◾️2025年式 ホンダ CBR1000RR-R FIREBLADE に乗ってみました。

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乗り越せないのは分かっているが、やっぱり格好いい

ホンダのスーパースポーツモデルのフラッグシップモデルで、999cm³の水冷4ストロークDOHC4バルブ直列4気筒エンジンを搭載。

160kW/14,000rpmの最高出力を発生します。エンジン自体も単体で720gと軽量化されており、車重も200kg(STD)と軽量化されています。

デザイン的にはフロントにウィングレットがついているのが特徴的です。このウィングレットは整流によって風でフロントを押し付けて、よりグリップを高めるというもので、そこまで速度を出さない通常の走行的にはデザインの一部を言っても過言ではないかと思います。

そして、ウィングレットの上やライディング時の視界に入るタンク上にはHRC(Honda Racing Corporation)のロゴが付いていて所有感をそそります。

フロントには走行風の導入効率を高めたラムエアダクトを装備。ダクト入口の左右、及び上辺に設けたリブ状のタービュレーターにより空気の貼り付きを抑制。車体姿勢において有効な導入部内壁傾斜角度を設定するという優れものの装備だ。

マフラーはAKRAPOVIČ社と共同開発された軽量なチタン製マフラー。騒音規制に伴ってか、かなり大きなサイレンサーが付いています。

タイヤは同車にはピレリのDIABLO Supercorsa SP V3を装着。まさに、溝付きのレーシングタイヤといっても過言ではないほど。さすがに雨天で走るのはちょっと怖い気が…

跨ってみますとシート高が830mmもありますので足付き性はキツいですが、スポーツバイクとしては足付き性は良い方かなと思いました。

ハンドルの垂れ角もそんなではなく、普通に街中を走れます。先日、NSRに跨りましたが、あのハンドル角は凄かったです。時代でしょうが、それに比べるとめちゃくちゃ楽なポジショニングが取れます。

左右のハンドル周りは昨今の高額バイクにありがちなゴテゴテ感はなくシンプルです。左ハンドル側にライディングモードやそのパラメーターを変更するセレクトスイッチがあります。

ちなみにリアシート下はこんなかんじで、とりあえずETC車載器は入りそうです。

さて、エンジンをかけてみようと思いましたが、スイッチが少し独特で、キーを所持したまま右側にあるボタンを押す感じになります。

すると4気筒の重低音がリズミカルに響きます。さすがはアクラポビッチ。

クラッチミートも楽で極低回転でもスルスルと発進します。

さて、実際に走った感想ですが、正直、街中レベルの走行では、中低速域でも入りやすい…ぐらいしか言いようがありません。法定速度には1速の4千回転くらいで到達してしまいますので、街中では1速と2速(頑張って3速)の低回転域しか使えません。しかも、4500回転くらいからエグゾーストノートが少し高い音に変わり、加速を始めていきます。

しかもレッドゾーンが(メーターで見ると)14,500回転からということですから空恐ろしくなります。多分、一般の道路ではここまで回すことはほぼ無いのでは無いかと思います(高速の最高速度で120km/h)。

そう考えますと、この手のスポーツバイクはサーキットでいかに早く走るか…という部分で色々な機能が盛り込まれ作り込まれている訳ですが、まだ低開度域のスロットルのコンロール性を向上させるスロットルバイワイヤシステムは一般道走行でも有益ですが、ウィリーの挙動を緩和するトルクコントロールなどはなかなか一般道では扱いしきれない機能でもあります。

結局、CBRにしろ、R1にしろ、ZX10Rにしろ、GSX-Rにしろ、そのパフォーマンスは(一般道レベルでは)行きつくところまでいっていて、昨今はその性能を公道での乗りやすさに振っている感があるのはどのスポーツバイクも一緒な感じがします(パニガーレV4を除く)。あとは、やはりメーカーやブランド、イメージで選ぶことになるのかな、と感じます。

そう考えますと、HRCのロゴや最高速度120km/hであれば、そこまで効果があるのか微妙ながら、イメージ的には大きく寄与しているウェングレットなどはそれかと思います。

ただ、惜しむらくはそのイメーンジングに大きく影響を与えるMotoGPでホンダの成績が振るわないこと、そして、イメージリーダーだったマルケスがもういないこと。とはいえ、ホンダのCBR1000はブランド的にも他国産スポーツバイクよりアドバンテージがあり、ましてこの赤白青のグランプリレッドを見るとそそられるものもあると思います。

ちょっと陳腐な言葉ですが、ツーリングも楽しめる(ウェットは嫌ですが…)リッタースポーツバイクで、MotoGPやJSBなどを走りホンダのワークスバイクほ彷彿することで、周りからも見られますし乗っていて気分が高揚すること間違いないマシンです。ただ、その本領を発揮するにはサーキットしかなく、しかもそのパフォーマンスを発揮するには(プロライダー並みの)相当な技量を要するということを鑑みますと、ある意味、車で言うところのフェラーリやランボルギーニのような”乗ることで満足”と言うような存在になりつつあるのかもしれません。

個人的にはその購入層ではないのでわからないですが、フェラーリとランボルギーニのどちらを買うかと言うと、値段というよりイメージやそのパフォーマンスで選択される方が多いのではないでしょうか。正直、国産4メーカーのリッタースポーツバイクでしたら、どれも街中でも乗りやすいですし(R1、ZX10Rのインプレあり)、パフォーマンスもどれも公道では扱いないほど圧倒的です(多分、最高速度はどのバイクも299km/hかと)。なので、その車のイメージで選ぶのか、好きなメーカーで選ぶのか、大好きなライダーがいるから選ぶのか、リッタースポーツバイクの選択肢はインプレ云々というよりそういうところにあるかと思います。

まあ、やっぱり格好いいですからね…

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