北海道(ツーリングエリア)

四季彩の丘(富良野)

□北海道ツーリングの注意点

中標津ミルクロード

ライダーの憧れの地の北海道。そのスケールの大きさ(広さ)や、道や草原地がどこまでも続く景観は、国内の他所では味わえない随一のツーリングエリアです。ただ、北海道といってもかなり広いので(地図で北海道をトレースしてみますと、鹿児島から大阪まで入っちゃいます)、欲張らずに、ある程度、行く場所を絞って(決めて)行く方が良いです。特にそれだけ広大なので天気も変わりやすく、走っていて午前中は晴れだったのに、午後は大雨、なんてこともよくありますので、常に青空の下の大草原を見れるわけではありません。

もちろん、ある意味やっとの思いでせっかく北海道に来たのですし、そう何回も来れないと思うと、いろいろなところを回ってみたいというのも分かりますが、時間が限られたりしていると、どうしても急いてしまいがちですし、また、道が走りやすくて信号が少なく、同じ景観がずっと続きがちですので、一般道ではついスピードが出がちですが、スピードが出がちな分、事故を起こすと重大な損傷を負うことが多く交通事故死者数も全国でトップレベルです。土地柄、対車や対人以外に、いきなり道の真ん中にエゾシカがいたり、不用意にキタキツネが道を横断していることも多いので、とにかく、ある程度、すぐに止まれる、よけられるという意識を持って走ることが大切です。

キタキツネ

また、え、こんなところで?なんて思うところで地元の警察の方が取り締まりを行っている場合がありますので、北海道のツーリングプランを立てられる際は、ある程度、余裕を持った(予備時間を入れ込んで)プランニングをされることをお勧め致します。あと、何といっても怖いのが熊。最近は食糧難や宅地化により町中にまで熊が出てくることが多くなりましたが、熊は北海道全域に生息していますので、少なくとも、あまり人がいない場所や山奥に入らないこと。可能であれば、特に山中にある観光地は整備されている所以外は行かれないことをお勧めします。

ちなみに、北海道の夏は短いです。8月後半には既に肌寒くなるので、行く場所によっては秋冬ウェアを着用した方がいい場合もあります。必ず、現地の天候や予想気温を確認してから装備を準備しましょう。

□北海道への行き方

さて、ツーリングライダー憧れの地の「北海道」への行き方ですが、おおよそ、

  • 1.飛行機+レンタルバイク
  • 2.フェリー
  • 3.自走

の3つの方法があります(その他に、鉄路による運搬などの方法やプランもあります)。あくまでも目安にはなりますが、それぞれの方法で北海道へ行く旅費や時間を算出してみましたので、ご参考になれば幸いです。なお、空港や航路の料金につきましては、港や空港への高速道路代、ガソリン代、駐車場代は含まれておりませんので、ご了承ください。

■空路

新千歳空港

[首都圏から]

  • 羽田空港~新千歳空港(JAL、ANA、エアドゥ、スカイマーク 片道\9,090~/約1時間30分※早割利用)
  • 成田空港~新千歳空港(JAL、ANA、ジェットスター、バニラエア、春秋航空日本 片道\4,080~/約1時間45分)

[中部圏から]

  • 中部国際空港~新千歳空港(JAL、ANA、スカイマーク、ジェットスター、バニラエア 片道\5,680円~/約1時間45分)

[近畿圏から]

  • 関西国際空港~新千歳空港(JAL、ANA、ジェットスター、ピーチ 片道\4,890~/約1時間55分)
  • 伊丹空港~新千歳空港(JAL、ANA 片道\10,830~/約1時間45分※早割利用)

レンタル819 新千歳空港店 北海道千歳市美々758-171『オリックスレンタカー新千歳空港店』 ※新千歳空港から送迎あり。※4月下旬~10月末頃迄(期間中無休)※二輪・四輪駐車場完備。(一例)セロー250をレンタルした場合:\16,600/24h \27,700/2日 以降\11,000/1日(オプション車両保障含む)


女満別空港 ※臨時便を除く。

[首都圏から]

羽田空港~女満別空港(片道14,290円~※早割利用)

  • 565便 06:55羽田発 JAL 08:40女満別着
  • 77便 11:15羽田発 ADO 13:00女満別着
  • 567便 12:35羽田発 JAL 14:15女満別着
  • 79便 16:15羽田発 ADO 18:00女満別着
  • 569便 17:55羽田初 JAL 19:40女満別着 
  • 562便 09:30女満別発 JAL 11:15羽田着 
  • 78便 13:35女満別発 ADO 15:35羽田着
  • 564便 14:55女満別発 JAL 16:55羽田着
  • 80便 18:30女満別発 ADO 20:25羽田着
  • 566便 20:20女満別発 JAL 22:15羽田着

新千歳空港~女満別空港(片道6,300円~※早割利用)

  • 2713便 07:35新千歳発 JAL 08:20女満別着
  • 4861便 09:35新千歳発 ANA 10:25女満別着 
  • 2716便 13:20新千歳発 JAL 14:05女満別着
  • 4865便 13:30新千歳発 ANA 14:20女満別着
  • 2719便 16:05新千歳発 JAL 16:50女満別着
  • 4867便 18:55新千歳発 ANA 19:45女満別着
  • 2712便 08:50女満別発 JAL 09:40新千歳着
  • 4862便 10:55女満別発 ANA 11:45新千歳着
  • 2714便 14:35女満別発 JAL 15:25新千歳着
  • 4866便 14:50女満別発 ANA 15:40新千歳着 
  • 2718便 17:20女満別発 JAL 18:10新千歳着 
  • 4868便 20:15女満別発 ANA 21:05新千歳着 

レンタル819 北見店

※JR石北本線 JR北見駅より車で約8分、JR柏陽駅より徒歩4分。※女満別空港よりバス(空港前発着便)で約40分。※北海道北見バスの「北見行き」に乗車、「工業大学入口」停留所 下車 徒歩7~8分。※11月~4月中旬まで冬季期間のため休業中。駐車場あり(要予約)。

■航路

商船三井フェリー

  • 大洗~苫小牧(西):\12,710~ [二輪\11,520~(※51cc以上~)]/約19時間 ※51〜400cc (商船三井フェリー

新日本海フェリー

  • 敦賀~苫小牧東:\10,700~ [二輪\7,200~(125cc以下~)]/約20時間(新日本海フェリー)
  • 敦賀(~新潟~秋田)~苫小牧東:\10,700~[ 二輪\7,200~(125cc以下~)]約31時間 (新日本海フェリー)
  • 新潟(~秋田)~苫小牧東:\7,200~ [二輪\5,400~(125cc以下~)]/約18時間(新日本海フェリー)
  • 新潟~小樽:\7,200~ [二輪\5,400~(125cc以下~)]/約16時間 (新日本フェリー)
  • 秋田~苫小牧東:\5,100~ [二輪\4,000~(125cc以下~)]/約11時間(新日本海フェリー)
  • 舞鶴~小樽:\10,700~ [二輪\7,200~(125cc以下~)]/約21時間(新日本海フェリー)

太平洋フェリー

  • 名古屋~仙台~苫小牧(西):\11,700~ [二輪\13,400~(※51cc以上~)]/約40時間(太平洋フェリー)
  • 仙台~苫小牧(西):\9,000~ [二輪\7,800~(※51cc以上~)]/約15時間(太平洋フェリー)

青函フェリー

  • 青森~函館:\1,800~ [二輪\2,440~(750cc未満~)]/約3.5時間(青函フェリー)

津軽海峡フェリー

  • 青森~函館:\2,460~ [二輪\2,710~(750cc未満~)]/約3.5時間(津軽海峡フェリー)
  • 大間~函館:\2,000~ [二輪\1,670~(750cc未満~)]/約1.5時間(津軽海峡フェリー)

シルバーフェリー

  • 八戸~苫小牧(西):\5,600~ [二輪\6,000~(125cc以下~)]/約8時間(シルバーフェリー)

■陸路

◎高速料金と走行時間

東京発

  • 日本橋(東京)~青森港:\12,390(ETC:\8,700)/約700km(約8時間)
  • 日本橋(東京)~大間港:\12,050(ETC:\8,510)/約807km(約10時間30分)
  • 日本橋(東京)~仙台港:\7,710(ETC:\7,410)/約350km(約4時間10分)
  • 日本橋(東京)~新潟港:\7,800(ETC:\6,700)/約342km(約4時間10分)
  • 日本橋(東京)~大洗港:\3,460(ETC:\3,110)/約122km(約1時間30分)

名古屋発

  • 烏森(名古屋)~青森港:\18,290(ETC:\12,580)/約1,065km(約12時間)
  • 烏森(名古屋)~大間港:\17,950(ETC:\12,390)/約1,119km(約14時間分)
  • 烏森(名古屋)~仙台港:\13,020(ETC:\13,520)/約680km(約8時間20分)
  • 烏森(名古屋)~大洗港:\11,300(ETC:\11,030)/約472km(約6時間)
  • 烏森(名古屋)~新潟港:\9,660(ETC:\9,130)/約482km(約5時間40分)
  • 烏森(名古屋)~敦賀港:\3,920(ETC:\3,620)/約118km(約1時間30分)

大阪発

  • 梅田(大阪)~青森港:\23,460(ETC:\16,550)/約1,200km(約14時間)
  • 梅田(大阪)~大間港:\21,130(ETC:\14,480)/約1,322km(約16時間20分)
  • 梅田(大阪)~仙台港:\18,700(ETC:\17,820)/約854km(約10時間30分)
  • 梅田(大阪)~大洗港:\14,760(ETC:\13,880)/約625km(約7時間40分)
  • 梅田(大阪)~新潟港:\12,370(ETC:\11,490)/約611km(約7時間10分)
  • 梅田(大阪)~敦賀港:\5,850(ETC:\4,970)/約181km(約2時間20分)
  • 梅田(大阪)~舞鶴港:\4,710(ETC:\3,990)/約138km(約2時間10分)

◎ちなみに、東京発で試算してみますと…

自走(片道)の場合~北海道まで約22,000円 [約12時間]

(※バイクの燃費を20lkm/Lとして、ガソリン代を150円/Lとした場合)

  • 日本橋~青森港~函館:\21,880~(ETC:\17,740~)/11.5時間 ※750cc未満~

※日本橋(東京)~青森港:\12,390(ETC:\8,700)/約700km(約8時間)+青森~函館:\1,800~ 二輪\2,440~(750cc未満~)/約3.5時間(青函フェリー)+ガソリン代¥5,250

  • 日本橋~大間港~函館:\21,770~(ETC:\18,230~/12時間 ※750cc未満~

※日本橋(東京)~大間港:\12,050(ETC:\8,510)/約807km(約10時間30分)+大間~函館:\2,000~ 二輪\1,670~(750cc未満~)/約1.5時間(津軽海峡フェリー)+ガソリン代\6,050
※七戸IC~大間港:約123km/2時間20分

陸路の場合、青森港からの場合と下北半島の大間港の場合と、料金、時間ともに大きくは変わらないですが、大間港の場合ですと、高速を降りてから約123km(約2時間20分)下道を走らなければならないことを考えますと、下北半島(恐山など)の観光をする場合以外は、青森港からフェリーに乗った方が疲労度はかなり少なく抑えられると思われます。

フェリー(片道)利用の場合~北海道まで約22,900円~約28,680円 [約19時間~22時間]

フェリーはいろいろなパターンがあるので、やはり出発地に依るところが大きいですが、おおよその料金ですが、下記の通りになります。

  • 日本橋(東京)~大洗港~苫小牧東:約28,680円(ETC:約28,330円)/約20時間30分

 ※\3,460(ETC:\3,110)+ガソリン代約\900+フェリー代\24,320/約1時間30分+19時間

  • 日本橋(東京)~新潟港~苫小牧(西)[小樽港]:約22,900円(ETC:約21,800円)/約20時間10分[約22時間10分]

 ※\7,800(ETC:\6,700)+ガソリン代約¥2,500+フェリー代\12,600/約4時間10分+約16時間[約18時間]

  • 日本橋(東京)~仙台港~苫小牧(西):約27,110円(ETC:約26,810円)/約19時間10分

 ※\7,710(ETC:\7,410)+ガソリン代約¥2,600+フェリー代\16,800/約4時間10分+約15時間

こう見ますと、新日本海フェリー(日本海航路)の安さが光りますね。上記3航路ですと、バイクに乗る疲労度(大洗港とその他)は別にして、新潟港から北海道に上陸するのが一番費用対時間効率がいいようです。

飛行機(片道)利用の場合~約10,350円~約13,000円

(※バイクで空港まで移動した場合)/約2時間+レンタルバイク料

  • 羽田空港~新千歳空港:9,090円~/1時間30分
  • 成田空港~新千歳空港:4,080円~/約1時間45分

 ※道北方面に行くなら女満別空港発着もあり。

空路の場合、自宅(出る場所)によって羽田か成田か空港の利便性が変わってくると思いますが、料金的にはそれ以外に高速代(羽田:首都高\1,090~×往復※ETCなし、成田:[首都高\1,090+\1,100(宮野木JCT~新空港)]×往復※ETCなし)がかかるのと、空港まで移動用のバイクや車を置いておく駐車代が発生致します。空港内の駐車料金ですが、羽田はバイクが500円/1日、車が1,500円/1日になり、成田はバイクが約630円/1日、車が2,100円/1日になりますが、成田の場合、早割や深夜割引(車、バイクともに約半額になります)、また車ですと民間の駐車場が多いことが特徴です。

ちなみに、2泊3日で通常駐車料金でシュミレーションしてみますと、羽田空港~新千歳空港:バイク移動\12,770~(車移動\15,770~)、成田空港~新千歳空港:バイク移動\10,350~(車移動\14,760~)になります。※空港までのガソリン代は含まず。

◎北海道までの上陸料金/時間:結果

  • 自走の場合:約22,000円/約12時間
  • フェリー利用の場合:約22,900円~約28,680円/約19時間~22時間
  • 飛行機利用の場合:約10,350円~約13,000円(※バイクで空港まで移動した場合)/約2時間

※全て片道料金です。※上記に、飛行機の搭乗、船の乗船時間などは含んでおりません。またバイクの排気量や季節、日程、使用する航空会社によって大幅に金額が変わってくる場合があります。

あくまで目安ですが、これを見ると圧倒的に飛行機が有利ですが、もちろん飛行機の場合はこれに現地でのレンタルバイク代がかかってきます。ちなみに、ヤマハ セロー250を3日間借りたとした場合の飛行機+レンタルバイクの料金ですが、レンタル料金\33,700(3日間)+車両保険\5,100(3日間)=\38,800 となり、

  • 自走の場合:約22,000円/約12時間
  • フェリー利用の場合:約22,900円~約28,680円/約19時間~22時間
  • 飛行機+レンタルバイク(3日間250ccレンタル)利用の場合:約49,150円~約51,800円(※バイクで空港まで移動した場合)/約2時間

と、なります。

  • 自走 → お金は一番使わずに済みませすが、疲労度は一番高いです。
  • フェリー → 乗船する場所にもよりますが、新潟港乗船であれば費用は自走とほぼ同じで距離的には半分以上に減ります。但し、時間が一番かかります。
  • 飛行機+レンタルバイク → 圧倒的に時間がかからず疲労度も最小ですが、お金がかかります

ですので、まずツーリングに行ける日数が2~3日しかなければ、ほぼ、飛行機+レンタルバイクプランですが、日数が増えれば増えるほどレンタルバイク代がかかり割高感が高くなっていきます。4日以上あれば自走も候補に入ります。自走の場合は特に、可能でしたらETC装着がやはり割安ですね。

ちなみフェリーも、新潟港発で(1日目)昼12:00時新潟港発~(2日目)翌4時30分小樽港着や、大洗港発で(1日目)深夜1:45大洗港発~当日19:45苫小牧港着などの便もあり、周る場所にもよりますが、こちらも最低4日以上あれば北海道を楽しめます.また、片道フェリーと片道自走と、両路を併用することも視野に入れてプランを立てることも可能です。なお、実際に東京発“飛行機+レンタルバイク”での「北海道1泊2日のツーリング」も掲載していますので、よろしかったらご参考ください(※1泊2日:計\66,777)。

名古屋発、大阪発は料金比較をしていませんが、自走は時間的にも疲労度的にも厳しくなる一方で、より飛行機+レンタルバイク利用での時間短縮や、フェリー利用による疲労度の軽減が際立つ結果になると思われます。なお、記載のプランやルートの料金や時間が変更となっている場合がございますので、ご計画の際は最新の情報をもとにご確認ください。

□道東(ツーリングエリア)

摩周湖

道東自動車道が足寄まで伸びているおかげで道東がぐんと近くなりました。千歳から約2時間、函館から(函館港~大沼公園IC:27km/約30分として)5時間30分で足寄ICに着くことができます。但し、道央自動車道はほとんど80km/h区間で、途中で追い抜き区間があるといえどほぼ片側1車線なので、流れが詰まり所要時間がかかることが多く、余裕を持って走った方が良いようです。さて、道東でお勧めのツーリングスポットは、定番にはなりますが中標津エリアになります。

□道北(ツーリングエリア)

宗谷岬

日本本土最北端の地、宗谷岬。北海道ツーリングをするなら一度は行ってみたい場所ですが、新千歳空港から約370km(約6時間)、函館港からだと約650km(約8時間30分)かかりますので、最短でもプラス1日は必要です。朱鞠内湖やクッチャロ湖などの観光地はありますが、やはりライダー的に道北は「道」がお勧めです。

□道央(ツーリングエリア)

美瑛

宗谷岬や積丹半島など、海沿いのルートを選択するとなかなかルーティングしづらいエリアですが、三国峠や層雲峡、美瑛など、見どころが多いので、時間があればうまくルーティングして回りたいところです。特に美瑛・富良野は、苫小牧、函館、小樽、新千歳と、どのルートから北海道に入っても行きやすい場所なので、特にラベンダーやいろいろな花が咲く初夏に行かれる場合は、優先して訪ねられることをお勧めいたします。

□道南(ツーリングエリア)

函館ハリストス正教会

陸路で来て、青森港や大間港からフェリーに乗った場合、函館港に着くので、比較的道南は観光しやすい場所ですが、苫小牧や小樽、千歳などから入ると、わざわざそちらに回ることとなり、特に函館や大沼公園は、なかなかルーティングが難しいエリアでもあります。それでも洞爺湖や支笏湖、羊蹄山は、時間があれば比較的回りやすいところにあるので、是非、訪ねてみたい場所でもあります。

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