都内随一のツーリングエリア。走りも楽しめます。
奥多摩といえばやはり奥多摩周遊道路で、走り屋のイメージが大きいですが、数々の渓谷や奥多摩湖などの風光明媚な場所もあり、都内でも随一のツーリングエリアです。今回は青梅ICから奥多摩湖へ、そして、奥多摩周遊道路を経て、あきる野市に出るルートをご紹介致します。
総走行距離~約145km
首都圏中央連絡道の青梅ICで下りて、昭和レトロ商品博物館などがあります青梅駅前方面に向かいます。
青梅~1990年に町興しとして行われました「青梅アートフェスティバル」で、映画看板絵師の久保板観さんがレトロな映画館版を町中に掲げたことからそれが話題となり、レトロの町として有名になりました。また「猫町」として猫をモチーフとしたアートも町の中に点在しています。
昭和レトロ商品博物館の周辺は、昭和幻燈館や青梅赤塚不二夫シネマチックロードなどがあり、いろいろな昔のシネマの看板がところどころに掲げられていて、レトロな雰囲気を醸し出しています。
バス停や電話ボックスもレトロチックな作りになっていて、また、猫のオブジェも多くあり、写真映えする場所が多くあります。ちょっと立ち止まって、愛車と一緒に写真を撮ると面白い場所です。但し、結構車通りが多いですので、迷惑が掛からないよう停車する場所にはご注意を。
さて、レトロ感溢れる青梅市街を抜けて青梅街道の国道411号線を西上します。多摩川沿いに走る道で、意外と交通量は多いですが、、多摩川の渓流が見え隠れして、走っていて気持ちのよくなる道です。しばらく走りますと、青梅線の御嶽駅があり、その駅前すぐのところに御嶽渓谷があります。巨岩が点在する河原的な渓谷ですが、橋上からぱっと見れる気軽感のある渓谷です。
ちなみに対岸には、日本画壇の巨匠の、川合玉堂の作品を展示している玉堂美術館(月休:500円)があります。また、少し同県道45号線を戻りますと、旧家の青梅吉川英治記念館があります。
再び青梅街道(国道411号線)を西上します。そして、今度は青梅線の鳩ノ巣駅前に鳩ノ巣渓谷があります。
この鳩ノ巣渓谷は、多摩川沿いにある渓谷の中でも随一の荒々しさがある渓谷で、バイクを降りて歩いて見に行くことにはなりますが、是非とも立ち寄りたい渓谷です。ちなみに、渓谷のところに双竜の滝、水神の滝という小滝がありますが、その周辺は廃旅館群があり、廃墟好きの方には別の意味でお勧めの場所かもしれません。
そこから少し西に走りますと、白丸調整池ダムがあり、ちょっとしたスペースの駐車場があります。この白丸調整池ダムは魚が遡るための魚道があるのが特徴で、縦坑を降りる約30mの螺旋階段も神秘的です。また、放水時はかなり間近にその迫力を感じることが出来ます。
また、白丸調整池ダムから少し西に向かいますと数馬峡橋があり(駐車場あり)、そこからエメラルドグリーンの水面をたたえた数馬峡があります。
そして、そこから少し歩いたトンネルの脇道に切り通しや、数馬隧道などがありますので、バイクを降りてぷらぷら散策するのもいいかもしれません。
再び国道411号線を走り、青梅線の奥多摩駅のところから分岐します日原街道を北に約10km向かいますと、都内随一の鍾乳洞の日原鍾乳洞(800円)があります。但し、ここまではピストンロードになり、往復20kmほどの行程+鍾乳洞内の見学時間がありますので、時間やご興味により、立ち寄られるかどうかご判断された方がいいかもしれません。鍾乳洞自体は素晴らしいところです。
日原鍾乳洞~総延長1270mの関東地方では最大級の鍾乳洞で、内部はいろいろな色の照明で石柱が照らされて、幻想的な雰囲気を醸し出しています。
さて、時間があり、酷道好きの方にお勧めなのが、国道411号線を走り白髭トンネルを超えてすぐ左側にあります旧道で、別名は奥多摩むかし道と言って、昔の人が通った道として史跡が点在している道です。一車線の舗装路ですが、かなり道の状況が悪く崖沿いを走りますため、車では離合が難しい場所もありお勧めできませんが、バイクならではの酷道かもしれません。
白髭トンネルを超えてすぐ左側の酷道を入ったところから、歩いて奥多摩むかし道を250mほど戻りますと、社に大岩が覆いかぶさっている白髭神社があります。
再び歩いて戻り、酷道の旧道、奥多摩むかし道を走って行きますと、惣岳の不動尊や惣岳渓谷を望める吊橋のしだくら橋、牛頭観音などの史跡が点在しています。そのまま進みますと、国道411号線に入り途中で奥多摩湖方面に向かう道に入りますと、駐車場と展望広場、そしてレルトランなどがあります奥多摩 水と緑のふれあい館があります。
奥多摩湖~小河内ダムにより多摩川を堰き止めて造られた人造湖で、水道専用貯水池としては日本最大級を誇ります。
ここから奥多摩湖沿いを走る道が気持ち良いです。右側に見える奥多摩湖の湖面がキラキラ光りつつ、道も走りやすくて爽快です。
しばらく走ると、奥多摩の象徴でもあります、赤い峰谷橋を渡り、湖面に浮かぶ麦山の浮橋が見えます。但し、近くに駐車場が無く峰谷橋手前の駐車場から歩かなければなりませんため、先に進むとあります留浦浮橋(とずらうきはし)の方が、駐車場がすぐ近くにあり橋上を歩くのには便利です(トイレあり)。
そのまま国道411号線を進みますと、大菩薩ラインという名称のなり山梨県に入ります。やがて、Riders Cafe多摩里場(10~17時:火水休み※土~15時)がありますので、ここで一息入れるのもお勧めです。但し、休業日や営業時間を事前に確認はされた方が良いようです。
再び国道411号線を戻り、深山橋、そして三頭橋と渡り、奥多摩周遊道路に入ります。
奥多摩周遊道路は、奥多摩町と檜原村を結ぶ19.7kmの都道で、道幅の広い二車線道路で路面状況が良くカーブが連続するワインディングロードであることから、多くのライダーが走りを楽しむ為に訪れている道ですが、速度超過で走るバイクや車も多く、また事故を起こすと救出まで時間がかかる場所のため、走行にはご注意を(制限速度は40km/hになります)。
また、山中を走るため、ほぼ景観は望めませんが、月夜見第一駐車場からは奥多摩湖の好眺望を望むことが出来ます。
そのまま奥多摩周遊道路を走りますと、数馬の里に下りてきます。ここには数馬の湯というスパや、秘湯を守る会会員宿の蛇の湯温泉たから荘のほか、九頭龍神社や道路から近いところに龍神の滝などがあり、都内とは思えない風情のある場所です。
そのまま、都道206号線(檜原街道)を進みますと、やがて、都道33号線にぶつかりますので、左折しますとトンネルを潜って、中央自動車道の上野原ICにでることが出来ます。右折しますと、あきる野市方面に向かい、首都圏中央連絡道のあきる野ICか日の出ICから帰路に着くことが出来ます。ちなみに、あきる野市に向かう途中にある都道205号線に入り北上しますと、途中で左折する道に入ると都内で唯一日本の滝百選に選ばれました、払沢の滝があります。
払沢の滝~落差62mの四段瀑で、東京都で唯一日本の滝百選に選ばれている滝です。駐車場から徒歩約15分。
都道205号線をそのまま進みますと、美味いと評判の「手打ちそば 深山」があり、さらに進みますと途中に右に北上する道に入り、その突き当りには巨大な岸壁の神戸岩があります。この辺りは、都内ながらかなり秘境感を感じられる場所です。
また、あきる野市に向かう都道33号線の道中に、秋川渓谷があり、渓谷自体はキャンプ場や河原で釣りをする方も多く観光的な場所ですが、石舟橋のあたりは風情があり、また、その近くにあります瀬音の湯には無料の愛由があるほか、レストランでは地物のお蕎麦などを食べることが出来ます。
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