海は、人が少ない冬こそ絶景の旅が楽しめます
いやー、最近、房総にはまっています。
なんたって温暖だし、都内からアクセスがいいから日帰りで十分に楽しめます。それに近いので高速代などお金もあまりかからないですし(除くETCなしのアクアライン)、まさに“安・近・短”な場所です。
お金も時間もないお父さんにはうってつけのツーリングエリア。しかし、まだあまり知られていない、ライダーの好物である絶景があるんです…
冬は、布団の中から出るのでさえ辛いというのに、寒気の中、バイクに乗ってツーリングに行こうと思うには、よっぽど気持ちが盛り上がらないと、まず、バイクまで体を持っていくことが出来ないです。
絶景、グルメ、温泉…布団の中でいろいろと思い浮かべながら、モチベーションを上げていき、なんとか起き上がると、その余勢をかって走る準備をし、やっとバイクのエンジンをかけるまでに至ります。
そんな冬ツーリングですが、寒い中、頑張って出掛ける分、恩恵もある。まず、道や観光地が空いていること。それから空気が澄んでいて、いつもより景色がきれいに見えること。そして、晴れの日が多いことです。もちろん、降雪や凍結には最新の注意が必要ですが、こと寒さに関していえば、インナーや電熱グッズの進化により、ある意味、酷暑下よりは走りやすくなっているのではないか、とも思います。
さて、千葉県の大部分を占める房総半島ですが、温暖で降雪や凍結の心配が少ないですし、首都圏から近くてアクセスも良いので日が短い冬でも十分に楽しめるので、すぐに行きやすいです。
都内から京葉道路経由で千葉東金道路に入り、一度、一般道に降りた後、東金九十九里有料道路に入りました。この辺りの料金所はETCカードやクレジットカードが使えない自動徴収機なので、事前に小銭を用意しておいたほうが便利です。そして、九十九里有料道路に入り、九十九里浜沿いを南下しました。
九十九里有料道路は交通量が少なく海沿いをまっすぐに走る爽快路ですが、海辺に行くには一般道に下りなければならないのが難点。とはいえ、やはり海を見たら海辺に行きたいもの。
今回は九十九里有料道路を白里ICで下りて、白里海水浴場、中里海岸、一宮海水浴場と回りました。
下道の県道30号線(九十九里ビーチライン)からですと海がまったく見えず、数ある各海水浴場への案内板だけを見て、どこに行くか行かないかを判断しなければならないため、事前に調べて行ってみたい海水浴場をピックアップしておいた方が、現地では迷わないので○です。
さて、お洒落なサーフショップや雰囲気のいいカフェが沿線に点在する一宮海水浴場付近を過ぎて、いすみ市に入り海沿いの道を走ると、ほどなくして夫婦岩に到着します。
海上からそびえる大きな岩と、荒々しい太平洋の荒波が眼前に広がる絶景スポットです。雄大なロケーションながら駐車場(未舗装)にバイクを停めてバイク絡みの写真も撮れますし、階段があって海岸にも降りられるお勧めのスポットです。
そして、そこから少し走って太東埼灯台に。
※戦時中、三浦半島と同様に首都の防衛線を担った房総半島には、随所に戦争の遺跡が残っています。太東埼にも戦時中に使われた電波探知機の礎石が残っていて、“見晴らしのいい岬や灯台=戦時中には砲台や掃射場として使われていたところ”という場所が多く在り、綺麗な景色を見ても少し複雑な気分になったりします。近くには、フーセン爆弾打ち上げ基地跡の碑(驚いたことに、ここから打ち上げてアメリカ本土に着弾したものもあったらしい)や、特攻艇の浸水スロープ跡などもあり、時にはそれらの歴史に触れながらツーリングをしてみるのも、旅や自分をより奥深いものにしてくれるかもしれないです。
ここの高台から、外房と太平洋の大海原を一望することが出来ます。また、素晴らしい欄間彫刻が残る飯縄寺が近くにあるので、是非、立ち寄りたいです。
そして再び、国道128号線(外房黒潮ライン)に入り、夷隅川を渡った後、海岸線沿いの道をに入り、大原漁港に。
ここで少し早い昼食を取りました。
その後、今回のメインの目的地である小浦海岸に。
岩の穴から断崖が見える場所があり、昨今、濃溝の滝や江川海岸に続く房総の絶景として、よく取り上げられている場所です。すでに観光地化されているのかな…と思って向かいましたが、現地には案内看板も無く、やっと探し当てた海岸への入口には何もなくて全く観光地化されておらず、懸念は杞憂に終わりました。
小浦海岸へと向かう道は未舗装路ながらバイクで行けそうな感じではありましたが、バイクがオンロードタイプということもあり、地図を見ますと歩いても海まで10分ぐらいでしたのでバイク置いて歩いて行きました。が、これが正解。道中、ぬかるみはあるは、道が見えづらい真っ暗なトンネルはあるは、深いわだち道があるわで、こりゃあ軽量なオフ車じゃなきゃ無理そうでした。
ちょうど10分ほど歩いたところに芝のスペースがあり、そこから海岸に降りて小浦海岸に着きました。
この小浦海岸も人気が無くて、海岸から見る断崖と荒波の景観も素晴らしく、ここだけでもありですが、目的の石の穴からの景観を見たいので辺りを探してみるが、どこを探しても石の穴が見当たらない…
半ば諦めて、先ほどの芝のスペースに戻って調べてみると、まっすぐ進んだ先に獣道みたいな小道を見つけました。半信半疑で草をかき分けて進んでみると…ありました。目的の穴が。いやー、これはなかなかの好景観。来た甲斐がありました。ただし、ジーンズにセンダングサが付きまくりで、ジャケットも汚れていました。
ちなみに、穴からの帰りに調べてみましたら、分かりづらいですけど小浦海岸からこの石の穴に来る道がありました。そちらからの方が服にセンダングサが付かないし、全然、楽でした。
但し、場所が狭いので、他の観光客とかち合って撮影の順番待ちとかになったら、気恥ずかしいかもしれません。
もし、小浦海岸に行くのが面倒な場合(正味30~40分かかります)は、そのすぐ近くに幹線からすぐのところにあるドン・ロドリゴ上陸の地というところから、似た風景を見ることが出来ます。
実は、この近くにもう一つ必見の絶景ポイントがあります。それが大波月海岸です。
ここも朽ちた看板があれど明確な案内がなく、海岸への入口が分かりづらいです。微妙な小道が海岸へと続いていて、行こうかどうしようか迷いがちですが、先ほどの小浦海岸と違って歩きやすい小道で、しかも歩いて5分ほどで絶景の海岸に着くので、是非、訪ねたい場所です。
ただ、人の手があまり入っていないので、自撮りなどに夢中になって海に滑落したり、波にさらわれないようご注意を。
また、その近くの高台にあるメキシコ記念塔も必見です。ここからの眺望と同じくらいに、その史実も素晴らしいですので、是非、同塔の案内版も読んでいただきたいです。
そして、御宿町中に。ここは是非、御宿海岸に寄って、月の沙漠像を見てのんびりするのをお勧めします。
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