「長屋」とは集合住宅の一種ですが、共同住宅などとは違い境の壁を共有する以外は共用部分を持たない繋がった住宅になります。江戸時代から昭和初期に多くの長屋が建てられましたが、今も各地に長屋は現存していて、現住家屋として活躍しています。都内にも戦災を逃れた、また、戦後に建てられた長屋が随所に点在していますが、下町とも言われます墨田区にある墨東長屋もリノベーションなども行われつつ、その姿を今に残しています。そんな墨東地区の長屋を巡りにぷらっとツーリングに行ってみました。
まずは、京成曳舟駅から少し歩いたところにある「電気湯」を訪ねてみました。電気という名前が気になって行って見ましたが特に電気風呂などがあるようではないです。残念ながらまだ閉まっていましたが、下町の銭湯らしい風情が感られます。
街の中を走っているといろいろな物を発見することができます。これは今風の道祖神?
まずは明治通りの裏にある古い長屋に。狭い場所にポツンと佇む木造の小さな平屋の長屋。まだ現存しているのが不思議な感じです。
そそられる家と家の間の狭路。左のアパートはまだ現存家屋っぽいです。
そして、明治通り沿いにその入り口があるキラキラ橋商店街に入りました。
商店街の中にも長屋がありました。トタンorブリキ?の看板と往時の文字が風情を醸し出しています。
商店街には、ちょっとつまみたくなるような惣菜やコロッケ、餃子などを売っている店が軒を並べていて、プチタイプスリップ感を味わえます。
キラキラ橋商店街の入り口の右側にもトタン?の壁の長屋がありました。昔は爬虫類分館だったようですが、今はワイン専門店になっていました。
まだ、商店街の入り口の左側には六軒長屋がありました。いろいろ今風にリニューアルもされていて、かえってそれがオシャレな感じもします。
そして、明治通りに面したここはなんと七軒もの住居がつながっている昭和初期に建てられた七軒長屋です。見ているだけでその姿に圧倒されます。
そして、明治通りの向かい側の八広にも長屋があります。戦後すぐに作られた長屋のようです。
さて、小腹が空いたので、キラキラ橋商店街の途中にある喫茶店で昼食を取りました。
まさに、街中の喫茶店のランチという感じで、TVゲームの台の上で食べるのもなかなかに乙なものです。そして、その先にちょっと変わった場所があります。住宅街の中にある「勝手口駅」です。
架空列車の隅田河鉄道の駅という設定のノートの駄菓子屋さん?のようです。情報によると土曜の12~17時のみの営業のようです。
さて、キラキラ橋商店街の奥の方に入っていきますと、三角屋根の長屋がありました。
この辺りにも個人商店が点在し、その家屋の雰囲気とともに風情を感じられます。
周辺には旧長屋が点在しているほか、リニューアルされた新たな長屋もありました。
キラキラ商店街を抜けて、少し先に行くと広い一般道に出て、その道沿いに四軒長屋がありました。今は木工所やアトリエとして使われているようです。
明治通りの京島3丁目交差点近く、岩崎商店の裏にはこのような旧家屋もありました。今は「ウラナダ」と名付けられた貸しギャラリーになっているそうです。
さて、京島地区を離れて、十間通りに入ります。第四吾嬬小前交差点近くにありますのが文花会館です。
文花会館は大正時代に建てられた長屋建設の建物で、角地に面した場所には質屋があったらしいです。道沿いには蕎麦屋さんの名残りも在りました。現在は一部がアトリエとして利用されているようです。
文花会館から、たから十間橋交差点を南に曲がると東武亀戸線の踏切があり、その脇に踏切長屋があります。今はcoffeになっているようです。近くからは東京スカイツリーの姿を見ることができます。
そして、東京スカイツリーが綺麗に見える十間橋に立ち寄り、そのまま県道453号線に入り、東京スカイツリーのすぐ横を通り、帰路につきました。
自転車や原付ぐらいだとちょうどよくて、歩きだとちょっと辛くて車だと狭路ばかりで大変(回れなし)な下町の長屋巡り。バイクならではの機動力と小回りを利用して、オリエンテーリング感覚で、たまにはこんなツーリングもいかがでしょうか。
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