暖冬といえどもやはり冬に走るのは寒いものです。防風・防寒のウェアの着用はもちろんながら、冬ならではの装備のポイントをご紹介いたします。
1.できれば電熱ベストがおすすめ
いきなり、「電熱ベスト」って言ってしまいましたが、暖かさで言えばやはり電熱系のウェアは最強です。まるでコタツに入っているかのようです。とはいえ、年に数回しか使わない(可能性がある)のにコストパフォーマンス的には高いのが難点。電熱グローブや電熱ウェアは価格も高いですが、お勧めは電熱ベスト。(早くに売り切れてしまいますが)ワークマンほかAmazonなどで比較的リーズナブルに購入できます。
電源はもちろんバッテリーからではなくモバイルバッテリーから取るタイプ一択です。モバイルバッテリーも薄くなり価格も安くなっていますので。電熱ベストを着ればジャケットのインナーは必要なくなりますので、防寒防風用のアウターだけで身動きもしやすくなります。但し、安いものはすぐ壊れたり、電熱自体が効かなかったりする場合がありますので、出かける前に一度は確認した方が良いようです。
2.三首を隠す
冬は寒い走行風などが肌に当たらないよう完全防備する必要がありますが、その中で肌が露出しやすいのが三首です。三首とは、首、手首、足首のことです。この三箇所が意外と露出して、寒い風が当たりやすい部分ですので、この三首をしっかりと隠すことが必要です。まず首はタートルネックを着て、ネックウォーマーを着用するのがお勧めです。走り出す前は暑くて邪魔な感じがしますが、走り出せばあって良かったと実感します。できればネックウォーマーは紐を絞って帽子タイプになるものだとヘルメットを脱いだ後のペチャンコの髪などを隠したり、頭を冷やさないようにするのに有用です。
足首は防寒用のハイソックスがお勧めですが、意外と防寒用は高いので厚手のアイソックスで良いかと思います。但し、靴がメッシュだと風がスースー入ってくるので、冬は皮か合皮のシューズでくるぶしまで隠れるハイカットのものがお勧めです。ちなみに電熱ソックスですが、一度試してみましたが、現時点では実用度は低いかもしれません。ただ、冷え性の方はアリかもしれません。
さて、手首ですが、意外と露出しやすいのがここです。ロンググローブを着用してもグローブの隙間から寒風が侵入することがあります。ですので、袖が長めの長袖インナーの着用がお勧めです。ジャケットから袖口を出して手首を覆うくらいの長さがあってもいいかと思います。グローブは中綿入りのロングタイプがお勧め。ハンドルカバーが最強ですが、指先や指への走行風はダイレクトに当たり、指が冷えるとバイクの操作にも影響しますので、冬用グローブの着用がお勧めです。
3.リュックタイプのバッグより、シートバッグかウェストバッグで
冬場の積載ですが、どうしても寒いと身体の反射が鈍ったり、夏のように身体を動かしてのスポーツ走行はしづらいものです。ですので、身体に負荷(重さ)がかかるリュックやショルダバッグは身体の動きをより妨げる場合もありますので、できればシートバッグやタンクバッグがお勧めです。もちろん、リュックタイプの方が持ち運びがしやすいですし、スポーツタイプのバイクやシングルシートのバイクですとシートバッグをつける場所がないですが、冬の厚着(重ね着)の装備ですとリュックタイプは着脱も面倒ですので、でしたら大きめのウェストバッグがいいかもしれません。
4.レインウェアは持っていこう
降水確率0%。雲ひとつない青空が広がり雨具は必要ないな…と持って行かれない方も多いかと思いますが、万が一、急に冷え込んだ場合などにレインウェアが役立ちます。レインウェアを着ますと防風性が高まりますし、着用して走って周囲から見られてもそんなに違和感ありません。最終のエマージェンシー用として雨用ではなく防風用としてレインウェアを持って行かれるのはお勧めです。中にタオルや新聞紙を巻けば保温性も高まります。もちろん、万が一に雨が降った時にも有用です。
5.下半身こそ暖かく
普段着用しているジーンズを履くことが多いですが、普通のジーンズはほぼ隙間だらけのため、そのまま走りますと、下半身が寒風でチクチクして冬の高速道路などはとても走れるものではありません。そこで防寒温暖のインナータイツを着用されるかと思いますが、それが最低限の下半身の装備になります。但し、やはり早朝、外気温が数℃の中を走りますと、下半身が寒くて走りがおぼつかなくなります。できればオーバーパンツの着用がお勧めです。
オーバーパンツと言いますとガサガサして不恰好なイメージもありますが、とにかくその効果は絶大です。私もスタイル的にオーバーパンツは敬遠していたのですが、友人に言われて試しに履いて走ってみましたら、それまでインナータイツだけで我慢して走っていたのですが、まさに天国のように暖かく楽に走れるようになりました。現在は、バイク用のパンツを着用して走っています。昨今は中綿入りのジーンズなどもあり、スタイルを崩さずに冬のツーリングを楽しむことができます。
いろいろ装備品が多く、パッと出かけやすい夏と違って、ツーリングに出かけるのも面倒になるくらいですが、やはり、寒中に身をさらして、しかも高速道路を走るとなりますと、快適性はもちろん安全性も鑑みて装備はしっかりとして走りたいところです。但し、立ち寄り湯などをする際は服の脱ぎ着が結構大変だったり、日中の温度が上がると暖かく走るための装備品で逆に暑くなり、でも、しまう場所がなくて汗をかきながら走ることに…なんてことにもなりかねませんので、その日行く場所の気温や気候を確認しつつ、あまり重ね着をせずにシンプルに防風防寒を行える装備がお勧めです。
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