2022年9月18日(日)、岡山県の岡山国際サーキットで全日本ロードレース選手権・第7戦岡山国際の決勝が行われ、「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」から「YZF-R1」で国内最高峰クラスのJSB1000に参戦する中須賀克行選手が、開幕10連勝を達成しチャンピオンに輝きました。これにより中須賀選手は、1967年から55シーズンの歴史を持つ全日本ロードレースにおいて、自身が持つ通算10回という記録を更新する通算11度目のチャンピオン獲得となります。またヤマハ発動機株式会社は、2018・2019・2021・2022年に中須賀選手、2020年に野左根航汰選手がJSB1000のチャンピオンを獲得していることから、5連覇となりました。
中須賀選手は2005年に「SP忠男レーシングチーム」からJSB1000に参戦を開始し、2006年からヤマハトップチームの「YSP Racing Team sponsored by PRESTO Corporation」に加入。初優勝は2007年の第4戦オートポリス、初のチャンピオンは2008年に獲得し、2009年には連覇を達成しました。2012〜2016年には5連覇を達成すると、2017年はランキング6位となりましたが、2018年に通算8度目、2019年は第7戦オートポリスのレース1で通算50勝を達成するなど9度目のチャンピオンとなっています。2020年は、開幕戦での転倒・負傷が響きランキング7位となったものの、2021年は第5戦の第53回MFJグランプリで通算60勝を達成すると同時に10度目のチャンピオンを獲得。さらに全戦全勝となる10連勝(中止となった第3戦SUGOのレース1を除く)を達成しました。
中須賀克行選手談
「まず、今年もチャンピオンを獲得できてホッとしています。最終戦の3レースを残してチャンピオンを取ることができましたが、一戦一戦、しっかりと準備を進めて戦えたことが、好成績につながりました。もちろん、毎レースでしっかりと戦えるマシンに仕上げてくれたチームスタッフには本当に感謝しています。
今年は岡本裕生選手がチームに加わり、吉川監督からは、野左根選手のときよりも一歩踏み込んだ形で育成に関わってほしいと頼まれました。しかし、2人で走っていると新しい発見があり、それが自分の進化にもつながっています。もちろん、レースで負けられないというプレッシャーも出てきて、これもいい形で自分を追い込むことができました。
改めて、気持ちよくレースに送り出してくれるヤマハ発動機のスタッフとチームスタッフ、私のレース活動を支えてくれている家族に感謝するとともに、応援してくれるファンの皆さん、スポンサーの皆さんに、今年もチャンピオン獲得の報告ができることを大変うれしく思います」
吉川和多留監督談
「YZF-R1はデビュー8年目を迎えましたが、さらに戦闘力上げるため、今年はさまざまなトライを試みました。まさに試行錯誤を行ってきたわけですが、いい方向に進んでくれましたし、その中で中須賀選手の功績がとても大きいと感じています。
一方で中須賀選手は、新加入の岡本裕生選手の育成にも力を注いでくれました。もちろん岡本選手のセンスの良さもありますが、一年目にして何度も表彰台に立てたのは、中須賀選手のおかけです。若手育成を兼ねての戦いということで、いつもとは違うプレッシャーがあったと思いますが、これをいい形で消化し、さらに強さが加わったと感じましたし、新しい一歩踏み出せたシーズンになったと思います。
毎レースで一丸となって中須賀選手をレースに送り出すチームスタッフも、見ていて頼もしい限りでした。そして常に最高のパフォーマンスを発揮し続けて11回目のチャンピオンを獲得した中須賀選手に、心からおめでとうと言いたいです。
応援していただいているファンの皆さま、我々のレース活動を支えていただいているスポンサーの皆さま、関係者の皆さまに、今年もチャンピオン獲得の報告ができることをうれしく思います。ただ、レースは鈴鹿での3レースが残っているので、中須賀選手をはじめチーム一丸となって、素晴らしい結果をご報告できるように頑張りますので、引き続き応援をお願いいたします」
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