■南信の絶景を巡る旅(スズキVストローム250 ABS)

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圧巻の千畳敷カールと陣馬形山

著名な観光地が多い北アルプスに対して若干マイナー感のある中央アルプスや南アルプス。しかし、実は千畳敷カールや陣馬形山など色々な表情を楽しめるのが、南アルプスの魅力です。さあ、息を呑む南信の絶景を見に行ってみましょう!

千畳敷カール(長野県)

日本国内で三千m級の山は全部で二十三山あり、その中で、富士山を御岳山を除く二十一山全てがアルプス山脈に属します。但し、同じアルプスながら白馬や八方、そして、黒部や上高地などのメジャーな観光地が多い北アルプス(飛騨山脈)に比べて、中央アルプス(木曽山脈)や南アルプス(赤石山脈)は、若干マイナー感を感じるを得ないです。

今回は、そんな中央・南アルプスの絶景地を訪ねてツーリングをしてみました。

中央道から見えます富士山

都心から中央高速道を走りますと、山間から国内最高峰3,776mに富士山が目の前に現れます。この風景を見ますと、よしツーリングに来ているぞ!とスイッチが入ります。

やがて、甲府盆地に入りますと、左に南アルプスの峰々が見えてきます。実は、中央高速道の同区間は、北岳、間ノ岳、そして甲斐駒ヶ岳と、南アルプスの高峰を間近に望める場所でもあり、しかも眼前には秀麗な八ヶ岳を、ミラー越しに後方には富士山が見えるという、とても贅沢な区間なのです。

諏訪湖SA(下り)にて

そんな中でお勧めは八ヶ岳PAです。八ヶ岳と南アルプスの甲斐駒ヶ岳がよく見えて、信州そばや信玄餅ソフト、もつ煮など、地物の名産物を食せます。また、その先にあります諏訪SAは南アルプスからは離れますが、諏訪湖が一望できます抜群のロケーションにあります。

そして、伊那谷に入ると中央アルプスの峰々が見えてきます。実は中央アルプスには三千m級の山が無く、2,956mの木曾駒ケ岳が最高峰となります。今回は、駒ケ根ICで高速を下りて、まずは2,931mの宝剣山直下の千畳敷カールへと向かいました。駒ケ根ICを下りたあたりから木曾駒ケ岳の美峰が見えてテンションが上がります。

菅の台バスセンター

さて、一般車両は菅の台バスセンター(駐車場代200円)までしか行けないため、駐車場にバイクを置いて、その先はバスとロープウェイを利用しますが、往復4,200円かかります。ちなみに同駐車場そばの、こまくさ橋からは雄大で綺麗な景観が望めます

バスは30分間隔で運行していて、バスに揺られて細い山道を進みます。よくこんな狭い道を大きなバスで走っていけるなぁ…と感心しつつ30分ほどでしらびそ平に到着します。ここからも木曾駒ケ岳の好眺望が望めます。

しらびそ平
バスに合わせて30分おきに運行しています駒ケ岳ロープウェイ。上りは進行方向に向かって左後ろ、下りは左前の位置がお勧めです。ロープウェイの下り側には、南アルプスの好眺望が望めます。

ロープウェイに乗りますと、上って行く方向に冠雪した木曽山脈が、そして、下り方面には南アルプスの山脈を望むことが出来ます。

駒ヶ岳ロープウェイより

しらびそ平からロープウェイに乗って、7分ほどで標高2,612mのところにあります日本最高所の駅「千畳敷駅」に到着します。

千畳敷駅

千畳敷駅を出ますと、すぐ目の前に千畳敷カールの好景観を見ることが出来ます。まさに圧巻の絶景です。

また、反対側には南アルプス山脈の好眺望が望めて、まさに一粒で二度美味しい場所で、お金はかかりますが、行く価値ありの場所です。

南アルプス山脈の眺望

再びバスセンターに戻り、天空の池へと向かいました。駒ケ根市内からは中央アルプスの景観が望めて気分が高揚します。

駒ケ根市内にて
駒ケ根市内にて

しかし、残念ながら天空の池は休業中のため、諦めてそのまま陣馬形山へと向かいました。

今回行けなかった大鹿村の天空の池。池までは未舗装路の急坂深砂利道のため、車なら4WD、バイクなら小さめの車両か、可能ならオフ車がお勧めです。もし無理そうだったらバイクを置いて歩いて行きましょう。

しばらく細い林道を走り、やがて陣馬形山キャンプ場に到着。キャンプ場の奥にあります山頂展望台からは、目の前に南アルプスの山々がそびえ立ち、眼下には伊那谷が広がる絶景を望めます。

陣馬形山

まるで鳥になって空を飛んでいるかのような浮遊感さえ感じられます、まさに、南信州随一の絶景ポイントと言っても過言ではない絶景かと思います。

木曽路や遠山郷へと繋がる伊那谷

陣馬形山を後にしてしらびそ峠へと向かいましたが、国道152号線が地蔵峠で通行止めでしたため、ぐるっと迂回することになりました。

用水の流水が滑落していて自然の滝ではないですが、美観の井戸入沢の滝。

一部、未舗装となっています蛇洞林道を上って行きますと、まさに酷道で秘境道の様相です。そして、しらびそ峠に到着。

しらびそ峠

未舗装の駐車場からは南アルプスの好景観を望むことが出来、しかもバイクを絡めて写真を撮ることが出来ます。

ここからは南アルプスの北側の西側稜線にあります聖岳や大沢岳の峰々を望むことが出来ますが、南アルプスの北側の甲斐駒ヶ岳や北岳の景観は、山梨県側からになりますが北杜市の蕪の桜並木や水車の里公園、神代公園などがお勧めです。

しらびそ峠への道程は決して良くはないですが、その景観は一見の価値ありです。山中にそびえる建造物(工事中の三遠南信道)などがあり、地域感を感じられます。

また、道は狭いですが、しらびそ峠から南アルプスエコーラインを走れば、(わかりづらいですが…)クレータの跡がありますクレーター展望台や、日本のチロルこと下栗の里に行くことも出来ます。そして、伊那谷から西の方に向かえば、日本一の星空が望めます阿智村や、妻籠、阿寺渓谷、そして、美濃へとつながります。

駒ケ根名物のソースカツ丼。上画像のソースカツ丼は駒ケ根IC(上り)にて。820円

是非、中央アルプス、そして南アルプスの絶景を見に、南信ツーリングに出掛けられてみてはいかがでしょうか。

総走行距離~140km

南信からの立ち寄りスポット

しらびそ峠から1㎞ほど南下しますと、アルプスが綺麗に見れるしらびそ高原が、そしてそのまま南アルプスエコーラインを約14㎞走りますと、秘境の下栗の里があります。

下栗の里

また、三遠南信自動車道を使い西に向かいますと、約80㎞先に昔の宿場町の風情を楽しめます妻籠宿があり、そのまま木曽路を北上しますと、美麗な阿寺渓谷や寝覚の床、奈良井宿などに行けます。

妻籠宿
阿寺渓谷

なお、南信からは離れていますが、甲斐駒が綺麗に見えます山梨県北杜市の釜無川橋ポケットパークは、某バイクアニメの聖地として多くのライダーが訪れる人気スポットとなっています。中央高速 須玉ICから5kmほどのところにありますので、途中で立ち寄ってみるのもありです。

釜無川橋ポケットパーク
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