■2023年式 トライアンフ スピードツイン900に乗ってみました。

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ちょうどいい感のトライアンフのクラシックシリーズのバイク

以前のトライアンフ ストリートツインから名前が変わってスピードツイン(900)となりました。ボンネビルを含むトライアンフのクラシックシリーズとして、スピードツイン900(115.5万円:65PS)、スピードツイン1200(172.5万円:100PS)、ボンネビルT100(133.5万円:65PS)、ボンネビルT120(165.5万円:80PS)などがあり、スピードツインは立ち位置としては最廉価モデルにはなりますが、とはいえチープというわけではなく、同エンジンを積むスクランブラー900が136.5万円なのでその差の21万円を考えますと、まさに同社の戦略モデルということで、お買い得感の高いリーズナブルモデル(それでも100万円以上ですが…)かと思います。

戦略モデルというのは語弊があるかもしれませんが、ユーザー(同社の顧客)を増やすため、各社が採算度外視(もしくは利益薄)で販売するモデルで、同社であれば、ロードスターシリーズのTRIDENT900(99.5万円)やストリートトリプル765(119.5万円)、アドベンチャーシリーズのタイガースポーツ660(112.5万円)などがそれにあたると思いますし、クラシックシリーズでは同スピードツイン900がそれに当たる車種かと思います。他社では以前にドゥカティモンスターやハーレーダビッドソン スポーツスターなどが100万円や90万円を割る価格で販売され、国産車からの乗り換えや、新規のユーザー層を多く獲得し自社の販売台数を伸ばしたこともあります。

まず値段の話しからするのもなんですが、バイクの価格が高騰している中、やはり、以前に比べて(中古車も含めて)バイクに手が届きづらくなっているのは事実ですし、すでに国産400ccも100万円を超えるバイクが当たり前になっている中で、(特に円安の中で)輸入車のビッグバイクが115.5万円というのはリーズナブルに感じられます。ある意味、国産の同排気量のバイクよりも安い価格かもしれません。

さて、ストリートツイン改めスピードツイン900ですが、とくに華美な外装やペイントがされておらず、ベーシックなクラシカルスタイルのバイクです。跨ってハンドルを握るととても自然体のポジションで、しかもシートは肉厚ながら前の方が細身なので足付きがとてもいいので、取り回しがしやすく安心感が得られます。

水冷 SOHC 並列 2 気 筒 8 バ ル ブ 270 ° ク ラ ン ク900ccのエンジンを搭載し、7,500 rpmで最高出力の65PSを発生、最大トルクは3800 rpmで発生させます。

メーターは一眼で、アナログのスピードメーターのほか、デジタル部分の小窓にトリップや燃料系ほか各情報が表示されます。

タイヤはミシュランのROAD CLASSICを装着しています。

ROADとRAINのライデイングモードのほか、切替式のトラクションコントロールを装備。トルクアシストクラッチを採用していて、イメージとは異なりクラッチ操作がかなり軽く感じます。また、ブレーキレバー、そしてクラッチレバーどちらもダイヤル式で調整ができるようになっています。

さて、実際にエンジンをかけて見ますと、ビッグツインらしいお腹に響くパルス感のある排気音を奏で始めます。クラシカルなデザインテイストと、このお腹に響く排気音こそがやはり、クラシカル系のバイクの最も重要なものだと感じます。基本的にこれらを得られれば、特にスピードを競う訳でもなく、このスタイルのバイクでは十分かと個人的には思います。

ギアをカチッと入れて走り出しますと、低速域からスルスルと走り出しくれます。意外と極低速域では車体を揺らすほどの振動感もあり、それがこのスタイルのバイクとしてはうれしいです。

最大トルクが 3800 rpmということで、この辺りが走っていて一番楽しい回転域です。最高出力は 7,500 rpmで発生しますが、4,500rpm以上は少しエンジンが息苦しい感じになっていき、また心地良いエグゾーストノートの音質が高めになっていきます。

但し、ビッグバイクとしては高速走行は普通に巡行は出来ますが、一気に加速して車両を追い越すということは若干苦手です。加速がアクセルの開度に伴って比較的ゆっくりと付いてくることと、ギアが5速までということもあります。また、もちろんスクリーンなどは標準では付いていませんので、走行風を体全体で受けることになります。

このスタイルで加速力やスピードが欲しい方はスピードツインの1200やボンネビルT120がお勧めですが、スピードツイン900との価格は50~57万円高くなります。

取り回しのしやすい車体に見やすい視界、そして、極低速から中速域までトルクフルなエンジンと街中では乗りやすいですし、それこそサイドバックを付けてツーリング…というのもテイスト感があって、バイクのデザイン的にも都会から地方までどこに行っても風景に合う感じで、写真を撮るのも楽しくなると思います。

そして、随所にあるTRIUMPHの表示が所有感を得させてくれます。

ちなみに、映画「大脱走」でスティーブ・マックイーンが脱走しようとして乗ったバイクはトライアンフTR6ですが、トライアンフのクラシックシリーズはそんなイメージを彷彿しながら走りを楽しむことができます。

ブランド戦略的なものもあるのかもしれませんが、個人的にはストリートツインといった車名の方が同車の車両的にはマッチングしているような感じがして、”スピード”ツインというとちょっと微妙な感じがしますが、税別ならほぼ100万円で手に入るトライアンフ伝統のクライカルスタイルのビッグバイク。やはり、お買い得な一台だと思います。

通学からツーリングまで、信号の多い都市部や、狭路の多い地方などが多い日本で走るのにはちょうどいい感のあるトラインアンフのクラシックシリーズのバイクだと感じました。

↓また、乗ってみました!

ご参考までにコチラも↓

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 最初の紹介部分ですが、ボンネビルT120は80psだったかと思いますよ。
    105なのは最大トルクで、「105 Nm」です。

    • ご指摘ありがとうございます。確かに80PSでした。早速修正させて頂きました。失礼いたしました・

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