河童の足跡を訪ねる
茨城県というと、袋田の滝などがある北部や、筑波山がある南西部、そして、大洗がある海沿いがツーリングエリアとしてよく挙げられる場所ですが、実は都心からほど近い南部にも見どころが多くあります。
特に利根川沿いは千葉県との県境にはなりますが、千葉県側の佐原や香取神社などにも寄りつつ、波崎の風車群を見て鹿島神宮へと至るルートは、いろいろな風情を楽しめること請け合いです。
常磐道谷田部ICを降りてまずは、牛久沼を目指します。途中に、ワープステーション江戸という江戸時代の町並みを模したスタジオがあり、入場することも出来ますので、ご興味のある方は是非。
河童伝説のある牛久沼ですが、まずは三日月橋に。橋の欄干に河童の像があり、哀愁を感じさせてくれるところです。
そして、少し先にある、河童の碑に。ちなみに近くに無料の駐車場があります。
この近くには、いたずら河童をくくり付けたという、カッパ松や、
河童を愛した日本画家の小川芋銭のアトリエの雲魚亭(小川芋銭記念館)などがあります。
また、この辺りの木々の間から、ちょうど牛久沼と富士山が見れます。
ちなみに、この先には、河童の小径という牛久沼のほとりを巡る木の遊歩道があります。
そして、この近くにもう一つ名所が。牛久沼のほとりから少し小山を登ったところにある金龍寺の境内に、なんと、あの新田義貞のお墓があります。
そこからカントリーラインという道を走り、120mという世界一の牛久大仏に。かなり大きいのでかなり遠方からでもその姿を見ることが出来ますが、時間があれば大仏様の胎内に入って展望台から景観を望むのもいいかもしれません(入場料:800円)。
さて、阿見東ICから首都圏中央連絡自動車道に乗って、終点の神崎ICで降りて、神崎大橋を渡り、佐原に。
佐原は江戸時代、水運を地用して栄えていた町で、小野川沿いに当時の面影が残る趣のある場所で、国指定史跡や県有形文化財は数多く残っています。
川沿いの道もバイクで走れます(一方通行)ので、風情ある町越しにバイクと一緒に写真が撮れるのも嬉しいところです。
東国三社を巡る
さて、佐原からほど近いところにあるのが香取神宮です。初代天皇の神武天皇の創建と伝えられていて、全国の香取神社の総本山です。茨城県の鹿島神宮、息栖神社とともに、東国三社の一社に数えられています。
大きな無料駐車場(二輪置き場あり)からお店が並ぶ参道を歩くと、二の鳥居があり、
表参道を歩くと、国の重要文化財である楼門があります。
そして楼門をくぐると、こちらも国の重要文化財である本殿があります。
その他、境内には、地震を起こす大なまずを抑え込んでいる要石や、風情が漂う奥宮、剣聖と言われる飯篠長威斎のお墓などもあります。
そして、メジャーな場所ではないのですが、香取神宮の近くに、日本一のおきつねさんがあります。その場所は多田朝日森稲荷神社。
お稲荷さんなので赤い鳥居が立ち並んでいますが、一部朽ちている鳥居もあり、侘びさび感も感じられます。鳥居をくぐると、本殿の前に日本一のおきつね様が鎮座されています。
ほぼ、地元の方しか来ないであろう場所ながら、お勧めのフォトジェニック場所でもあります。そしてそこから、小見川大橋で利根川を渡り、利根川の中州の道を走りました。信号が全くなく、車通りも無く、走りやすい道です。
やがて、利根川の河口堰が見えて来て、突き当りを左折。再び茨城県に入ります。
茨城県側に入った後、国道124号線を南下。途中で銚子大橋を眺めることも出来ます。
ここから千葉県の銚子に渡って、銚子市内や屏風ヶ浦を周るルートも取れますが、今回は茨城県側でそのまま南下して波崎港に。大きな港ですが、人は少なくて、釣り人の方々が多く見られました。港からは大型風車も見れて、バイクと一緒に撮影することも出来ます。
波崎港から海岸線沿いにシーサイド道路という名の道が続いているのですが、実は途中が私有地になっていて、立入禁止になっています。調べると、アメージングポイントとして結構有名な場所だそうです。
とはいえちょっと面倒ですが、一度、県道117号線に戻り、迂回して、ウィンド・パワーはさき風力発電所辺りからシーサイド道路に入ります。とは言え、シーサイド道路と言いながらも海はあまり見えず。でも、大型風車群が眺められて、それはそれでいい景観です。
途中、道沿いに展望台があり、大型風車群がとてもよく見え、景観もいいです。ただ、そこから出れる海岸からの景観は今一つでしたが…
さて、シーサイド道路を走りながら風車を眺め見つつ、白川浜海水浴場脇を曲がり、1000人画廊沿いに並ぶ風車と共にに記念撮影。
ここは、大型風車を背景にしてバイクが映え的に撮れるお勧めポイントです。そしてそのまま進むと、鹿島の工場群が見えて来ます。夜だと、さぞかし工場夜景が綺麗なところだと思います。
そこから、東国三社の一つの息栖神社に。
他の二社に比べてこじんまり感は否めませんが、それがまたいい感じでもあります。
息栖神社境内には、力石なるものもあります。
同神社の一の鳥居は、利根川に向かって建っています。
日も落ち始めてきたので、先に、北浦に浮かぶ鹿島神宮の西の一之鳥居で、鳥居越しの夕焼けを撮影。
そして、東国三社の最後の一社の鹿島神宮を参拝後、東関道潮来ICから帰路に着きました。
シーサイド道路は思ったほどの爽快路ではありませんでしたが、色々見どころが多くて、歴史も感じられる充実したツーリングでした。
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