ひと足早く、春が訪れる場所
目で菜の花を見て、舌であさりを楽しむ。耳をそばだて風車の回る音や波音を聞く。ひと足早く春が訪れる渥美半島。高速を使えば名古屋はもちろん、東京や大阪からも日帰りで楽しめるツーリングスポットです。
菜の花の見頃は1月中旬からで、毎年「菜の花まつり」が1月中旬から3月下旬まで開催されます。凍結や降雪が気になる冬場に、ツーリングを楽しめる場所は限られてはいますが、その中でもお勧めの場所のひとつが愛知県の渥美半島です。
太平洋と三河湾に囲まれた温暖な渥美半島は、ほぼ凍結や降雪の心配がなく、菜の花や桜が他の地域よりも早く開花して沿道を彩るので、走っていて気分が盛り上がってきます。
今回は、東名高速道路の浜松西ICから国道1号線浜名バイパスに入り、遠州灘を眺めながら走りつつ、道の駅潮見坂にて小休止。
道の駅潮見坂にある足湯。太平洋を眺められて気持ちがよい。高速走行をして現地に入ったなら、渥美半島に入る前の休憩ポイントとしてお勧めの場所です。
「渥美半島方面」と、いよいよ渥美半島の文字が出てきて気持ちが盛り上がってきますが、しばらくはのんびりと走る地元車と一緒に、沿道のキャベツ畑を見ながら単調な一本道を走ります。ちなみに渥美半島は西側も東側も長いシーサイドロードが無いので、海岸の方に向かわなければ、走りながら海を見るということが少ないです。
しばらく走り、細長いパームツリーが数本立っているロングビーチ北交差点を左折すると、眼前にキラキラと光る海が見えてすきます。太平洋ロングビーチです。
僅かな距離ではありますが、ビーチ沿いのシーサイドロードを走り、再び国道42号線に戻りました。そしてしばらく走ると、道の駅あかばねロコステーションに到着しました。
そこからまたしばらく走ると、道沿いに菜の花畑が見えだしてきて、やがて日出の石門に。渥美半島きっての眺望が望めるここは、少し時間を割いてでも散策したいです。
国道42号線を東から走ってくると、日出の石門とかかれた大型駐車場が視界に入りますが、そこには入らず、そのまま道を走り、先にある道路沿いの駐車場(画像)に停めて、道の反対がにある階段を降りるのがお勧めです。片浜十三里や日出石門、太平洋の絶景が望めます。
駐車場から日出の石門がある浜に降りる階段の途中より、太平洋の好景観が眺められます。
再び、国道42号線を半島突端の伊良湖岬に向かってバイクを走らせますと、ところどころで海が見えるので、ぷらっと外れて海を眺めに行ってみるものいいです。
やがて、国道42号線の高台から、恋路ヶ浜沿いの海岸線の向こうに伊良湖岬が見える絶景ポイントに。
国道42号線からみえる、まさにThe伊良湖岬といった絶景です。
そして、そのまま恋路ヶ浜の駐車場(無料)に到着。ここから少し歩きますが、恋路ヶ浜、伊良湖岬灯台と散策。お土産屋の軒先で特産物の大あさりを焼いているので、是非、大あさりの直火焼きを食べてみたいところです。
なお、渥美半島には、大あさりやしらすなどの海の幸や、田原ポークなど地物の食材が多くあります。年初には渥美半島で恒例の「どんぶり街道スタンプラリー」を開催。対象店舗数のどんぶりを食べれば景品がもらえるので、近くの方は、是非、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ちなみに、伊良湖岬からは伊勢湾フェリーで三重県の鳥羽まで55分。1時間に約1本の割合で出航していて、料金は126cc以上でライダー1人を含めて3,600円~。紀伊半島へとツーリングエリアが広げられます。
渥美半島には3つの道の駅があり、それぞれが特徴的です。伊良湖岬にある道の駅伊良湖クリスタルボルトは、ヤシの実博物館があります。
さて、伊良湖岬を後にして西ノ浜の海沿いを走ります。車通りが少ない一直線の爽快な道です。
やがて、漁港のある福江に入る。ここは戦時中、伊良湖射場があり、その遺構が今でもこの地に点在しています。国道42号線で伊良湖岬まで走った菜の花畑を点在する太平洋側とはうって変わって、三河湾側は静かで生活感も漂い、走っていて旅感が味わえます。
しばらく三河湾沿いの道を走った後に田原市市街に入り、そして田原城跡に。本丸跡には赤い鳥居が続く巴江神社があります。
その後、近くの蔵王山展望台に。ここからは三河湾と太平洋の好展望を眺められ、夜には日本夜景百選にも選ばれた素晴らしい夜景が眼下に広がるので、是非とも立ち寄りたい所です。
そして、あわせて緑が浜エコパークにも立ち寄ることをお勧めしたいです。大型の風車が13基も間近でブンブンとうなりをあげて回る光景は、なかなか迫力があります。ちなみに、海に白波が現れ始める風力3の軟風以上で大型風車は回り出すそうです。風車が回っているということは、軟風が吹いているということ。是非、渥美半島に軟風を探しに訪ねてみてはいかがでしょうか。
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