虫と蛇に行く手を阻まれ…
房総はよく、東京から近くて遠い場所、と言われますが、”遠い”というのは実は人知れない場所が多くて日常から遠い、という意味があるのかもしれないです。そんな未知なる地である房総を、人知れない秘境を探しにぷらっと訪ねてみました。
秘境…
それは、外部の人が足を踏み入れたことがほとんどなく、まだ一般にあまり知られていない場所のことだそうです。グローバル時代の現在、そんな場所がまだ日本国内に存在するのでしょうか?そんな思いを胸に、我々、探検隊は、首都圏屈指の秘境の地の房総半島へと向かいました。
ネットを見ますと、T秘境やらS秘境やら人知れない秘境があったり、地図にも載っていない集落などもある房総。しかし、今回の探検はあくまで”バイクで行ける秘境”探しです。未確認部族を探す旅ではないのです。
まず向かったのは亀岩の洞窟…否、ここは秘境ではないです。観光バスも来るれっきとした観光地です。私たちが向かったのは、その裏側にある奥米地区。
三島湖に架かる奥米橋を渡り、その地に足を踏み入れました。すると、いきなり房総に多く見られる素掘りのトンネルが我々を出迎えてくれました。オレンジ色の灯に照らし出された妖しい隧道内には、何と横穴が…きっと先住民が暮らしていた証に違いないです。
やがて辺りの空気が変わり、いよいよ秘境・奥米渓谷に。
圏外で電波が通じない中、私たちは勘を頼りに獣道を通って急坂を滑り降りました。途中、虫や寝起きの蛇などの危険に遭遇しながらも、何とか奥米渓谷に到着。そして、川床を歩き奥米の滝に。房総特有の川廻しの穴から落つる滝。そして新緑の景色。人知れない秘境らしいとても素晴らしい景色でした。
続いて我々一行は、一路、海へと向かい、日蓮上人生誕の誕生寺脇から旧道に入り、断崖絶壁のおせんころがしへと向かいました。
細い道のすぐ脇は太平洋の荒波が打ち付ける崖。危険を顧みずバイクを走らせ、やがて、おせんころがしを眺むポイントに到着。まさに秘境…いや、秘景といった感じの場所です。近くには廃墟となった行川アイランド跡地もあり、まだまだ謎の多いエリアでありますが、後ろ髪を引かれつつ今回はこの地を後にしました。
そして、大多喜町にある会所の森へ。昔、探索した際にはまだ秘境感が強かったところですが、今回訪ねてみますと人の手が入り始め文明の波が間近まで来ているのが感じられました。やはり、これもグローバル化の波によるものなのでしょうか。
アクアラインでアクセスが至便になった事により、その秘境性が希薄になりつつある房総半島。しかし、まだまだ人知れない場所が多く在る場所でもあります。是非、素掘りトンネルの先に存在するかもしれない未確認部族を探しに、バイクを走らせてみてはいかがでしょうか。。
※紹介した秘境地は、アクセスの仕方によっては私有地を通る場合もありますので、必ず所有者の許可を得てから通るようにして下さい。
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■「房総秘境」の数々
大波月海岸~鵜原理想郷から13kmほど走りますが、立ち寄りお勧めの秘境。案内は朽ちた木看板のみで草原脇の小道を歩きますが、歩きやすく5分ほどで海岸に着きます。絶景ですが柵など何も無いので荒天時は注意。近くのメキシコ記念塔もお勧めです。
永昌寺トンネル~将棋の駒に似た観音彫りという方法で彫られた素掘りトンネルです。ここを抜けると柿の木台の第二トンネル、第一トンネルと計3連続の素掘りトンネルを通れますが、残念ながら現在は崩落の危険があり立ち入り禁止です。
月崎トンネル~中央部がポッカリと空いているインスタ映えする人気の素掘りトンネルです。アクセス道は舗装路で走りやすいですが、狭いので車の場合は注意を。トンネルを越えると行き止まりのためピストン道路となります。
鵜原理想郷~比較的メジャーな秘境です。大正時代に別荘地にする計画があり理想郷と名付けられました。リアス式海岸や見事な地層の紋様を見ることが出来ます。一周約1時間かかるが、絶景の毛戸浦、黄昏の丘に絞ればPから30分ほどで周れます。鵜原海水浴場の浜に白い鳥居があります。
※らーめん八平~秘境ラーメンとも呼ばれる千葉三大ラーメンの醤油系アリランラーメンが食せる、山間部にある素朴なラーメン店。1~2時間待つこともあり。16時(又はスープが無くなり次第)終了。15km離れた所に本店の八平の食堂があり、そちらは19時迄営業
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