名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」では、特別展「三日月兼光と備前の名刀」を開催します。上杉謙信・景勝ゆかりの名刀「三日月兼光」と備前の名刀を一堂に展示。3月21日(土)~5/31(日)

名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」(愛知県名古屋市、以下当館)では、2026年3月21日(土)~5月31日(日)、特別展「三日月兼光と備前の名刀」を開催します。
本展では南北朝時代から現代へと受け継がれた、名刀・三日月兼光を展示します。南北朝時代に活躍した備前長船派の刀工・兼光によって作られた太刀で、戦国大名・上杉謙信のゆかりの刀として上杉家に伝来し、戦後は長らくアメリカに渡っていました。このたび、名古屋刀剣博物館の所蔵となったことを記念し、当館が所蔵する備前の名工達による作品とあわせて公開いたします。
特別展の見どころ
① 上杉家が秘蔵した名刀・三日月兼光

三日月兼光は、刀身に三日月のような働き(湯走り)が現れる幻想的な刃文から、「三日月」の号で呼ばれるようになりました。正式には、銘に切られた「太刀 銘 備州長船兼光 延文五年六月日」といい、南北朝時代に活躍した長船派の刀工・兼光によって鍛えられた太刀です。
戦国時代には上杉謙信が愛用し、のちに養子となった上杉景勝によって、刀剣台帳「上杉家御手選三十五腰」にまとめられました。同書には、上杉景勝と義父・上杉謙信の所蔵刀、計35振の名刀が記されています。なかでも三日月兼光は、上杉景勝の自筆とされる貴重な目録28振のうち、「上ひざう(上秘蔵)」と評された特別な1振りです。
三日月兼光は長く上杉家に伝来しましたが、戦後はアメリカへ渡り、2025年に日本へと里帰りを果たしました。そしてこのたび、当館所蔵を記念して公開されます。三日月のような刃文の働きに加え、大切先を備えた堂々とした姿や、迫力ある倶利伽羅龍の彫物も見逃せません。
(※本刀は前期・後期で表裏を入れ替えて展示いたします。 「彫刻」と「三日月のような働き」をお楽しみください。)
② 名工を数多く輩出した備前国

備前国(現在の岡山県東南部)は、古くから良質な鉄資源に恵まれ、多くの刀工が集まった刀剣の一大産地でした。現存する名刀のおよそ70%が備前物とされることからも、当時の隆盛ぶりがうかがえます。その歩みは平安時代中期の古備前鍛冶にさかのぼり、技法を受け継いだ一文字派や長船派が鎌倉時代初期から中期にかけて大きく発展させました。
③ 徳川宗家に伝わった景光の太刀

本太刀は、徳川宗家第16代当主・徳川家達が所持した一振です。家達は、江戸時代末期に将軍後継者の輩出を目的として創設された徳川御三卿のひとつ、田安徳川家に生まれ、将軍候補として育てられました。明治維新後は将軍に就くことはありませんでしたが、一華族として徳川宗家の当主を務めています。
本太刀は「太刀 銘 備州長船住景光 正和五年十月日」という長い銘を持ち、長船派の刀工・景光によって鍛えられました。刃文には、丸い石を並べたような半円状の小互の目乱れが現れ、見どころのひとつとなっています。さらに、刃先に向かって短く伸びる足や、刃中に丸く浮かぶ葉といった、繊細な働きも確認できます。
なお景光は、祖父に長船の祖・光忠を、子に三日月兼光を鍛えた兼光をもつ名門刀工です。代々受け継がれてきた優れた技術が生み出す、華やかな刃文にもぜひご注目ください。
④ 本多忠勝の孫ゆかりの刀 兼光

徳川家康を支えた四人の名将は徳川四天王と称され、そのひとりに勇猛さで知られる本多忠勝がいます。本刀は、その孫にあたる本多平八郎忠為の愛刀です。本多平八郎忠為は、豊臣家との最後の戦いである大坂夏の陣に出陣し、敵将を討ち取るなどの武功を挙げました。その活躍ぶりは、祖父・本多忠勝に引けを取らない勇敢さとして語り継がれています。
本刀には、本多平八郎忠為が所持していたことを示す「刀 無銘 伝兼光 本多平八郎忠為所持之」という銘が切られています。この所持銘は、刀剣研究家・本阿弥光忠によって金象嵌(金をはめ込んで文字や模様を表す技法)で施されたもの。文字が黄金色にきらめく様子も、本刀の注目したい点のひとつです。
また、大磨上(銘が失われるほど短く加工された状態)でありながら、力強い大切先を備えた刀身も特徴です。互の目乱れの刃文には、逆足や小足といった細やかな働きが見られ、細部にまで配慮された緻密な出来栄えがうかがえます。本刀を鍛えたのは、名刀・三日月兼光と同じ兼光。ぜひ三日月兼光の刀身と見比べながら、その違いを味わってみてください。
そのほかの展示作品も、名古屋刀剣博物館でじっくりご覧いただけます。
展示作品リスト

新作オリジナルグッズ・関連イベントのお知らせ
① 新作グッズ「茎キーホルダー」「刀朱印」など
特別展「三日月兼光と備前の名刀」の開催を記念し、三日月兼光をモチーフにした茎キーホルダーや刀朱印などの新作オリジナルグッズを販売します。茎キーホルダーは、三日月兼光の銘を忠実に再現したグッズで、オリジナルグッズは北館1F ミュージアムショップにて順次販売いたします。その他の新作グッズの詳細は、当館公式SNS等でご案内いたします。


特別展名称
特別展「三日月兼光と備前の名刀」
会期
2026年3月21日(土)~5月31日(日)
※三日月兼光は前期・後期で佩表と佩裏を入れ替えます。
・前期:佩表 3/21(土)~4/26(日)
・後期:佩裏 4/27(月)~5/31(日)
会場
愛知県名古屋市中区栄三丁目35-43
名古屋刀剣博物館「名古屋刀剣ワールド」北館4階特別展示室
開館時間
10:00~17:00(最終入館16:30)
休館日
月曜日(祝日の場合は翌平日休館)
※臨時開館:3/30(月)、4/6(月)、4/27(月)、5/4(月)、5/18(月)
入館料
●一般:1,200円
●大学生・高校生:500円
●中学生・小学生:300円 ※未就学児無料
●シニア(65歳以上):1,000円
●障がい者(付添1名含む):無料 ※障害者手帳をご提示ください●団体(20名以上):一般300円引/一般以外100円引
アクセス
名古屋市営地下鉄名城線「矢場町駅」下車徒歩10分
名古屋市営地下鉄鶴舞線「大須観音駅」下車徒歩9分
名古屋市営地下鉄東山線「伏見駅」下車徒歩12分
webサイト
https://www.meihaku.jp/event-mikadukikanemitsu
公式SNS
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