閑かさや 岩にしみ⼊る 蝉の声
今回、舗装林道ながら狭路&カーブが続き、冒険の旅を味わえる山形県と宮城県の県境越えの林道二口線を訪ねてみた。しかし、なんと通行止めで80kmの迂回を余儀なくされた。これもまた冒険の旅ではありがちなことなのです…
江⼾時代の俳⼈、松尾芭蕉の番組を⾒ていましたら⽿に残りました“閑かさや 岩にしみ⼊る 蝉の声”の句。あぁ、この句は芭蕉の句だったなぁ…と思ったら何となくこの句が詠まれた⼭寺に⾏きたくなりました。マップで距離を調べてみますと⼭寺まで⽚道約400㎞。高速を使えば⽇帰りで⾏けない距離ではないですが⼼配なのは名物の⼭寺の階段です。⻑距離ツーリング中に1000段以上の階段を上れるかどうか…とは⾔え、⾏くなら少しでも体⼒がある若いうちがいい。なら、今が⼀番若い時じゃないか!と思い、⼀路東北へと向かうことにしました。
朝4時に出⽴。ひたすら⾼速を⾛り、途中のパーキングで給油を兼ねて休憩し、南陽高畠ICで下りました。先ずは旧⾼畠駅、愛宕⼭の⽯⿃居、安久津⼋幡神社、⽠割⽯庭公園と⾼畠町の史跡を巡りましたた。
どこも各々の歴史を感じられる素晴らしい場所で、街中や道沿いにポツンとあり、観光地化されておらず素朴感を楽しめるのが嬉しいです。
そして、旧家が点在しているため風情は少ないですが、楢下宿に立ち寄り、戦国好きとしてはぜひ訪ねたかった⻑⾕堂城跡(公園)に⽴ち寄りました。
その後、⼭寺(⽴⽯寺)に到着しました。
さすが、著名な観光地だけあって平⽇でも混んでいました。麓の(いくつかある中の一つの)⼟産屋さんの駐⾞場にバイクを⽌めさせて頂き(300円)、いよいよ1015段の⽯段を上りました。
ヒールやスカートで石段を上っている⼈や外国の⽅も多くて驚きましたが、歩きやすい⽯段が続いていることもあり、好景観の五⼤堂経由で奥の院まで意外と苦なく30分ほどで到着しました。
正直、登山道が整備されていない⼭城散策の⽅が⾟いと思いました。
そして、次に⼭寺から東に1kmほど⾛ったところにあります千⼿院に着。踏切前の駐車場にバイクを置き、参拝した後に、その裏⼿の⼭を10分ほど登ったところに秘境の垂⽔遺跡に到着しました。
かつて、⼭寺を開⼭した慈覚⼤円仁部が⼭寺の構想を練ったと⾔われている場所で、岩窟の中に⿃居が⽴っている不思議な場所です。集験場だった場所でもあり、賑やかな⼭寺とはうって変わって雰囲気を味わえる場所です。
登れば⿃居をくぐれますが、⾜元が滑りやすいので注意を。
ちなみに、垂⽔遺跡から先に行った場所に紅葉の名所の面白山があります。
実は今回、⼭寺から林道⼆⼝線を通って宮城県側に向かう予定でしたが、なんと途中で通⾏⽌めに。但し、通⾏⽌めは2023年の7月21日迄と書かれていましたので、現在は通⾏できるようになっていると思います。
その林道⼆⼝線ですが、⼭形県の⼭寺から県境の⼆⼝峠を超えて宮城県の秋保⼤滝へと通じる約19kmの林道で、1.5⾞線の細かいカーブが続くまさに冒険感を味わえる道です。⼆⼝峠や展望台からは好景観が望めつつ、全線舗装ということで⽐較的⾛りやすい道なのでお勧めです。今回は、その二口林道の約15kmの区間が通⾏⽌めということで、高速経由で1時間半ほどかけてぐっると約80km迂回し、宮城県の秋保側から再び二口林道方面に向かい、反対側の通⾏⽌め箇所の磐司岩展望所に到着しました。
ここから、約150mの柱状節理の岸壁が連なる磐司岩の絶景を⾒ることが出来ます。国名勝ながら、まさに秘境感を感じられる場所です。
また、磐司岩展望所の近くにあります汲める湧⽔が出る場所そばの橋上からは、秘境とも⾔える⼆⼝峡谷の美観を楽しみことができます(近くに⾞⽤のP駐車スペースあり)。
そして、林道⼆⼝線を仙台⽅⾯へと戻る道中で、日本三大名瀑の一つ(※諸説あり)とも言われています秋保大滝を眺めました。
日本三名爆(※諸説あり)にも数えられる落差55mの秋保大滝。大駐車場(無料)から歩いて5分ですが、あわせて750mm離れた場所にある秋保大滝 滝つぼ駐車場から歩くのもお勧めです。滝壺まで徒歩約5分で行けます。
また、二口街道沿いには10軒以上の「秋保そば」処があるので、時間が合えばぜひ食したいところです。秋保大滝そばの不動茶屋もおすすめです。
そして、道中の妹滝(姉滝)や秋保温泉内にあります磊々峡(らいらいきょう)の峡⾕美を楽しみつつ、仙台南ICより東北⾃動⾞道に⼊り帰路に着きました。
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