■かきしま海道(ツーリングルート)

目次

戦艦大和と牡蠣

早瀬大橋(広島県)

呉市、江田島市を結ぶ光明媚なルートで、まさに海道名のごとく牡蠣の名産地を通るルートです。しまなみやとびしまと同様にサイクリングに人気の海道ですが、もちろんバイクでも爽快に走れるルートです。但し、かきしま海道のメインとなります江田島自体に景勝地やワインディングロードが少ないため、今回は、「とびしま海道(ツーリングルート)」と同様に、山陽自動車道の高屋jCTから郷原ICに至り、呉市内の観光スポットを経由してのルートに致しましたが、出発地や時間によっては、このあたりはリルーティングして頂いてもよろしいかと存じます。

総走行距離~約135km

山陽自動車道の高屋jCTから国道375線を南下して郷原ICで下ります。高屋JCTから郷原ICまでは約27kmになります。郷原ICからそのまま県道66号線を西に向かい、途中で県道174号線に入り南下します。そして神山峠の手前に灰ヶ峰展望台へと向かいます道がありますので、そこに入ります。全線舗装路ですが、狭道で見通しも悪いので、落ち葉などが多い時期には要注意して走行してください。なお、灰ヶ峰公園の方から入る道もありますが、道中に特に見どころが無く、 神山峠手前から灰ヶ峰公園に通じる道の方が若干ですが道的にも良いので、ピストン路にはなりますが、こちらの道を往復した方が良いかもしれません。

灰ヶ峰展望台は呉市街が一望できることから、特に夜景で有名な展望地ですが、もちろん日中でも好景観を望めます。さて、 灰ヶ峰展望台から戻り再び県道174号線を呉市街に向かって進んで行きますと、狭路で途中に一方通行路などがあり分かりづらいですが、ナビなどを利用して訪ねたい場所がすずさん家(がた)と呉港一望です。 すずさん家(がた) は、映画「この世界の片隅に」の主人公すずさんの嫁ぎ先の北條家があった設定場所で、 途中には、機銃を受けて飛び込んだ道や共同の井戸、墓の前の細い道など映画に登場する場所が現れ、映画「この世界の片隅に」を思い出させてくれます。また、呉港一望からは、映画「この世界の片隅に」で、すずさんが見ていた景色を見ることが出来ます。

呉港一望

呉市~広島県の南西部に位置する人口約21万人の市で、戦国時代には村上水軍が住み、そして明治以降には帝国海軍の拠点として、現在は海上自衛隊の拠点となっています。世界最大の戦艦の大和が同工廠で作られ、東洋一の軍港とも呼ばれていました。 映画「この世界の片隅に」 の舞台にもなりました。

さて、呉市街に入り、そのまま呉港に向かいますと、フェリーのりばのそばに大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)があります。

大和ミュージアム(後方の潜水艦が、海上自衛隊呉史料館 (てつのくじら館) )

大和ミュージアム~館内には、戦艦大和の大型の模型が展示されているほか、零銭や特攻兵器 回天なども展示されていて、太平洋戦争やその歴史についていろいろ知識を深めることの出来る施設です(入場料500円)。

また、大和ミュージアムから道を挟んだところに、潜水艦が屋外展示されています海上自衛隊呉史料館 (てつのくじら館)があります。その大型潜水艦の内部を見学することが出来ます。そして、そこから西方面に入船山記念館があります。鈴木貫太郎や南雲忠一などが過ごした国重要文化財の旧呉鎮守府(ちんじゅふ)司令長官官舎や、旧東郷家住宅離れが移築展示されていて、海軍の町を彷彿させてくれます。そして、そこから酷道487号線で南に向かいますと、多くのドックがあり、その中に戦艦大和が作られました当時の建造ド建屋が残っていて、道を挟んだところにあります歴史の見える丘から見ることが出来、大和の塔なる記念碑もあります。

そして、国道から離れて港の方に向かいますと、四方にのぞき窓がついたコンクリート造りの旧帝国海軍呉海軍工廠監視壕や旧港湾監視所の遺構があり、そして港には、旧呉海軍の工廠レンガ倉庫群や赤いレンガ造りの澎湃館(ほうはいかん)、魚雷揚げおろしクレーンのモニュメントなどがありますアレイからすこじまがあります。

とにかく海軍系の見どころの多い呉市街は、それらを見て回るだけでも1日かかってしまいますので、ご興味のあるところを抜粋して見られるのがよいかもしれませんし、海軍にご興味のある方は、呉市内観光だけで1日とった方が良いかもしれません。

さて、呉市街を後にして国道487号線で南下しますと、平清盛が切り開いたとされます音戸の瀬戸の海峡があり、その高台には桜とツツジで有名な音戸の瀬戸公園があり、 音戸の瀬戸公園 展望台からは音戸の瀬戸の好展望を望めます。

そして、その先には平清盛の像が立ち、清盛建築の二重の塔が立ちます高烏台公園(駐車場あり)があります。戦時中には高烏砲台があった場所で、高烏砲台 兵舎跡の遺構も残っています。展望台からは音戸大橋と音戸の瀬戸の好眺望を望めます。

また、その先の狭路を上りますと三津峰山展望台があります。そしてその奥には休山展望台がありますが、高烏台展望台から三津峰山展望台まで約3km、そして三津峰山展望台 から休山展望台も3kmあり、狭路を苦労して走るので、ツーリングの立ち寄り地としましては高烏台展望台で留めておく方が良いかと思います。特に休山展望台から北の道は舗装路ながら狭路の酷道で走りづらい道のため、展望台の縦走はお勧めいたしません。

さて、音戸の瀬戸の対岸の倉橋島へは、は音戸大橋、第二音戸大橋のどちらの橋で渡れますが、 第二音戸大橋の先には音戸の瀬戸展望所やひまねきテラスなどがあります。しかし、 第二音戸大橋 は海峡沿いを走ります国道487号線を跨いでしまうため、倉橋島を時計回りで周る場合は 音戸大橋からの方が楽です。今回は国道487号線で倉橋島を時計回りに周ります。

音戸大橋と第一 音戸大橋

倉橋島で立ち寄りたい場所が南部にあります火山展望台です。

火山展望台

ここには、長さ18m、幅10mの千畳敷と呼ばれる巨岩があり、そこからとても綺麗な瀬戸内の景色を見ることが出来ます。火山までは島の東部から縦走してアクセスできるのですが、11kmも狭道の酷道を走らなければならず神経がすり減りますので、ピストン往復にはなりますが、海沿いの県道286号線は車線内の狭道部もありますため、県道35号線で宇和木山をトンネルを越えてすぐの道を往復(片道2.8km)の方が良いようです。そして、再び、国道487号線に戻り、早瀬大橋を通って江田島へと渡ります。江田島に渡った後は国道487号線で北上しますが、時間が許せば、途中で山道に入り、狭道を3kmほど走りますが、倉橋島と瀬戸内の景観が素晴らしい追の浦渓谷 丈ノ内展望所(駐車場あり)に立ち寄られることをお勧めします。また、近くには早瀬大橋の好景観が望めます眺望地の天狗岩もあります。

追の浦渓谷

山を下りて、再び国道487号線に入り海沿いに北に向かいます。そして江田島市街を過ぎて、やがて永田川橋東詰の交差点を左折して県道36号線に入ります。しばらく走り、県道36号線から外れて正光港方面に向かい、海沿いの道を走ります。狭道部分もありますが、爽快な海沿いの道をそのまま進んで行きますと、夫婦岩がある景観の良い入鹿海岸に到着します。綺麗な海に白い岩が映える風情のある浜で、立ち寄りお勧めです。

入鹿海岸の夫婦岩

さて、そのまま県道36号線を通り過ぎて、岩国デジタルテレビ中継局から砲台山展望台へと山道を通って進みます。狭道ですが酷道というほどではなく、車ですと離合困難ですが、バイクですと走りやすい道です。江田島の北西部には宇根山と砲台山の展望台と2つの展望台がありますが、道的に走りやすいのは宇根山ですが、 宇根山展望台で行き止まりのピストン道路のため、今回は砲台山の展望台のみに寄るルートと致しました。

砲台山(三高山)は、その名の通り戦時中に砲台があった場所で、その遺構が今もなお残っていて、なにか異世界に来たような感じすらする場所です。砲台跡は南部砲台跡と三高山砲台跡の二か所あり、創造の森 森林公園という場所になっています。そして、展望台からは瀬戸内海越しに広島市の好眺望を望むことが出来ます。

三高山の展望台からの眺望

そして、三高山から下りてきますと寺本水産 かき販売店があり、美味しい牡蠣を食すことが出来ます。ここから再び県道36号線に入り、広島市へのフェリーが出ている三高港を過ぎ海沿いのぐるっと回って行きます。途中で県道は国道487号線との並走区間となり、やがて、能美町の中町港に。中町港入口交差点を過ぎますと、再び県道36号線となり、そのまままた海沿いを走ります。江田島は牡蠣が名産ということもあり、牡蠣の採苗が見られることもあり風情を感じながら走りを楽しめます。

牡蠣の採苗

そして、湾の一番深いところにあります江南(江南交差点)で海沿いを北上します県道44号線(江田島大垣線)とやがて、海上自衛隊の第1術科学校の脇を通り過ぎて、国道487号線に突き当たりますので、左折して、西へと向かいます。そして、そのまま進みますと国道487号線が行き止まりになってしまいますため、途中で県道297号線に入ります。ちなみに同県道の途中から約2kmほど山道を走って高台にあるホタテ岩という展望地に行くことも出来ます。さて、県道297号線を進みますと、再び海沿いの道となり、切串港からフェリーで広島市(宇品港)(運賃470円+二輪580円:約30分)に。もしくは、切串から国道487号線を走り約5km先にあります小用桟橋からフェリー(運賃400円+二輪340円:約20分)で呉に戻ることも出来ます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次