります。五色台線は車線無しの部分もあり木々に囲まれた道ですが、ところどころで開けて好景観を楽しめます。道中には、雨量が多いと見れる落差80mの稚児ヶ滝や、古刹の白峯寺などがあります。
そして、途中で五色台スカイライン(県道281号線)に入ります。五色台展望台まで7.5kmの一車線の道で、樹々で景観はあまりないですが走りが楽しめる道です。
そして、五色台展望台からは大槌島、小槌島など、瀬戸内海に浮かぶ島々と瀬戸内海の好景観を望めます。
五色台から海岸線に下りて、県道16号線を右折して海沿いを走ります。そして16kmほど走りますと、高松市内にあります史跡高松城跡の玉藻公園に到着します。
全国でも珍しい堀の水を海から引き入れている城で、堀には海の魚が泳いでいて国の史跡でもあります。ちなみに、高松城跡から3kmほど南に栗林公園(りつりんこうえん)があります。
栗林公園は、6つの池と13の築山を配し借景を取り入れた日本最大の文化財庭園で、国の特別名勝にも指定されています名園です。但し、かなり広いことと、庭園ということもあり見どころも各所に点在していますため、立ち寄りはお好みで。
高松城、または栗林公園を後にして西に向かいますと、源平合戦の舞台となり那須与一の扇の的で有名な屋島があります。国道11号線から片道約5kmのピストン路にはなりますが、走りが楽しめます屋島スカイウェイに入ります。途中に下っているように見えて実は上っているミステリー坂 (おばけ坂)があるので、是非、記念撮影をしたいところです。
そして屋島ドライブウェイの終点には屋島寺があり、その途中には談古嶺という展望台や屋島三大展望台があり、瀬戸内海の好眺望が望めます。
そして、屋島の東側には、悲劇の安徳天皇の屋島の戦い時の行宮の跡とも言われています安徳天皇社や、屋島の戦いで名を挙げた那須与一の扇の的の絵看板、義経の弓流しの跡、源義経の忠臣で屋島の戦いで討ち死にした佐藤継信のお墓や源平合戦の駒立岩など、多くの源平合戦の史跡が残っています。ちなみに屋島の隣りにあります、あじ竜王山公園からも瀬戸内海の好眺望を望めます。
屋島を後にして再び国道11号線に入り東へと向かい高松自動車道の志度ICに入り、大鳴門橋を渡り帰路に着きます。できれば大鳴門橋の麓にあります鳴門公園には立ち寄って帰りたいところです。
ちなみに東かがわ市の白鳥神社の裏手にあります白鳥の松原の中に日本一低いという標高3.6mの御山という自然の山(日本一低い山というのは各所にありますが…)があり、白鳥神社の境内の案内所で登山証明書がもらえるほか、近くの和菓子屋さんで証明印を押していただけるそうです。ご興味のあられる方は、是非、帰路途中に立ち寄られてみてはいかがでしょうか。
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