何度も足を運びたい景勝地
もみじラインにもみじ大吊橋と、紅葉のイメージが強い塩原ですが、実は新緑が映える時期にこそ楽しめる景観がたくさんあります。その中から、特選の景観地八か所を巡ってみました。
栃木県の塩原温泉は、千年以上の歴史を持つ名湯ながら、日光と那須という二大観光地に挟まれて少々マイナーなイメージがあるのも否めません。実は、景勝地が多い場所で、今回、そんな塩原の景勝地の中から、勝手に八か所…各所を巡って、塩原八景を決めてみました。
東北自動車道の矢板ICを下りて、八方道路に入りました。全長28kmの舗装路で酷道というわけではありませんが、なにせ路面状況が悪いです。走行ライン上が陥没していたり、段差があったりと、路面を見ながら走らないとヒヤッとすることが多々ある道です。
まずは勝手に八景の一、おしらじの滝に。
[塩原八景の一] おしらじの滝~専用の駐車場から急な土坂を歩いて約10分。青い滝壺があり、とても綺麗です。但し、雨中や雨後など、水量の多いときにしか現れないという幻の滝です。ということは、逆に言いますと、滝が見れるときはドロドロのぬかるみの土坂を歩かなければならないという、ある意味、致し返しの滝です。
おしらじの滝から八方道路を3.5kmほど走りますと、雄飛の滝の駐車場に着きます。
この駐車場から歩いてスッカン沢の遊歩道を歩きます。かなり歩きますが、沢はとても水が綺麗でとても癒されます。熊注意とのことで熊除け鈴着用推奨です。
沢も奥の方に行くにつれて樹々が視界をさえぎって、素簾の滝や仁三郎の滝、雄飛の滝などの全容は見づらいですが、それでも綺麗な渓流は望むことが出来ます。
しかし、絶景地はその先にありました。通行止めギリギリのところにありますスッカン橋からは綺麗なエメラルドグリーンの水が段々に流れる様がまさに絶景。ここを塩原八景の二に認定しました。但し、駐車場からスッカン橋までは早歩きでも約30分。天気が良くて、陽の良い午前中で、体力があるならお勧めの場所です。
[塩原八景の二] スッカン沢~青くて綺麗な水が流れる渓流で、川沿いに整備された遊歩道があり、歩きやすいです。但し、一番の絶景スポットのスッカン橋までは駐車場から往復徒歩50分。それでも見る価値ありの場所です。
さて、再び八方道路を上り、5km先にあります小太郎ヶ淵に。茶屋があり、草団子を食べながら渓流を満喫できます、風情のある場所です。ここを塩原八景の三に認定。ここから塩原温泉まではすぐです。
[塩原八景の三] 小太郎ヶ淵~八方道路のヘアピンカーブの所から脇道に入り、200mほど走りますと茶屋があり、美味しい団子やお蕎麦を頂きながら、清々しいせせらぎを楽しめます。
塩原温泉に入り、箒川を渡り、旧道を右折。そのまま塩原街道を走りますと、七ツ岩と天狗岩があります。ここを塩原八景の四に。特に箒川の中に白い岩がある七つ岩はあまり知られていない景観です。その先にあります野立岩からは、正面に切り立った天狗岩を見ることが出来ます。
[塩原八景の四] 七ツ岩と天狗岩~天狗岩は三角の形をした断崖絶壁で、野立岩からその景観を望むことが出来ます。近くに七つ岩吊橋もあります。
そして、国道400号線に合流して、しばらく走りますと、竜化の滝駐車場(WCあり)に到着。15分ほど歩きますと、一番奥にあります、塩原八景の五の竜化の滝に到着します。真下の観瀑台より、迫力のある落差60mの美麗な三段瀑を間近に見ることが出来ます。
[塩原八景の五] 竜化の滝~塩原十名瀑のひとつで、滝幅5m、落差60mの三段瀑です。滝直下に観瀑台があり、滝を間近に見ることが出来ます。竜化の滝までの道中にあります風挙の滝も風情があります。
国道に戻りそのまましばらく走りますと、回顧の吊り橋駐車場(WCあり)から徒歩5分ほどで回顧の吊り橋に。
揺れる吊り橋からの景色もいいですが、橋を渡った先ににある観瀑台から見る回顧の滝も綺麗で、塩原八景の六に認定しました。
[塩原八景の六] 回顧の吊り橋と回顧の滝~回顧の吊り橋は高さ30m、全長100mの木製の吊り橋で、渡ってすぐに右側に回顧の滝の観瀑台があります。
このまま国道を進むと東北道の那須塩原ICに入れます。ちなみに那須塩原ICの手前に、千本松牧場という大きな観光牧場があり、入口近くの売店でソフトクリームを売っています。
今回は回顧の吊り橋駐車場から来た道を戻り、塩原温泉郷へと向かいます。再び旧道に入りますと、街道沿いには温泉宿が点在していて、走りながら温泉街の風情を楽しむことが出来ます。また、途中に日本最大級の足湯施設の湯っ歩の里があり、気軽に立ち寄り湯することが出来ます。
さて、ここでお勧めなのが源三窟です。源氏の武将が身を隠したと伝わる洞窟ながら、なぜか一休さんの人形などがあり、少々B級テイストなのが面白いです。珍〇景的な意味も込めて、塩原八景の七に認定です。
[塩原八景の七] 源三窟~源有綱がみを隠したが、研いだお米の汁で見つかってしまったと伝わる洞窟。洞窟内は意外と狭くて短いですので頭上に注意を。併設の武具資料館は見ごたえがあります(600円)。
ちなみに源三窟の近くの塩原八幡宮には樹齢1500年の夫婦杉があり、その北には、行き止まりながら塩原と那須を繋ぐ爽快路になる予定でした塩那スカイラインがあり、ヘアピンが続き眼下に好眺望が望めます。
ここから日塩もみじラインに入り、秘湯を守る会会員宿などに名を連ねます名湯の多い奥塩原温泉郷に。ここに硫黄の臭いがする噴煙が上がります新湯爆裂噴火跡があり、その荒涼とした景観を望めます、爆裂火口噴煙展望所を塩原八景の八とさせていただきました。
[塩原八景の八] 爆裂火口噴煙展望所~温泉神社より徒歩10分のところにあります爆裂火口噴煙展望所。眼下に奥塩原温泉を望むことが出来ます。但し、風向きによりガスに注意。立入禁止の場合もありますので、その際は噴煙があがる新湯爆裂火口を下から望むに留めましょう。
日塩もみじラインは現在通行無料となり、中速コーナーが続くとても爽快な道です。
そのまま日塩もみじラインを進みますと龍王峡に突き当たり、そして左折して国道121号線を進みますと、今、廃墟景観で人気?の鬼怒川温泉を経て、今市ICから日光宇都宮道路に入り、帰路に着くことが出来ます。
コメント